大塚雄一院長の独自取材記事

山手歯科クリニック戸越公園

(品川区／戸越公園駅)

最終更新日：2021/10/12

東急大井町線の戸越公園駅から徒歩わずか15秒ほど。「医療法人スマイルパートナーズ　山手歯科クリニック戸越公園」は、大井町にある「医療法人スマイルパートナーズ　山手歯科クリニック」の分院として2012年に開業。その当初から大塚雄一先生が院長を務める。先進の設備を積極的に導入していることや、ホテルライクな接遇などが同院の特徴。診療では丁寧なカウンセリングを重視し、クリニックには乳幼児から最高齢100歳の患者まで、幅広い世代が通う。引っ越しをしても通い続ける患者も多く、近年ではクチコミにより、遠方から来院する患者も多いという。大塚院長は優しい笑顔で、新たに導入したCAD／CAMシステムや、情報共有の取り組みなどについて語ってくれた。

（取材日2019年9月25日）

世界水準の先進設備・技術を積極的に導入していきたい
カウンセリングを重視し、情報共有に力を入れる
患者の期待に応え、信頼されるクリニックでありたい

世界水準の先進設備・技術を積極的に導入していきたい

クリニックの特徴について教えてください。

当院は、大井町にある「医療法人スマイルパートナーズ　山手歯科クリニック」の分院として2012年6月に開業しました。分院ではありますが本院と同等の設備を整えています。当院の特徴はユニットが完全個室になっていること。主な設備としては歯科用CT、マイクロスコープ、ヨーロッパ基準の滅菌システムなどがあり、世界水準の医療機器を備えていくことが、当院の方針です。またホスピタリティーを重視しており、月に1回、言葉遣いやおもてなしについての研修を受けています。長年取り組みを続けてきたこともあり、最近では当院のスタッフが講演する側に立つこともあるのですよ。

最近ではどのような機器を導入されましたか？

今年3月に、詰め物やかぶせ物といった、セラミックの修復物をコンピューター制御で設計・製作するためのCAD／CAMシステムを導入しました。これまでは型採りから修復物のセットまで1週間以上かかっていたのが、治療完了まで最短当日に。当院の患者さんは働いている方や遠方から通われている方が多いので、患者さんの負担を軽減することにつながりました。仮歯や仮の詰め物の状態は虫歯の再感染のリスクもありますから、そのリスクの軽減という意味でも大きいですね。光学スキャナーで口腔内をスキャンするので型採りをする必要がなく、患者さんにも喜ばれています。その他には、虫歯の細菌を調べるための機器も導入しました。口腔内の細菌数を数値化するのに役立つので、患者さんにも虫歯のリスクがわかりやすく、こちらも説明がしやすいです。治療の前後や定期検診ごとに数値を比較することで、良い状態を維持するモチベーションにつながっています。

患者層について教えてください。

生後半年からご高齢の方まで、幅広い世代に来ていただいています。3世代で通ってくださるご家族も増えましたし、最近では100歳の方が来てくださったんですよ。駅前という立地もあって、近隣の大井町線沿線にお住まいの方が中心になりますが、引っ越しで遠方に移られた後も継続して通われる方も多いです。最近はご家族やご友人、職場の方からの紹介で、新しい設備や治療を取り入れているという話を聞いて、遠方から来てくださる方も増えました。そうした患者さんの期待に応えられるように、先端の専門性の高い歯科医療を積極的に導入して、準備を怠らないようにしたいですね。

カウンセリングを重視し、情報共有に力を入れる

診療の際に心がけていることは何でしょうか？

患者さんの希望をくみとることを一番心がけています。そのためにも、当院では初診の際には必ずカウンセリングを行っています。当院にはカウンセリング専任スタッフが在籍し、患者さん一人ひとりに担当がついて、じっくりとお話を伺います。お口のことで困っていることや気になること、生活習慣、治療する上での希望などを丁寧に聞き取り、それをもとに、何を求めているかを判断します。初診のカウンセリングの後には、骨の状態を確認するために必ずCT検査を行い、その検査結果とカウンセリングから、治療計画を数パターン組み立てます。2回目のカウンセリングでは、検査結果を説明して患者さんご自身にもお口の中の状態を把握していただいた上で、治療を選択してもらいます。本格的な治療はその後からになりますね。

インフォームドチョイスを重視されているのですね。

患者さんの希望はそれぞれ。早く治療を終わらせたい人もいれば、時間も費用もかけてしっかり治療したい人、あるいは歯科治療に対して恐怖心の強い人もいますから、その個性を無視して全員を同じように治療することはできません。また私たちがベストだと思う治療と、患者さんの希望する治療が一致するとは限りませんから、治療計画を立てる際にはスタッフ全員でカンファレンスをして意見を出し合い、患者さんの個性を考慮しながら、大体3パターン用意します。もちろん、患者さんにもわからないことも多いと思いますから、それぞれの治療のゴールもお見せして、こちらの思うベストと患者さんの希望とで折り合いをつけながら、納得のいく治療を選択していただいています。

スタッフ全員でのカンファレンスは頻繁に行っているのですか？

スタッフ間の情報共有はとても大事ですからね。当院のスタッフには歯科医師以外に先述のカウンセリングを行うスタッフ、歯科衛生士、歯科助手、受付が在籍していますが、初診では、まず受付が患者さんの最初の情報を受け取ります。患者さんにはカウンセリング担当のスタッフがつき、受付と歯科助手は連携してそのスタッフと情報をやりとりし、さらにその情報はカンファレンスと毎朝のミーティングでスタッフ全員に共有されます。カウンセリング担当スタッフから歯科医師へ、さらにクリーニングやメンテナンスでは歯科助手や歯科衛生士へと引き継がれるわけですが、その間も担当と全体で常に情報共有が行われます。朝のミーティングでは、その日の患者さんについて、来院の目的や診療内容、注意点なども確認します。例えば病院で質問をして、スタッフによって答えが違ったら不安になりますよね。患者さんに安心していただくためにも、情報の共有は欠かせません。

患者の期待に応え、信頼されるクリニックでありたい

どのような治療に力を入れていますか？

インプラント治療と矯正に力を入れています。インプラント治療では、30～60代の患者さんで希望が増えていて、入れ歯を検討していた高齢の患者さんも、最終的にインプラント治療を選ぶ傾向にありますね。インプラント治療を行う際は、前段階として口腔内の環境を整えて土台づくりをするところからスタートします。その意味でも、予防歯科はとても大事なんですよ。またインプラント製品についても、機能性・安定性に配慮された信頼のおける素材にこだわって選んでいます。矯正では、ワイヤーのほかにマウスピース型装置も導入しています。マウスピース型装置やインプラント治療に限らずですが、歯科医療での光学印象技術の躍進は目覚ましいものがあります。今後も新しい技術が広がっていくでしょうから、積極的に導入したいですね。

休日はどのようにお過ごしですか？

スポーツが好きで、最近はスキューバダイビングを趣味にしていますが、休日は学会やセミナーに行くことが多いので、ダイビングは長期休暇のタイミングで楽しんでいます。当院では、勉強会やセミナーに積極的に参加することを後押ししているんです。ホスピタリティー研修も毎月ありますし、それぞれのセクションで興味のあるセミナーがあれば参加してもらっています。クリニックから参加を勧めることもありますね。私自身、インプラント治療と矯正治療のセミナーにそれぞれ月1回ずつ参加していますし、その他にも興味のあるものがあれば行っていますので、スタッフも抵抗なく、精力的に学んでくれています。

最後に、今後の展望をお聞かせください。

下町にありながら新しい先端の治療を気軽に、常識的に受けられることをめざしてクリニックを運営してきました。開業から8年目を迎え、地域の方がご家族皆さんで来てくださっているのがうれしく、これからも末永くお付き合いをさせていただきたいと思っています。最近ではクチコミなどにより遠方からの患者さんも多くなりました。皆さんの期待を裏切らないよう、技術やおもてなしの心を磨き、新しい設備も積極的に導入していきたいと思っています。お帰りになる時、「ここに来て良かった」と思っていただける、信頼されるクリニックをこれからもめざしてまいります。