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里井 映利 院長、春名 百合愛 副院長の独自取材記事

戸越銀座レディースクリニック

(品川区/戸越駅)

最終更新日:2024/05/23

里井映利院長、春名百合愛副院長 戸越銀座レディースクリニック main

思春期・性成熟期・更年期・老年期。女性の各ライフステージで起こる体の変化に寄り添いたい。そんな2人の女性医師の想いをかたちにした「戸越銀座レディースクリニック」が2024年5月に開業した。戸越駅から徒歩1分という利便性の良さに加え、すべて女性スタッフという受診しやすい環境が特徴。里井映利院長と春名百合愛副院長は大学の先輩後輩で、ともに日本産科婦人科学会産婦人科専門医。女性医学を中心に周産期・婦人科腫瘍など幅広く研鑽を積んだ里井院長と、周産期分野でキャリアを重ねてきた春名副院長は、体だけでなく心とも対話する診療で女性特有の悩みと向き合っていく。月経の不調、性感染症、子宮筋腫などの婦人科系疾患に加え、婦人科検診、妊婦健診までカバー。女性の一生に寄り添う2人の医療にかける情熱にふれてきた。

(取材日2024年4月16日/更新日2024年5月1日)

女性の一生に寄り添えるクリニックを開業

まずはお二人の関係性からお聞かせいただけますか?

里井映利院長、春名百合愛副院長 戸越銀座レディースクリニック1

【里井院長】副院長とは大学時代に部活の先輩後輩として出会いました。狭いコミュニティーでしたから大学内でもよく会っていましたし、部活でともに時間を過ごしておりました。卒業後は同じ産婦人科医になったことや、彼女の人柄もよく知っていましたから、開業したいと考えた時「彼女と一緒に開業したい」と真っ先に頭に浮かんだのが彼女だったんです。
【春名副院長】卒業後も所属は大学に籍をおきながらも、特に周産期に偏った経歴になっていたので、「婦人科の経験も積み、より幅の広い患者さまのお役に立てるように」という想いが強くなっていました。そんな時に声をかけてもらい、先輩とならぜひという感じでしたね。

それぞれ異なる環境でキャリアを積まれたのですね。

【里井院長】私は初期研修を終えた後、市中の病院での勤務を選択しました。大学病院は重篤な患者さまの割合が多いのですが、市中病院には幅広い主訴の方が来られます。幅広い症状や疾患を経験でき、地域に密着した診療に魅力を感じたのが選択した理由です。手術、お産、地域の外来も担う施設でしたので、大学病院とクリニックの中間のような病院で多くの経験を積むことができました。「地域の方との距離が近いクリニックをつくりたい」と考えるようになり、開業を決意しました。
【春名副院長】私は出身大学の女性診療科・産科に入局し、婦人科疾患を一通り学びました。周産期分野での専門性を高めようと、周産期センターで6年程経験を積ませてもらいました。その間、私自身も出産を2回経験し、ライフステージによる体と心の変化を体験したのも医師として、今後どのように患者さまのお役に立っていくのか、という考え方の変化に大きく影響したと思います。

その体験はキャリアにおいてどのような影響があったのでしょう?

里井映利院長、春名百合愛副院長 戸越銀座レディースクリニック2

【春名副院長】周産期センターでは出産に立ち会うことはできますが、残念ながらその後のライフステージを見守ることはできないんですよね。私自身もライフステージにおける心身の変化を経て、思春期・性成熟期・更年期・老年期と女性の一生に寄り添える診療に携わりたいという想いがどんどん強くなっていました。そんな時に大学の先輩である里井院長から声をかけてもらったんです。
【里井院長】本当にタイミングが良かったと思います。1人で開業するとなると、このタイミングでは思い切れなかったかもしれません。それぞれの得意分野がありますので、お互いの強みを持ち寄れるのは当院の特徴ですし、私自身心強く感じている点ですね。

医師も看護師もスタッフはすべて女性

小さな頃から医師をめざされていたのですか?

里井映利院長、春名百合愛副院長 戸越銀座レディースクリニック3

【里井院長】私の父が泌尿器科の医院を開いていたので、家の下の階がクリニックだったんです。地域の人たちに頼りにされている父の姿を見て育ちましたので、自然に医師をめざすようになったような気がします。ただ、産婦人科を選択したのは、帝王切開に立ち会ったことがきっかけでした。このまま自然分娩を続けたら命を落とすと医師が即時に判断し、緊急帝王切開に切り替えたのです。それを目の当たりにした時に、産婦人科を専門にしようと決意したんです。産婦人科というと、優しく穏やかなイメージがあると思うのですが、緊急時は緊迫した空気が広がり、まさに時間との勝負。その勢いのある感じは、自分に合っていると思いました。

一方、副院長が医師を志したきっかけは何でしょう。

【春名副院長】私は医療関係者が身近にいたわけではなかったのですが、人の役に立つ仕事をしたいという想いはずっとありました。その結果、医学部に進学。産婦人科を選択したのは、実習で産婦人科を回った時の先生方の雰囲気に魅了されたからなんです。女性が活躍し、頼りにされている環境にふれ、このようなバイタリティーあふれる女性たちが活躍する環境に身を置きたいと思ったんです。
【里井院長】今は産婦人科も女性医師が増え、私たちの世代だと6~7割が女性といわれています。患者さまにとって女性の多い環境で診療を受けることが安心感につながるというのを間近に見てきましたから、当院もすべて女性スタッフで構成しました。

女性医師と知って来院される方も多いでしょうね。

里井映利院長、春名百合愛副院長 戸越銀座レディースクリニック4

【里井院長】今、お母さまが更年期、娘さんが思春期ということで、親子で婦人科を受診する方も多いといいます。以前と比べご家族の距離感が近くなってきていますので、親子間でも互いに悩みを相談し、受診へのハードルが下がってきているのは良いことだと思います。
【春名副院長】私自身、診察台に上がり内診してもらった経験もありますので、患者さまの女性医師が良いとおっしゃるお気持ちはよく理解できます。通いやすい環境であれば、受診率も上がり、病気を早期に見つけられるチャンスが増えます。子宮筋腫、卵巣嚢腫がないかなど、一度検査して早い段階から治療を開始すれば、将来不妊で悩む確率を下げることがめざせます。病気になって受診するのではなく、各ライフステージを快適に過ごすためのメンテナンスという意味で受診していただきたいなと思います。

若者の悩みや予期せぬ不調の受け皿になりたい

診療内容を詳しく教えていただけますか?

里井映利院長、春名百合愛副院長 戸越銀座レディースクリニック5

【里井院長】当院では初潮を迎える前後の思春期から閉経を迎えた更年期、老年期まで、各年代で起こり得るトラブルに対応しています。例えば、月経不順、おりものの異常、月経困難症、不正出血、腹痛、更年期症状、貧血、性感染症など。女性の一生に寄り添える診療を行いますので、患者さまの人生における良き伴走者でありたいなと思います。その途中で、妊娠されたら、分娩施設と連携しながら34週まで妊婦健診にも対応します。ご希望の方には、超音波による卵胞チェックやタイミング法のご相談を承ります。不妊治療をご希望の方には、高度生殖医療は専門の施設をご紹介させていただきます。また、診療は開業直後はすべての時間が二診体制ではなく、曜日担当医制となります。情報共有はしっかり行いますので安心してご来院ください。また、子宮頸がん検診やワクチン接種も対応可能です。

今、準備中の取り組みもあるそうですね。

【里井院長】ええ、まだ少し先の予定ではあるのですが、例えば土曜や日曜の午後の時間を使って、20歳までの方を対象に、セックスや性感染症、妊娠などの相談ができるユースクリニックのような時間帯を設けたいと考えています。妊娠や性感染症などの疑いがある場合、母親には言えないことがほとんどですので、相談しやすい環境づくりにつなげていきたいですね。また当院では、来院されてもいきなり診療はせず、まずは悩みにじっくりと耳を傾けます。相談したくても身近な人に打ち明けられない方たちの受け皿になれる取り組みにも力を入れていきたいと思っています。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

里井映利院長、春名百合愛副院長 戸越銀座レディースクリニック6

【里井院長】当院は基本的に予約制ではありますが、急を要することもありますし、可能な限り飛び込みの患者さまもできる限り受け入れていけたらと考えています。思春期特有の不調で来院していた方が将来妊娠し、出産後はお子さんを連れて来てくれるようなアットホームなクリニックにしたいなと思います。
【春名副院長】この辺りは学校やオフィスや住宅も多いので、さまざまな年代の方が気軽に立ち寄れる地域に根差したクリニックになるとうれしいなと思います。妊婦健診に限らず、ちょっとした体調の異変や、早期発見・早期治療のために子宮がん検診の重要性を呼びかけ、一人でも多くの女性に寄り添えたらと思っていますので、気軽にいらしてください。

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