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竹本 将也 院長の独自取材記事

たけもと脳神経外科

(名古屋市天白区/植田駅)

最終更新日:2024/01/19

竹本将也院長 たけもと脳神経外科 main

名古屋市営地下鉄鶴舞線・植田駅より車で3分。2023年11月に開業したばかりの「たけもと脳神経外科」は、閑静な住宅街の中で一際目を引く洗練された外観のクリニックだ。脳神経外科の医師として社会保険中京病院(現・地域医療機能推進機構中京病院)で研鑽を積んだ竹本将也院長が、頭痛やめまい診療を中心に行う。院内には先進のMRIや骨密度測定機などの検査機器がそろい、即日の検査も可能。「患者さんの不安を取り除くことが何よりも大切」と語る竹本院長に、医師をめざした経緯から診療のモットーまで詳しく話を聞いた。

(取材日2023年12月6日)

人一倍強い「誰かの役に立ちたい」という想い

開業に至るにはどのような想いがあったのでしょうか?

竹本将也院長 たけもと脳神経外科1

開業への想いは、掘り起こしてみると高校生で医師を志すようになってから、というところまでさかのぼりそうです。当時から患者さんの近いところで話を聞けるという医師像に憧れがあったのです。外科治療の前線に立っている時には、患者さんの生死にまつわるような、どちらかといえば救急医療に近い仕事をしていました。もちろんそこにもやりがいを感じていましたが、今後もずっとこういうかたちで医療に携わるのが自分の思い描いていた医師像なのかと葛藤を抱えていたのも事実です。神経系、いわゆる脳や脊髄という分野は世の中の患者さんが特に不安に思う領域だと思います。だからこそ、患者さんに一番近い場所で不安を解消したいという想いが大きかったですね。

大きな病気で運ばれてくる前に何とかしたいという想いがあったのですね。

若くして脳卒中で運ばれ、助からなかったりひどい後遺症を残したりという人を多く見てきました。私たち脳神経外科医の手術では、運ばれてきた段階である程度患者さんのゴールは決まってしまうんですよね。もちろんその後の治療の良しあしの差はありますが、助けられる限界点があるんです。そうなってしまう前に予防や治療をしていくことが、患者さんにとっても影響が大きいのではないかと考えたことも開業した理由の一つです。外科医を引退してクリニックで働くことに対し、患者さんにはもったいないなどと言っていただくこともありました。ですが、自分の考えていた将来的な医師像もそうですし、今後どちらのほうが多くの患者さんに利益をもたらすのかなと。そう考えた結果、大きな病気で運ばれてくる前に対応することがより多くの方を救えるということにつながるのではと、思い切って開業を選択しました。

高校生の頃に医師をめざされたそうですが、そのきっかけを教えてください。

竹本将也院長 たけもと脳神経外科2

幼い頃から人に喜ばれることをするのが好きで、大きくなったら人のためになることをしたいと考えていました。小学校の卒業文集に書いた将来の夢は「弁護士」でしたが、それはやはり同じ理由で困っている人を助けられるイメージを持っていたからなんですよね。高校生になり自分に何ができるんだろう? ということを考えた時に「医師」というビジョンが明確に見えてきたんです。根本の「人の役に立てる」というところには自己満足もあるかもしれませんが、満足感も得ながら提供できる仕事が医療かなと思いました。

脳の分野に携わるようになったのはなぜですか?

家族が脳の病気で、その手術をリアルタイムで見て刺激を受けたことが直接的なきっかけですね。実は大学入学後、最初は精神科に興味を持っていました。人間の思考や感情に興味があったのです。そこから脳そのものに神秘性を考えるようになった頃、家族に脳の病気が見つかり中京病院で手術をすることになりました。当時の脳神経外科の主任部長が私を見て「医学部生なら一緒に手術室へ入ろうか」と声をかけてくれたんですよ。その経験があり、脳神経外科へ進みたいと感じるようになりましたね。

頭痛やめまいは市販薬に頼らずぜひ受診を

現在はどういった症状で来院される患者さんが多いのでしょうか?

竹本将也院長 たけもと脳神経外科3

一番多いのは頭痛を訴えられる方ですね。頭痛の年齢層は一般的な内科よりも少し若く40〜50代の方、そして女性が多いです。次に多くおみえになるのがめまいの症状をお持ちの患者さんです。そのほか、過去に脳卒中を経験され、再発を防止するために通われる方もいます。遠い病院まで通われていた方が近くにできたからと来てくださいますね。転んで頭を打ったお子さんも高い頻度で来院されています。

頭痛はどういった病気につながることが多いのでしょうか?

多くの頭痛は、その後大きな病気になるリスクは確率的に低いのですが、万が一その少ない確率に当たってしまった場合、重篤な病気である可能性が高いのが特徴です。ただの頭痛だと思っていたらくも膜下出血だった、あるいは脳腫瘍だったなどという危険も潜んでいます。ですので、頭痛で当院を受診された場合、今までしっかりとした検査をしたことがない方であればその日すぐにMRIを受けていただきます。まずは大きな病気である可能性を否定するだけでも不安は解消できますよね。大きな病気でなかったとしても、頭痛は日常を脅かすものです。「単なる頭痛持ちだから」と我慢したり、市販の頭痛薬を服用することで堪えたりする人が非常に多いですよね。しかし、適切な治療を行わず市販の頭痛薬を服用し続けると、薬物を使いすぎることで起こる頭痛「薬物乱用頭痛」につながる可能性もあるので注意が必要です。

頭痛で来院された場合にはどういう治療が行われるのでしょうか。

竹本将也院長 たけもと脳神経外科4

まずは大きな病気が潜んでいないかを画像診断で調べ、その可能性がないとわかったら、次に患者さんの生活背景を伺って、どの薬を使うのが適切なのかを考えていきます。実は裏にある背景の影響が大きく、日頃の生活リズムの問題や睡眠、動作の影響による肩凝りから起きていることがほとんどなんです。だからこそ頭痛の治療は、患者さん個人に合わせたお薬の種類や量などを決める「テーラーメイド」な治療であるべきだと考えています。市販薬に頼るのはそういった意味でも良いことではありません。

めまいにはどのようなリスクが潜んでいますか?

めまいに悩まれている方の多くは、メニエール病を疑い耳鼻咽喉科を受診されるのではないでしょうか。しかしメニエール病の名前は有名ですが、実は発生頻度は少なく、めまい全体の1割程度といわれているのです。怖いのは原因がわからないめまいを「たぶん大丈夫」とそのまま放っておくこと。脳出血や脳梗塞が原因だったということもあるので、ぜひ脳神経外科の受診をお勧めします。めまいはお薬ですぐに止めるといったことは難しいのですが、そういうものなのだということを理解して納得するだけでも不安感は減るのではと考えています。

ミッションは関わるすべての人の不安を取り除くこと

診療のモットーを教えてください。

竹本将也院長 たけもと脳神経外科5

患者さんの不安要素を伺い、望みをくみ取り、一人ひとりに合わせた治療をしていくことです。医院のミッションとしても「関わるすべての方々の不安を取り除く」ということを掲げています。ですから、患者さんはもちろんスタッフの働きやすい環境を整えることも大切だと考えていますね。「ここで働いて良かった」と思えるような、スタッフが長く勤められるクリニックにしていければ、それは実際に患者さんにも伝わるところだと思っているんです。

院内のこだわりなどがあれば教えてください。

開業前からめざしているのは、いわゆる一般的なクリニックとは違うイメージです。「また来たいと思ってもらえる場所」という大きなイメージを、設計士さんが一生懸命考えて実現してくださいました。設計士さんとの打ち合わせはとても楽しい時間でしたね。できあがったクリニックはとても落ち着ける雰囲気になっていると思います。水蒸気暖炉が特にその効果をだしていると思います。暖かな環境は心も温められると思いますし、静かに揺らぐ炎を見ていると気持ちが落ち着くんですよ。本物の火ではないのでお子さんも安心して見ていただけます。設備面では広いMRI室で閉塞感が少ないのが特徴です。先進のMRIで従来の3分の2の所要時間で検査ができるんです。時短になることはもちろん、閉所が苦手な方にとっても大きなメリットとなると考えています。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

竹本将也院長 たけもと脳神経外科6

頭痛やめまいは放置しないことが大切です。頭痛の根本の原因を解決せずに、痛くなった場合の対処だけをしていてはこの先ずっと頭痛に悩まされることになってしまいます。また、脳神経外科というと「頭のことだけ」というイメージが強いと思いますが、神経系全般を扱っています。血圧や生活習慣からの不眠にお悩みの方などもぜひご来院ください。

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