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藤川 秀爾 院長の独自取材記事

いつもジェネラルクリニック秋津院

(清瀬市/秋津駅)

最終更新日:2024/01/23

藤川秀爾院長 いつもジェネラルクリニック秋津院 main

【2024年3月開院予定】※開院前の情報につき、掲載情報が変更になる場合があります。
秋津駅直結のクリニックとして、2024年3月に開院予定なのが「いつもジェネラルクリニック秋津院」だ。院長を務めるのは、「いつもジェネラルクリニック」本院の副院長として活躍してきた藤川秀爾(しゅうじ)先生。部屋に入ってきた瞬間、屈託のない明るい笑い声で周囲を温かな雰囲気にしてくれた。取材班の質問にも丁寧に耳を傾け、わかりやすく話す様子から、患者に親身に接する姿も想像できる。そんな藤川院長は沖縄で地域医療に尽力し、都内の大学病院在籍中は臓器移植という先端の医療現場でも経験を積んだ医師でもある。多彩なキャリアを今後どう生かすのか。秋津エリアの地域医療にかける思いとともに、詳しく聞いた。

(取材日2023年11月21日)

地域が必要としている小児科医療にも注力

3月に開院予定のクリニックの特徴を教えてください。

藤川秀爾院長 いつもジェネラルクリニック秋津院1

「いつもジェネラルクリニック」は「ヒューマンラブ」を理念としていますが、それを最初に聞いた時はどういうことかなと思いました。この理念は、自分の家族に向けるのと同じくらい愛を持って患者さんを診察しようというもので、今は心から賛同しています。現在、神奈川県相模原市と千葉県千葉市に、古淵院と千葉院がありますが、3つ目の拠点として3月に「いつもジェネラルクリニック秋津院」を開業する予定です。これまでの臨床経験に加えて古淵院で副院長として培ってきた経験を生かし、幅広い診療を行いたいと思います。内科、小児科、皮膚科、アレルギー科、外科を標榜し、隣には整形外科や神経内科などの診療を行うためのMRI・リハビリテーション設備などを備えたさらに専門性の高いクリニックを併設する予定です。

秋津エリアにはどのような医療が必要とお考えですか?

まず、小児科不足が深刻ですね。1駅先の小児科まで電車で通う方もいると聞き、どうにかしなければと思いました。つらくて動けないお子さんを電車に乗せて受診するのは大変ですから。また、MRI検査ができる病院も近くにないため、これまでの2院にはない専門性の高い画像検査が可能なクリニックも必要と考えています。都心部には患者さんのさまざまなニーズに対応できるクリニックがありますが、都内でも少し郊外に行くだけで医療資源が足りない場所はまだまだあります。都下の秋津でも当院が開業し、皆さんが23区との格差を感じないくらい充実した医療を提供したいです。

先生は多摩地区ご出身と伺いました。地域医療への思いをお聞かせください。

母の実家が国立市にあったこともあり、私は府中市内の病院で生まれ、その後は富山で育ちました。休みのたびに上京し、幼稚園児の頃だったか西武球場前駅で降りて恐竜展に行ったことを今も覚えています。大学時代、国立市から母校の岩手医科大学のある盛岡に向かう際、武蔵野線で新秋津駅を通過していたので名前は知っていましたが、人生でここまで秋津に深く関わる日が来るとは思いませんでした(笑)。開業後は医師会にも所属し、秋津だけでなく国立も含めた多摩エリアの地域医療に貢献したいと考えています。近隣の方の医療ニーズを最優先に考え、秋津エリアでは少ないといわれる乳幼児健診にも積極的に取り組みたいです。また特定健診やがん検診などの定期検診にも力を入れ、地域の方の健康を守っていけたら。いずれは私が専門にしてきた消化器領域の内視鏡検査なども導入したいです。

総合的な診療で地域の人々の健康を末永く守りたい

消化器外科を選んだ理由を教えてください。

藤川秀爾院長 いつもジェネラルクリニック秋津院2

父方が富山県で江戸時代から続く医師の家系でして、私が6代目です。曽祖父は産婦人科、祖父は外科の医師でした。消化器外科の医師だった父のことを内科の医師だった母がいつも褒めていたのをうっすら覚えていて、子ども心に「かっこいい」という憧れがあったのかもしれません。父の様子からも外科は大変だろうなと覚悟していましたし、他科への入局を考えたこともあります。それでも、外科医はその両手に患者さんの命を預かっているという点に惹かれました。患者さんを自分の手で救えるのは、医師として究極の生きがいですよね。でも、ロールモデルはむしろ母です。行政の仕事に就いたり海外の勉強会に参加したりと、多彩な仕事をしながら生き生きと人生を楽しむ姿に、「医師としてこういう働き方もあるんだな」と働き方の多様性を学ばせてもらいました。医師に欠かせない「人と接するのが好き」という特性も母譲りなので感謝しています。

大学病院では臓器移植など先端医療の現場でご活躍されていたとか。

東京女子医科大学消化器・一般外科在籍中に、がんなど手術が必要な緊急性の高い疾患の治療を研鑽し、東京都立多摩南部地域病院と沖縄にあるハートライフ病院に派遣されました。そこでは緊急手術が必要な病気や、内視鏡検査で発見したがんの手術を担当するなど外科医としてのスキルを磨けたと思います。またワークライフバランスを考える転機にもなりました。その後、東京女子医科大学病院に戻り、携わったのが臓器移植です。当時はドナー摘出班の一員で忙しく全国を飛び回る日々でした。本当に大変でしたが、一般的な外科では垣間見ることのない多くのことを経験できたのは、生涯の財産だと思います。秋津院には当時お世話になった摘出チームの先輩が一般診療をサポートしてくれる予定です。今後、大学病院まで足を運ばなくても移植後の患者さんの経過観察ができるシステム構築も考えています。

大学病院勤務から町のクリニックに移った際、新たなやりがいはありましたか?

大学病院在籍中は難しい手術を成功させても、術後の患者さんが退院後にどうされているのか、経過が追えないことに医師としてもやもやした思いを抱えていました。一方、町のクリニックならば10年、20年という期間で患者さんの健康を見守ることができます。生後数ヵ月で受診されたお子さんの成長を一緒に見守ることもできますし、1人が風邪をひいたのをきっかけに家族全員が私をかかりつけ医にしてくれたなら、うれしさや、やりがいを感じます。もともとコミュニケーションを取ることが好きなので、一人ひとりの気持ちに寄り添った診療ができるのは何よりの喜びです。患者さんと接する時間には限りもありますが、その中でいかに人生のお役に立てるかを考え、全力で頑張っていきます。

患者ファーストで秋津エリアの医療資源の拡充をめざす

今後の展望を教えてください。

沖縄で外科医をしていた頃、仕事とプライベートの時間のバランスが取れた生活を体験して、「患者さんを幸せにするには、まず自分自身が心身ともに充実した人生を送ることが大切」と強く思いました。その経験を生かし、スタッフ全員のワークライフバランスを重視した体制を整えていきたいです。目標は「患者さんにもスタッフにも優しい秋津院」。また大学病院の同期の医師たちが現在、いろいろな専門領域のリーダーを務めるようになってきています。すでに仲間たちから「週1日程度手伝いたい」とうれしい言葉ももらっているので、力を借りる予定です。患者さんにとっては大学病院レベルの治療が受けられ、専門医師は町のクリニックでの総合診療を学ぶことができる、双方にとってメリットがある医療機関にしていきたいです。

お忙しい毎日ですが、休日はどうお過ごしですか?

沖縄で出会ったウェイクボードという水上スポーツをしています。ボートが作る波に乗って滑走する、スノーボードの水上版のようなものです。沖縄で幼なじみに勧められて初めてやってみた時にはここまで熱中するとは思いませんでした。将来的な目標は国際大会に参加することです。秋津院のトイレは湖をイメージしたブルーにして、使わなくなった古いボードを置く予定です。「ウェイクボードってこういうものか」と気軽に触ってもらえるようにしたいですね。

最後に読者へメッセージをお願いします。

藤川秀爾院長 いつもジェネラルクリニック秋津院3

院内はバリアフリーにするだけでなく、気軽にかかれる雰囲気づくりにも心を配るつもりです。「何科に行けばいいかわからない」、そんなときにも遠慮なく立ち寄っていただけたら。まずは相談だけでも構いません。「かかりつけ医」として幅広い診療を行っているので可能な限り院内で対応しますが、難しい場合は東京女子医科大学病院をはじめ、ご希望の高次医療機関への紹介もできます。産婦人科や泌尿器科などにもご紹介し、連携も可能です。すべてにおいて患者さんファーストのクリニックをつくりたいですね。「秋津でこんな医療を受けたい」といったご希望も気兼ねせずお寄せください。

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