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伊藤 大輔 院長の独自取材記事

いとう内科クリニック

(京都市東山区/東福寺駅)

最終更新日:2023/09/13

伊藤大輔院長 いとう内科クリニック main

歴史的な建造物が多い京都市東山区にある「いとう内科クリニック」は、京都第一赤十字病院の循環器部門で研鑽を積んだ伊藤大輔院長が開院したクリニックだ。これまで数多くの心臓カテーテル手術に取り組み、人の命に向き合ってきた伊藤院長は「だからこそ良い医療を日常レベルに感じてもらい、患者さん自身にも治療に参加して欲しい」と話す。中でも循環器疾患との関連の深い生活習慣病や術後の管理を医師任せにすることで、病気の悪化や再発に苦しむ患者を多く目にした経験から、患者参加のもと「一緒に健康を作っていく治療」の実現に注力していると言う。そこで今回は、美しく整えられたクリニックに詰まったこだわりや医療にかける思いなど、詳しく話を聞かせてもらった。

(取材日2023年8月31日)

細部にまでこだわった患者のためのクリニックづくり

明るくて素敵なクリニックですね。

伊藤大輔院長 いとう内科クリニック1

ありがとうございます。開院にあたって、クリニック特有の「緊張する雰囲気」が出ないことをめざしました。クリニックのテーマカラーの優しいグリーンとオレンジをポイントにしながら木を取り入れ、壁紙にもプリントではなく本物の木を使用しました。すごく広いクリニックではないのですが、一つ一つの空間はゆったりと作ってありますので、待合室でも快適に過ごしていただけるのではないかと思います。検査室がある2階の窓がすごく大きいのもポイントで、明るい光が差し込む時間はとても心地良いです。検査の待ち時間はちょっと憂鬱なものですから、少しでも明るい気持ちになっていただければなと思っています。また、2階の待合室の椅子はすべて、介護施設にも採用されている立ち上がりやすい椅子でそろえ、杖のホルダーもついています。

細部にまで、患者さんのためのこだわりが感じられますね。

この地域には高齢の方も多いですし、具合が悪い時でも通いやすい環境を整えたいと考えたんです。また生活習慣病や術後管理の患者さんの目線で考えると、クリニックは健康のために欠かせない場所であるにもかかわらず、同時にちょっとめんどくさい場所だと思います。だからこそ忙しい日々の中で、いかに負担を感じずに通えるかがとっても大事。そこで、予約や待ち時間短縮を実現するために来院前問診機能が備わったアプリを導入している他、自動釣り銭機、処方箋のFAX送信サービスなども行っています。さらにキャッシュレス決済では後払いにも対応していますので、診察が終わればそのまま帰っていただくことも可能です。

開院までの経緯を聞かせてください。

伊藤大輔院長 いとう内科クリニック2

医師になってからは、京都第一赤十字病院で急性心筋梗塞・心不全・心肺停止といった重篤な病気の急性期診療に携わり、心臓カテーテル治療を担当していました。患者さんの命をつなぐために力を尽くす日々でしたが、時にはどうしても救命できないことがあります。そんな経験を重ねるにつれ「もっと早くに受診してくれたら違う結果があったのでは?」と思うようになったんです。加えて、患者さんや地域の先生方とお話しすると、病院は敷居が高いと感じている人が多いことを実感しました。そのせいで受診が遅れていることも少なくない。そういった現状をなんとか変えることができないかと考えを重ねるうちに、「病院の中をよく知っている自分が、地域医療と病院をつなぐハブの役割を果たせばいいのでは?」と考えるようになり、開業を決意しました。

積極的な治療参加で患者とともに健康をつくる

診療にあたって大切にしていることはありますか?

伊藤大輔院長 いとう内科クリニック3

僕は、医療には医師と患者さんの信頼関係と協力が不可欠なものだと考えています。だからこそ患者さんの声に耳を傾けること、わかりやすい説明を行い理解していただくことを大切にしています。特に当院は内科ですから、風邪や頭痛・腹痛のような症状がある病気だけでなく、生活習慣病のように自覚症状がほとんどない病気の患者さんもいらっしゃいます。検査値に異常があっても、痛くもかゆくもない。そんな患者さん達に必要なのは、お薬だけではなく、病気そのものについて知ってもらうことや放置してしまうことの怖さを知っていただくこと。その上で「健康に暮らしたい」と積極的に治療に参加してもらうこと。病院は病気を治してくれる場所と思っている人は多いですが、病気は医師と患者さんが協力して治療していくものです。

患者さんの自主的な参加が、健康をつくるための1番の治療なのですね。

例えば僕たちがお薬を処方します。それを毎日飲むのは患者さんご自身。僕たちがご自宅に押しかけて飲ませるわけにはいきません。毎日の食事も運動もアドバイスはできるけれど、やるもやらないも患者さん次第。だからこそ「やらされている」じゃダメなんです。人間誰だって楽しくないことは続かないし、押し付けられるのは嫌なものです。病気になったからといっても、これまで積み上げてきた習慣を変えるのはとても大変なこと。特に生活習慣病は長期にわたって積み上げなおすことが大切ですから、一気に変えようと無理するのではなく、おやつのお煎餅をちょっと減らそうとか、ビールを1本減らしておこうとか、小さな意識の改革をしていけばいいんですよ。

管理がうまくいかないプレッシャーから、通院が苦痛と感じている人も多いと思います。

伊藤大輔院長 いとう内科クリニック4

そういったお話はよく聞きますね。でも、うまくできなくてプレッシャーに感じると言うことは、するべきことをしっかり理解している証拠でもあると僕は思います。厳しく叱る先生もいらっしゃるようですが、その点僕は「いろいろあるし、まぁ仕方ないですよね」というスタンス。できなかったことを責めたところで過去は変わりませんから、未来に向けてエネルギーを使う方がいいなと思うタイプなんです。もちろん、検査結果によっては少し厳しくお話しすることもありますが、厳しい口調で叱責することはないので安心してください(笑)。逆にしっかり取り組んで数値が良くなったり、状態が落ち着いてきたりした時には一緒に大喜びしましょう。

医療を身近に感じられるクリニックをめざして

先生が医師をめざしたきっかけはなんですか?

伊藤大輔院長 いとう内科クリニック5

実は父が整形外科の医師なので、小さい頃から診療する父の背中を見て育ち、父と患者さんのやりとりを見ながら「人にありがとうといってもらえる仕事っていいな」と感じていました。ですから、医師をめざしたのは自分にとっては自然なこと。循環器を選んだのは、結果がはっきりと出ることが多いと感じたからです。カテーテル手術をした患者さんの退院していく姿を見るとやりがいを感じていました。そのままカテーテル手術を極めていく人生もあったとは思うのですが、「手術にならなくて良かったね」「これなら安心だね」と声をかける人生もまた素晴らしいと思いますし、これからそう言える機会をもっと増やしていきたいなと願っています。

医師になってからずっとお忙しい日々かと思いますが、リフレッシュの方法はありますか?

子どもがいますので、休みの日にはできるだけ家族と過ごしたいなと思っています。勤務医時代は救急対応や緊急治療に呼び出されることも多く、時には子どもたちとの約束を反故にしてしまうこともあったので、これからは少しでも家族サービスができたらと思います。今はまだ開業直後なのでしっかりした時間はとれませんが、落ち着いたらいろいろなことを家族と一緒にしたいですね。特に、僕が医師として研鑽を積む過程をしっかりサポートしてくれたのは妻。大変な時も多かったと思いますが、家庭のことも子どもたちのこともこまやかにフォローしてくれましたし、今もしてくれています。子どもたちが僕の仕事を「誰かの大切な人を守る仕事だ」と理解してくれているのも妻のおかげ。本当に感謝しています。

最後に、読者の方へメッセージをお願いします。

伊藤大輔院長 いとう内科クリニック6

私の医師人生が詰まった東山区に縁をいただき、引き続き東山の医療に関われることを幸せに思っています。当院は、医療を身近に感じ、些細な相談を気軽にできるクリニックをめざしています。風邪や発熱などの相談はもちろん、生活習慣病やあらゆる病気の術後の管理など日本内科学会総合内科専門医として幅広く対応いたします。院内には短時間で結果が出る血液検査機器や糖尿病検査機器があり、心電図やABI検査にも対応しています。他に超音波検査器や寝たまま撮影できるエックス線撮影機も備え、緊急時にはストレッチャーでの移動も可能です。空気清浄機やアクリル板代わりのエアーカーテンなど感染症対策も徹底しています。不快な症状や心配があればご来院いただき、健康的で安心な生活についてともに考えていけたらと思います。

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