全国のドクター9,200人の想いを取材
クリニック・病院 158,621件の情報を掲載(2024年5月02日現在)

  1. TOP
  2. 大阪府
  3. 高槻市
  4. 高槻駅
  5. まつえだ整形外科・ウェルスポーツクリニック
  6. 松枝 洋 院長

松枝 洋 院長の独自取材記事

まつえだ整形外科・ウェルスポーツクリニック

(高槻市/高槻駅)

最終更新日:2023/08/31

松枝洋院長 まつえだ整形外科・ウェルスポーツクリニック main

「まつえだ整形外科・ウェルスポーツクリニック」は2023年5月に開院。スポーツ診療を中心に一般整形外科領域にも注力し、子どもから高齢者まで幅広く対応している。松枝洋院長は、大学時代に高校野球部監督を務めた経験を持ち、社会人から医学部進学・医師になった人物。気さくな話し方と、とことん患者ファーストを貫く姿勢が魅力で、医療者・選手・指導者・保護者といったさまざまな立場からも考慮できる広い視野を持つ。「もう一歩踏み込んで患者さんに対応したい」と開業を決めたという松枝院長に同院の診療について聞いた。

(取材日2023年4月24日)

高校野球監督と社会人を経験した、異色の経歴が強み

先生は高校野球の学生監督、医学部再受験と、異色の経歴をお持ちですね。

松枝洋院長 まつえだ整形外科・ウェルスポーツクリニック1

高校では硬式野球部に在籍し、卒業後は立命館大学法学部に進学しました。2回生になる春、高校時代の野球部の監督が体調不良のため打診があり、大学生という身分はそのまま、外部指導者枠で高校野球部の監督に就任したんです。監督3年目・4回生の頃に非常に素晴らしいチームに恵まれたため、わざと留年してもう1年だけ監督を務めた後、大学と高校野球監督を卒業しました。その後、有名企業に就職したものの、社内事情などを見て思うところがあり退職。さまざまな道を模索する中で、営業先で出会った開業医の先生が大学卒業後に医学部に入学し直した“再受験”の経験者だったこと、当時知り合った現在の妻が医師であり、その人柄にふれて医師が身近に感じられたこと、加えて監督時代にけがをした生徒たちにもっと良い医療を受けてもらいたいと感じていたことを思い出し、「それならば自分が医師になろう」と31歳になる年に高知大学医学部に入学しました。

開業までの経緯を教えてください。

研修を終えた後、やりたかったスポーツ医療に取り組める機会の多い都市部の中から地元である大阪を選び、スポーツ選手も多く訪れ手術件数も多く豊富な経験が積める「運動器ケアしまだ病院」、手術はもちろん理想のスポーツ医療のためにさらに広い視野を持てる「水無瀬病院」で勤務しました。しかし診療する中でオーソドックスな治療の流れからこぼれる症例も数多くあり、もう一歩踏み込んで対応して差し上げたいと考えるようになったんです。さまざまな制約によって手を差し伸べることができないという経験をしながら「もっとこうしたい」「こうやれば良い結果が出そうだ」といったことが徐々に増えてきたため、それならば自分でやってみようと決意し、2023年5月の開業に至りました。

貴院のコンセプトと、対応スポーツについて教えてください。

松枝洋院長 まつえだ整形外科・ウェルスポーツクリニック2

当院のコンセプトは、揺りかごから墓場まで全年代を対象とした「健康とスポーツ」です。予防から診断・治療、アフターケア、選手復帰・社会復帰までトータルで対応し、アスリートなら選手寿命を延ばす、一般の方なら健康寿命の延伸をテーマとしています。スポーツ診療に関しては、世にあるすべてのスポーツから、将棋やチェスなどの頭脳スポーツや今話題のeスポーツまで、あらゆるスポーツに対応しています。特にeスポーツは長時間の着席による腰痛など体の痛みに対応するだけでなく、ゲームにとって非常に大切な反射神経に影響する目や視野の検査・測定などでもしっかりとサポートできます。もちろんパラスポーツにも対応しており、施設はスロープや車いす対応トイレもある完全バリアフリー仕様ですので、安心してお越しいただきたいですね。

医療者目線だけでない、選手・関係者の意をくむ判断を

先生のめざす「スポーツ診療」について教えてください。

松枝洋院長 まつえだ整形外科・ウェルスポーツクリニック3

現在スポーツ診療を行っている医師は膝・肩など部位ごとのスペシャリストがそろい、手術などにまい進しながらその合間にチームドクターなどをこなします。しかしそれだと医療者目線の対応になりがちで、手術・保存療法・リハビリなどどう対処するかは医師の得意・不得意によって決まってしまうこともあれば、背景を考えず治療の誘導をしてしまうケースもないとは言えません。例えば手術が最善だったとしても「人生をかけた最後の試合に出たい」という状況に対しても、医療者は医療目線の良しあしで判断してしまうんです。しかしリスクを背負った上で“最後の頑張り”という選択肢もあってしかるべきというのが私の考え。医療者・選手・指導者・保護者の立場を経験しているという私自身の強みを生かして、ストップすべきところは見誤らないことを大前提に、本人・指導者・チーム・保護者の各意向をくんだ判断ができるシステムをつくれたらと構想しています。

広大なリハビリルームをご紹介ください。

リハビリルームの中には、体力能力測定を行うスペースや、スポーツ動作の確認や指導に対応するためのネットで区切られたスペースなどがあります。体力能力測定は、瞬発力・持久力・最大筋力・動体視力などスポーツビジョン・跳躍力などを計測し、現時点での運動能力を測定します。パフォーマンスアップのためにはどこを強化すべきかを見える化するのはもちろん、約2万人分の蓄積データとの比較から現在の自分の位置を知ることでモチベーションアップにもつながります。またけがをしたとき「ここまで回復できるよう頑張る」など目安になる数値がわかるのもメリットです。中央には大型モニターを配置し、野球場にあるようなベンチつきロッカーも用意しており、そこで休憩しながらスポーツ映像などを楽しめるようにしています。

検査機器などについても教えてください。

松枝洋院長 まつえだ整形外科・ウェルスポーツクリニック4

高精度の四肢専用MRI、将来のタイムラプス撮影にも対応可能なエックス線撮影装置、より精密な検査が可能な全身型骨密度測定器、骨折治療に用いる超音波治療器ほか、スポーツ診療に必要だと考えられる医療機器を多数取りそろえています。四肢専用MRIは手足だけを機器に入れて検査するもので、病院にあるような体ごと入るドーム型のものではありませんから、閉所恐怖症の方やお子さんでも安心して受けていただけます。リハビリ後の疲労を軽減するリカバリールームも備えていますよ。また治療ではエコーで確認しながら注射を行い疼痛を和らげるための神経ブロック注射にも取り組んでおります。女性の患者さんのためにパウダールームも完備しています。

日常動作も「スポーツ」。正しい動かし方はリハビリで

一般患者の診療にも力を入れていると伺いました。

松枝洋院長 まつえだ整形外科・ウェルスポーツクリニック5

例えば一般の患者さんが膝の痛みを訴えているとき、膝が壊れて痛いのか、膝は壊れておらず他部位が悪くて膝に負担がかかって痛いのかの2つが考えられます。特に後者の場合は歩き方や体の使い方などの問題が背景にあり、それを解消しなければいつまでたっても痛みが起こり続け得ます。そこでフォーム矯正・指導を行うスポーツ診療の視点が非常に重要になってきますし、これまで習ったことのない日常動作の指導を受け痛みや不調の改善をめざせることが、スポーツ診療の視点から診るメリットだ考えます。運動しない方からしたら階段の昇り降り、寝たきりの方なら起き上がるだけでも“スポーツ”です。正しい動作を獲得するための当院のスポーツリハビリをぜひ受けてみてください。

患者さんに接する際に心がけていることを教えてください。

患者さんと同じ目線に立って、患者さんの思いを無視せず、きちんとお話を聞くことです。例えば患者さんが痛みを訴えているのに検査結果に異常がない場合、医療者の立場だとそれでおしまいと思いがちですが、「問題ないならよかった」と安心する方と、「こんなに痛いのに原因がわからない」と不安になる方がいらっしゃいます。「痛いのは困りますよね」「他にどんな原因があるか考えましょう」など患者さんに寄り添いながら次を考え、解決して差し上げられるよう努めています。

地域の方々にメッセージをお願いします。

松枝洋院長 まつえだ整形外科・ウェルスポーツクリニック6

当院では予防的な受診やスポーツで上達したいという方も大歓迎です。スポーツを楽しくやるには体の健康が大切ですから、もしスポーツを楽しく感じて続けたいという気持ちが出てきたら、けがをする前に一度ご来院ください。また、体の痛みなどわかりやすい症状がある方だけでなく「何に困っているかわからない」という方も実はとても多いもの。受診いただければ、困っていることに気がつくきっかけになるかもしれません。また患者さんご本人だけでなく、地域のスポーツチームや学校の部活動の指導者の方々にも適切なアドバイスをさせていただきます。当院では無料カウンセリングやオンライン診療もご用意していますので、まずは気軽にご相談ください。

Access