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小嶌 洋史 院長の独自取材記事

こじま眼科

(大東市/住道駅)

最終更新日:2023/05/12

小嶌洋史院長 こじま眼科 main

学研都市線住道駅より徒歩4分。たくさんのショップやレストランが軒を連ねる商業施設に併設されたメディカルモールにある「こじま眼科」は、この場所で30年以上にわたって診療を続けてきたクリニックを継承し、2020年に名称変更後に開院したクリニックだ。同院では小嶌洋史院長を中心に眼科の医師と視能訓練士がタッグを組み、専門性の高い検査や治療、訓練を行っているのが特徴。眼科全般の疾患はもちろん、設備を整え、日帰りの白内障手術にも対応。「大東市から弱視の人をなくしたい」と小児弱視・小児斜視など小児眼科にも注力している。今回は「優しいクリニック」であることをめざし、丁寧な説明と治療で地域に根差した眼科診療に努める小嶌院長に、クリニックの特徴や診療にかける思いについて聞かせてもらった。

(取材日2023年3月31日)

すべての人に優しいクリニックをめざす

まずは開院までの経緯を聞かせてください。

小嶌洋史院長 こじま眼科1

当院は古くからこの地域で親しまれてきた「矢野眼科」を継承したクリニックです。私が岡山大学を卒業後、京都大学医学部附属病院、北野病院などで仕事をする中で頂いたご縁で、最初はお手伝いと勉強を兼ねてここで診療するチャンスを頂きました。診療を重ね、地域の皆さんとのやりとりを重ねるうちに、大きな病院とは違うやりがいを感じるようになりました。手術や研究もやりがいがあったのですが、自分は患者さんと接する時間がとても好きだなと改めて実感しました。その後、副院長を任せていただけるようになり、2020年には前院長である矢野先生の思いを引き継ぐかたちで、開院させていただいた次第です。

クリニックとして、大切にしていることはありますか?

「優しいクリニック」であるということです。これは開院当初から強く思っていたことで、スタッフにいつもお願いしていることでもあります。クリニックに来るのは健康な方ではなく、何らかの悩みや不安を抱えていらっしゃる人です。誰だって本当は受診なんかしたくないでしょう。それでも勇気を出して足を運んでくださっているのだから、帰る時には「来て良かった」「安心した」と思ってもらえるような対応を大切にしています。働いている私たちも人間ですから、忙しい時、疲れている時などありますが、それは患者さんには関係のないこと。言葉遣いやちょっとした対応を含めて、常に「優しく」を心がけ、小さなお子さんから高齢の方まで気軽に足を運んでいただけるクリニックでありたいと思っています。

注力している治療はありますか?

小嶌洋史院長 こじま眼科2

一つは小児眼科です。小児科や小児歯科という言葉はよく聞くけれど、小児眼科という言葉はあまりなじみがないかもしれませんね。当院では特に小児弱視・小児斜視の発見・治療に取り組んでおり「大東市から弱視をなくす」を目標に掲げています。子どもの弱視治療は成長と密接な関係がありますので、一日でも早く発見し治療をスタートさせることが大切です。しかし、小児弱視についてあまり広まっておらず、また子どもが自分で弱視に気づくことはほとんどないため見逃されていることも多くあります。3歳児健診で発見されることが多いので、もしもお子さんが弱視の可能性を指摘されたら一日でも早く眼科を受診していただきたいと思います。

小児弱視の早期発見・早期治療に注力

治療が遅れた場合には、どんな危険性があるのですか?

小嶌洋史院長 こじま眼科3

脳の視覚領域の正常な発達が妨げられるため、視力の回復が望めなくなる恐れがあります。人間の視力が完成するのはだいたい8歳頃と言われていますので、3歳頃までに異常を発見し、早期に治療することが大切です。適切な治療を継続していれば、小学校に入学する頃には日常生活に問題がない程度に回復することが期待できます。その後、高学年あたりまで治療を継続し、中学生まで経過観察をしましょう。しかし、小児弱視を自覚することは非常に難しいです。子ども自身は最初から見えにくいわけですから不自由を感じていない場合も多く、もちろん親から見ても問題ないように見えます。そのため「要精密検査」と言われても受診せず、手遅れになってしまうケースが少なくありません。

子どもの将来にも関わることなので注意したいですね。

珍しい病気のように思っている人が多いのですが、実は約50人に1人の子どもが弱視だと言われています。そう考えると、弱視がいかに身近な病気かわかってもらえるのではないかと思います。まだまだ小さな子どもの視力を測るのは難しく、眠かったり、おなかが空いていたりしてうまくできないこともあると思います。私も子育て経験者なので、結果が悪くても「機嫌が悪かったからかな?」と思ってしまう気持ちはよくわかります。それに「もし治療が遅れて視力が回復しなかったら、眼鏡やコンタクトレンズを使用すればいい」と考える人もいるかもしれません。しかし、弱視とは「眼鏡やコンタクトレンズを使用しても視力が出ない状態」のことを指しています。近視や遠視とはそこが決定的に違います。そこをまずは知っていただきたいです。

こちらでは小さなお子さんを受け入れるための工夫は何かされていますか?

小嶌洋史院長 こじま眼科4

小さなお子さんの場合は、待ち時間が長くなるのではないかと心配される方が多いと思います。そこで再診からは予約制にして待ち時間が少ないようにしています。また、当院には視能訓練士が3人在籍しており、検査や訓練を担当しています。子どもの検査や訓練に慣れていますので、泣いたりぐずったりしても大丈夫。うまくできないと「すみません」とおっしゃるお母さんたちが多いですが、まったく気にしなくていいんですよ。私も子どもが大好きですから、子どもたちの診療もまったく苦ではありません。子どもから見て、怖くない先生だと思ってもらえるよう心がけていますので、気軽に受診してください。

充実の設備や連携。患者の不安に最高の結果で応えたい

治療機器や検査機器も充実していますね。

小嶌洋史院長 こじま眼科5

良い治療を行うために必要な機器はできるだけそろえるようにしています。最近では、白内障手術の際、眼内レンズを適切な場所に適切な角度で挿入するための機器を導入しました。この機器を使用し、より短時間でより適切な手術につながるよう努めています。白内障の手術はそれほどリスクが高いものではありませんが、初めての目の手術は誰もが怖いし不安なもの。勇気を出して手術を受ける患者さんには、最高の結果で応えたいと思っています。翌日から通常の生活に戻れるよう小切開での手術をしていますのでご高齢の方でも日帰り手術が可能です。

白内障手術は、どのようなタイミングで検討すれば良いのでしょうか?

「もう年だから」とおっしゃる方もいらっしゃいますが、人生100年と言われる時代。仮に今70歳だとしたら、まだまだ30年はあるんです。人間はかなり視覚に頼って生きていますので、目が見えないだけで想像以上の不都合が生じます。「見えにくいけどなんとかまだ見えているから」と手術のタイミングを先延ばしにする方も多いですが、少しでも元気なうちに、少しでも不自由が小さいうちに手術するほうが良いと私は考えています。目がしっかりと見えていれば事故やケガの危険性も少なくなりますし、読書や映画だって楽しめます。脳に視覚からのたくさんの刺激があれば、認知症の予防にもつながるでしょう。

それでは最後に、地域の皆さんにメッセージをお願いします。

小嶌洋史院長 こじま眼科6

私は地域の皆さんにとって、眼科がより身近なものになってほしいと思っています。今はパソコンやスマートフォン、タブレットが日常生活に欠かせない時代。常に目を酷使しているわけですから、目のことを少しだけでも大事にしてほしい。そのために眼科を上手に使ってほしいと思っています。眼鏡やコンタクトレンズを作るきっかけはもちろん、違和感を感じた時は眼科を受診してほしいです。目の病気は命に関わらないと思うかもしれませんが、早期の治療を逃すと視力を失う恐れのある病気はたくさんあります。特にお子さんの場合は、将来の夢の幅を狭めてしまうかもしれません。一人でも多くの方の目の健康を守るために、これからも皆さんとともに歩んでいきたいと思います。

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