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錦戸 崇 院長の独自取材記事

天川大島にしきどクリニック

(前橋市/前橋大島駅)

最終更新日:2023/06/23

錦戸崇院長 天川大島にしきどクリニック main

群馬県道2号前橋館林線の広瀬団地入口交差点から広瀬川方面に向かってすぐのところにある商業施設の一角に、2022年12月「天川大島にしきどクリニック」は開業した。長年、各地で地域医療に携わってきた錦戸崇院長が、子どもから高齢者まで、地域住民の健康を支えたいという思いで、日々診療にあたっている。黒沢病院で発熱時の外来、コロナ病床を立ち上げ、新型コロナウイルス感染症治療に従事した経験から、発熱時の外来と一般外来の患者の双方が安心して受診できる動線づくりや、新型コロナウイルス後遺症に悩む患者の診療に対応する。スマホアプリを活用した予約・決済システムや、仕事を休まずに受診できるよう診療時間を工夫するなど、患者ファーストな錦戸院長。患者に寄り添いながら地域医療に貢献したいという熱い想いを聞いた。

(取材日2023年2月17日)

地域医療でさまざまな症例を経験

医師を志したきっかけを教えてください。

錦戸崇院長 天川大島にしきどクリニック1

幼稚園の時に将来の夢を「お医者さん」と書いたものが残っています。双子の兄弟で、どちらかが風邪をひくと必ずうつる、という感じで、よく小児科を受診しており、お世話になっていた先生に憧れたのだと思います。また、私の人生に影響を与えたのは、小学校の時の先生と、高校の物理の先生でした。医師か教師になりたいと考えていました。大学入学当初は小児科医を志望していましたが、実際に医師になって家庭医療の勉強を経て、総合診療という魅力に取りつかれていきました。北海道、東京、長野原町、湯沢町、高崎市でいろいろな地域の医療機関に勤務しました。かつての勤務先の患者さんからお手紙をいただいたりするのは、うれしいものです。医師はその人の人生に寄り添うことのできる職業です。医師という仕事に誇りをもっており、楽しいです。

開業の経緯をお聞かせください。

コロナ禍が転機になりました。当時、勤務していた高崎の黒沢病院の発熱時の外来には、かかりつけのクリニックで診てもらえずに困った方が群馬中から押し寄せて、開業医としてできることがあるのではないか、と思うようになったんです。黒沢病院からも前橋の自宅からも近い場所で探して、ちょうど調剤薬局の隣で駐車場も広い理想的な場所だと、こちらに決めました。クリニックで発熱患者を受け入れられないのは導線の確保ができないことも大きいと考え、一般外来と発熱時の外来で導線を分けることにこだわり、発熱時の外来も車内ではなく院内でしっかり診察できるようにしました。新型コロナウイルス感染症、インフルエンザの検査だけでなく、発熱の原因検索と治療を心がけています。ちょうど第8波が拡大しつつあるなかでの開業でしたが、安心して通院していただけたと思います。

医師としての歩みを振り返って、特に自分の糧になった経験はありますか。

錦戸崇院長 天川大島にしきどクリニック2

いくつかの病院で地域医療に携わりましたが、長野原町西吾妻福祉病院での経験が大きいです。外来、入院から救急、在宅医療まで幅広く対応している病院でした。多くの医療機関があり、たくさんの専門医師がいる都会と違い、自分の専門分野の患者だけを診察すればいいわけではありません。外科の先生が内科のこともすごく詳しかったり、オールマイティーな先生方に多くのことを教わりました。内科医の私も外傷患者の処置をするのは当たり前。年齢も症状も、じつにさまざまな患者さんの診療を経験しました。ひどい出血の患者さんを搬送するまでの1時間止血をしつづけたり、火災現場から運ばれた複数人の患者さんを1人で挿管したり、本当に大変でした。でも、どんな患者さんでも断らずに診るという経験は、かかりつけ医として、子どもから高齢者まで、さまざまな症状の患者さんの初期診療にあたるうえで、とても役立っています。

生活習慣病、小児疾患、新型コロナウイルス後遺症まで

診療内容を教えてください。

錦戸崇院長 天川大島にしきどクリニック3

風邪や生活習慣病などの内科全般、さらに小児科と、幅広く外来診療を行っています。CTとMRIはありませんが、エコー、心電図、胃カメラ、大腸カメラ、エックス線といった検査機器をそろえ、血液検査や尿検査も院内で検査します。エックス線では透視検査にも対応し、嚥下機能評価検査や胃ろう交換も可能です。動脈硬化検査、呼吸機能検査、睡眠時無呼吸検査も実施しています。発熱時の外来では、新型コロナウイルス感染症、インフルエンザから子どもの感染症まで、さまざまなウイルスの抗原迅速検査を用意しています。CTやMRI検査、入院が必要な患者さんは、連携する医療機関に紹介し、スムーズな検査と治療ができる体制をとっています。また、新型コロナウイルス後遺症にも対応しています。

新型コロナウイルス後遺症には、どのような症状があるのでしょう。

咳や痰など一般の風邪の後にもみられる症状から、倦怠感、胸の痛み、頭痛、記憶障害、抑うつ症状、嗅覚障害、味覚障害など多岐にわたり、日常生活に支障があるような深刻な場合もあります。また、半年、1年と、長く続く方もいます。相談できずに悩んでいる方、検査をしても異常はなく、自然に治るのを待つだけの方も少なくありません。当院では、他の病気を見落とさないように十分に検査を実施し、診断をしています。その際、「異常なし」で終わらせずに、患者さんに寄り添うことを心がけ、お薬で症状の改善を図ったり、職場や学校への復帰が難しい方には、お休みできるように診断書を出すなど、ケースバイケースで対応しています。

第2・第4は土日も診療しているんですね。

錦戸崇院長 天川大島にしきどクリニック4

勤務医時代に、糖尿病や高血圧などの生活習慣病で定期的な通院が必要なのに、平日に仕事を休めずにドロップアウトして、悪化してから再来院する方や救急搬送される方を見てきました。開業するにあたり、月に2回、土日も診療することにました。平日も、仕事帰りに寄っていただけるように、午後の診療は16時から19時と、少し遅めの設定にしました。どこかのタイミングで受診して治療を継続し、最低限、症状の悪化を防げるのではないかと考えています。

気になる不調や訪問診療など、なんでも相談してほしい

予約や決済ができるスマホのアプリを導入しているそうですね。

錦戸崇院長 天川大島にしきどクリニック5

ファストフード店で、事前にスマホで注文を済ませれば、店舗で待たずに商品を受け取れて、決済もスマホで完結するのが便利だなと思って、病院でも同じように、診察や会計などの待ち時間を短縮できて利便性を高めたくて、アプリを導入しました。アプリで事前に問診もできます。アプリで予約した患者さんは、スマホで問診に入力します。決済も次回の予約もアプリで行われるので、診察後は処方箋を受け取れば会計を待たずに帰れます。当院としても、診察券も不要になり、アプリを通じて患者さんご自身に住所などの基本的な情報を入力していただけて、受付や事務の業務の効率化が計れます。ウェブ予約やアプリによる問い合わせも受け付けています。また、セルフレジを導入し、現金、クレジットカード、電子マネーでの支払いにも対応しています。

今後の展望をお聞かせください。

子どもから高齢者まで、幅広い世代の治療や健康増進に貢献することで、地域の方に必要とされるクリニックでありたいと思います。具体的に、今後、取り組んでみたいことのひとつが訪問診療です。入院施設のある医療機関に勤めていたときは「家に帰りたい」という患者さんの声を聞くことも多く、在宅療養を希望される方の願いをかなえたいという思いがありました。私自身、これまでに訪問診療の経験がありますし、午後の夕方からの外来が始まるまでの時間に対応可能です。訪問診療、臨時往診を希望の方はご相談ください。入院中の方はご希望があれば、入院先の先生やスタッフに退院後は在宅診療を希望していると相談してみてください。

最後に、読者の皆さんへのメッセージをお願いします。

錦戸崇院長 天川大島にしきどクリニック6

どんなときに病院を受診しますか。「なんか変だな」というのは、何かの病気のサインかもしれません。例えば、倦怠感がある場合に、糖尿病、甲状腺機能異常、新型コロナウイルス後遺症、貧血、さまざまな可能性があります。もし、「なんか変だな」と、気になる不調があったら、寄り添って診療にあたりますので、ご相談ください。また、多くの方が輝いて生きていくために、健康診断やがん検診、人間ドック、予防接種にも対応しています。地域のかかりつけ医として頑張っていきますので、よろしくお願いいたします。

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