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上野 龍 院長の独自取材記事

宮前平脳神経外科クリニック

(川崎市宮前区/宮前平駅)

最終更新日:2023/10/11

上野龍院長 宮前平脳神経外科クリニック main

東急田園都市線宮前平駅からわずか徒歩1分にある「宮前平脳神経外科クリニック」。同院は2023年1月に開院したばかりの新しいクリニックだ。シックで洗練された院内は、クリニックというよりまるでホテルのロビーのようにくつろげる。ビルの1階にありながら、照明には外の光のような青空照明が使われていて、開放感まで感じられる。同院で院長を務めているのは、大学病院など多くの大規模病院で脳外科の医師として数々の手術をこなしてきた上野龍先生。院内同様洗練された雰囲気の上野先生だが、穏やかで優しい口調に安心感を覚える。そんな上野先生に開業にかける思い、患者への思いについて聞いた。

(取材日2023年2月9日)

多くの手術、救急の現場に立ち会った経験を生かして

開業することになった経緯をお聞かせください。

上野龍院長 宮前平脳神経外科クリニック1

これまで脳外科の医師として手術件数の多い病院、いわゆる「ハイボリュームセンター」で数多くの手術を行ってきました。このまま手術を極めたいという思いもありましたが、手術をしていく中で、「もう少し早めに病気が見つかっていたら」、「もう少し早めに治療できていたら」という症例をたくさん診てきました。その方々を助けるために手術を行うということも、もちろん大きなやりがいでしたが、対応できる数には限度もあります。違った形ならばもっと多くの方に貢献できるのではないかと思うようになったことが開業の一つの理由です。合わせて、お世話になっていた上司が急逝したという大きな転換期もありました。

上司の急逝でどんなことをお考えになったのですか?

やはり、大規模病院は昼も夜もなく患者さんに対応していますので、かなりハードな日々です。加えて大規模病院にばかり患者さんは殺到しています。病院で働く先生方は疲弊しているのが現状なのです。そこで、私が地域で開業することによって、患者さんと近い距離で関わり、その方の病状の経過や変化、緊急の対応を伴う場合は病院へ紹介するなどして、地域と病院との橋渡し的な役割を担い、大規模病院の先生方の負担を少しでも減らすことができるのではないかと考えました。

大学病院では主にどんな治療に力を入れてきたのですか?

上野龍院長 宮前平脳神経外科クリニック2

主に血管障害の、脳卒中、くも膜下出血だとかの診察や手術が多かったですね。脳梗塞、首の血管が詰まった方の首の手術、頭皮の血管を頭につなぐバイパス手術などを行っていました。それから救命救急でも前線で携わってきましたし、在宅医療にも従事したことがあります。もちろん、外来診療も行っていました。ですから、ご自宅から手術室まで幅広い視野を持てるというのは強みではないでしょうか。これまでの経験からその方にとって何が1番いいかということを考えて、治療のご提案ができると思います。例えば、手術が推奨される病気が見つかったからといって、必ずしも手術をするのかといえば違います。いろいろな現場を見てきたからこそ、その方の状況に応じた個々にあったベストな提案をできると思います。

脳疾患だけでなく頭痛、切り傷、頭部打撲まで診療を

脳神経外科と聞くと敷居が高く感じますが、どういう症状で伺えばいいですか?

上野龍院長 宮前平脳神経外科クリニック3

私は脳外科と言っても、在宅医療含め内科も診てきました。受診を迷うようなちょっとした体調不良でも、重篤な病気が隠れている可能性も否定できませんし、なるべく敷居を低くして、そんな方も救い上げられたらいいなというのがまず一つにあります。あと、実際に患者さんの数が多いのは頭痛で困っている方です。ありふれた症状ですが、適切に治療介入することで生活の質の向上にもつながると思います。また、めまいやふらつくなどの症状の方。それからケガも診ていますし、いつもとちょっと違う、様子がおかしいとかあやふやな症状でも診察させてもらって、そこでどうするかを一緒に考えていきたいと思っています。現在は、予想していた年代よりも比較的若い世代の患者さんが多いのですが、年齢問わずお子さんから高齢の方まで幅広い年代の方の、ちょっとした体調不良、ケガなど困ったことがあればお気軽に相談してほしいですね。

頭痛の患者さんが多いのですか?

そうですね。片頭痛などで悩んでいる方は、確かにたくさんいらっしゃいます。中には来院されるまで、頭痛が起こるたびに市販薬で対応している方も多いでしょう。頭痛は適切に予防薬などの治療を開始することで、頭痛の頻度や強度を減らすことができる可能性があります。また、最近では新しい片頭痛の薬が出てきました。これまで「頭痛は治らない」と諦めてしまっていた方もご相談いただきたいですね。それから頭痛の中でも、いつもの頭痛だと思っていても中には脳腫瘍だとか、脳出血だとか、脳動脈の解離だとかいった病気が隠れていることもあるので、そういったものがないかについてもきちんと確認しておく必要があると思っています。外科的な手術が必要になる場合もありますので、適切にその判断を行うためにも最初に脳外科にかかっていただくのが1番いいのかなと思います。

ケガにも対応してくださるのですか?

上野龍院長 宮前平脳神経外科クリニック4

縫合はたくさん経験してきましたので、頭や顔を切ったとか、もちろんそのほかの部位も処置します。それから頭を強く打つと「大きな病院で診てもらうように」と言われることがあるかもしれませんが、当院にはMRIがありますので、頭を打った時も検査が可能です。特にお子さんの頭を打った、切ったといったケガはよく起こることですが、子ども病院の脳外科にいた時期もありますので、お子さんの受診も歓迎です。

検査から治療開始までその日中に、不安を長引かせない

診療方針を教えてください。

上野龍院長 宮前平脳神経外科クリニック5

診療方針として、「優しさと確かな技術で皆さまの苦痛、不安を取り除く」ということを掲げています。ここに来る皆さんはやはり不安を抱えていらっしゃると思うんです。同じことを伝えるにしても、伝え方一つで患者さんの捉え方だとか、気分の持ちようが変わってきます。正しい情報を伝えるためにも、患者さんが正しい判断ができるようにするためにも、誠意を持って、丁寧にわかりやすく伝えるようにしています。知識や技術に関しては、これまで多くの現場で経験を重ねてきましたが、今でも勉強会などに積極的に参加して知識のアップデートをしています。また、検査体制も充実させており、導入しているMRIは大学病院にあるものと同じような機種を導入していますし、首の頸動脈を診るエコーでの検査を併用することもあります。当院の場合は、検査が必要と判断したら当日中に検査して、その日のうちに結果説明から治療開始まで即日対応できるようにしています。

先生はどんな学生時代を過ごし、脳外科の医師をめざしたのですか?

医師をめざしたのは、恥ずかしいのですが、子どもの頃読んだ漫画の影響です。主人公が手術をする姿に憧れを待ちましたね。脳神経外科は、手術の腕前が結果に左右されるという点にやりがいを感じました。それから最初はいろいろな診療科を回りますが、その時顕微鏡を通して見た脳の美しさに感動し、脳の面白さ、不思議さに魅了されたことも脳神経外科に進んだ理由です。大学時代は勉強だけでなく、ラグビーをやっていましたが、試合中に頚髄を損傷してドクターヘリで運ばれるというケガの経験もしました。幸い車いす生活にならずに済みましたが、その時感じた不安など、入院生活で患者さんの立場になったことは、今現在、医師として役に立っているのかもしれないですね。

最後に今後の展望と地域の方や読者へのメッセージをお願いします。

上野龍院長 宮前平脳神経外科クリニック6

まだ開業したばかりですが、目標としては、東急田園都市線沿線や、川崎市内で「頭、脳、神経で心配なことがあれば、あそこに行けば間違いない」と言われるような立ち位置のクリニックになれればいいなと思います。また、大学病院に行かなくても、クリニックレベルで検査まで行えると、敷居も下がり、皆さんにとって通いやすいクリニックになるのかなと思っています。検査で、専門的な治療が必要と判断した場合は、一緒に働いていた先生が多く近隣の大学病院などで教授になっておられますので、滞りなく紹介もできます。当院は、専門的な治療もできますし、一般的な内科診療まで幅広く診ることができますので、些細な症状でも皆さんの使いやすいよう利用していただければうれしいですね。

自由診療費用の目安

自由診療とは

脳ドック/2万9700円~

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