全国のドクター9,190人の想いを取材
クリニック・病院 158,623件の情報を掲載(2024年5月01日現在)

  1. TOP
  2. 兵庫県
  3. 伊丹市
  4. 伊丹駅
  5. 桜ヶ丘クリニック
  6. 内科クリニックで受けるCT検査正確な診断や早期発見をめざす

内科クリニックで受けるCT検査
正確な診断や早期発見をめざす

桜ヶ丘クリニック

(伊丹市/伊丹駅)

最終更新日:2022/07/11

桜ヶ丘クリニック 内科クリニックで受けるCT検査 正確な診断や早期発見をめざす 桜ヶ丘クリニック 内科クリニックで受けるCT検査 正確な診断や早期発見をめざす
  • 保険診療

エックス線で体の断面像や微細な病変を描き出すCT。大きな病院や整形外科クリニックで、検査を受けたことがある人も多いだろう。2022年5月に開業した「桜ヶ丘クリニック」でも、16列のCTを導入している。内科系のクリニックでCTがあるのはまれというが、救急や総合内科で豊富な診療経験を持つ田中紀浩院長は「診断の正確性を追求し、主治医として責任を持って治療を続けるために、CTは必須の検査機器だと考えています」と語る。また日常的に通院する地域のクリニックでCT検査が受けられれば、通院の負担を減らすという点でもメリットが大きい。そこで同クリニックの診療におけるCT検査の目的や意義、また撮影前後の流れを含めた検査の実際について、田中院長に詳しく解説してもらった。

(取材日2022年6月6日)

検診・治療前の素朴な疑問を聞きました!

Q診療では早期発見や正しい診断を重視しているそうですね。
A

病院の救急や総合内科にいた時には、複数の診療科に通院しているのにその他の領域で重大な病気が見逃されていたり、「他科で治療をしているだろう」という医師の思い込みで必要な治療を受けていない患者さんを多数診てきました。これを防ぐためには、主治医が「患者さんの全体を診る」という意識を持ち、日頃からレベルの高い検査や診断を行う必要があると思います。がんのような重大な病気も、ごく早期に発見できれば治療の負担は軽くなりますし、完治をめざせることもあります。ご高齢の患者さんの通院負担を減らすためにも、身近な地域のクリニックが高い検査力を持ち、これまで以上に早期発見や正しい診断を担う必要があると考えています。

Q内科のクリニックでCTを導入した理由を教えてください。
A

今までの経験を生かして大病院と同水準の診断を行うには、CT検査が欠かせないと考えました。なぜなら、CT画像は血液検査等ではわからない臓器の形の異常やがんの有無の確認に役立つからです。例えば糖尿病は1型、2型以外に膵臓がんから起こることもあります。また腎機能の低下は大半が高血圧や糖尿病が原因ですが、まれに尿管腫瘍や膀胱がんでも生じます。これらは基本的に画像診断でしかわからないため、内科疾患でも原因の特定や早期発見にはCTが重要です。クリニックではCT検査を省略しがちですが、これまでの経験では100人検査すれば数人に何らかの異常が見つかる印象があり、なるべく一人でも見落とすまいと肝に銘じています。

Q検査を行う上で気をつけていることを教えてください。
A

撮影は診療放射線技師が実施しています。必要であれば午前の場合当日でも検査はできます。それから患者さんは、被ばくや費用を心配されることがあります。被ばくに関しては年に数回であればほぼ問題ないですし、検査中は横になっているだけで痛みの心配も少ないので非常に楽な検査といえるでしょう。費用については保険診療で行いますが、負担額はあらかじめお伝えするようにしています。ただ、重大な病気は発見が遅れるほど治療内容も経済的な負担も大きくなりますから、早く見つけること、あるいは異常がないと確認することの大事さも併せてご説明しています。

検診・治療START!ステップで紹介します

1問診で、現在の症状やこれまでの検査結果を確認
桜ヶ丘クリニック 問診で、現在の症状やこれまでの検査結果を確認

最初の問診では、現在の症状やこれまでの経過、家族の病歴なども確認。同院では、長く続き原因のわからない発熱、咳、だるさ、胸の痛みといった相談が、年齢を問わず多いという。可能性のある病気がリストアップされ、必要な検査が検討される。情報が多いほど診断の手がかりになるので、他の医療機関で受けた検査の結果などがあれば準備していきたい。

2CT検査について詳しい説明を受ける
桜ヶ丘クリニック CT検査について詳しい説明を受ける

確定診断をつける、病気の原因や進行具合を確認する、あるいはがんなどの重大な病気が隠れていないか調べる必要があるといった場合には、CT検査が医師から提案される。検査を行うことになれば、当日もしくは次回に撮影予約を入れる。撮影部位によっては、食事を控えるなど事前準備について説明を受けるので、気になることがあればこの段階で聞いておこう。

3CT検査当日
桜ヶ丘クリニック CT検査当日

検査時の案内や実際の検査は診療放射線技師が担当する。当日は控室で検査着に着替え、アクセサリーや眼鏡などの金属類は外す。検査台に横になったら撮影がスタート。検査台が筒状の装置をゆっくり通り抜ける間に撮影が行われる。撮影部位や枚数にもよるが、検査そのものは数秒から数分程度だそう。痛みなどの負担や不快感はほぼないそうなので、検査中はリラックスして過ごそう。

4検査結果を確認しながら現状の説明を受ける
桜ヶ丘クリニック 検査結果を確認しながら現状の説明を受ける

撮影された画像は、田中院長と神戸大学の放射線科の医師がそれぞれに読影と検討を行い、ダブルチェックによって見逃しや見落としがないようにしている。1週間以内には診断レポートがそろうので、受診して結果を見ながら説明を受ける。検査結果を印刷したものが患者に渡されるので、自宅で家族と一緒に確認することもできる。結果を踏まえて治療方針が検討される。

5定期検査で経過を観察
桜ヶ丘クリニック 定期検査で経過を観察

1回のCT検査で診断がついて治療が始まることもあるが、小さな異常が見つかり、数ヵ月間隔で定期的な撮影を行って、経過観察で様子をみる場合もある。例えば肺の小さい影は、炎症性瘢痕と肺がんの鑑別をつけるために経過観察が欠かせないという。同クリニックではこのような経過観察にも対応しており、通常の通院と併せて検査を受けることができる。

ドクターからのメッセージ

田中 紀浩院長

生活習慣病などの内科疾患の診断で、CT検査まで行うことは珍しく感じるかもしれません。検査をしても異常がさほど多くはない、あるいは機器がないと検査のために別の病院へ紹介が必要になるといった医療側の事情がありますし、患者さんも検査を面倒に感じるかもしれません。ですが本来行うべき検査を怠った結果、重大な病気の発見が遅れた患者さんを多々診てきました。逆に、別の目的で行ったCT検査で、ごく初期のがんや大動脈瘤が偶然発見されることもしばしば経験しています。1回の検査でその後の人生が変わる可能性もあります。通いやすい地域のクリニックでCT検査が受けられますので、気がかりなことがあれば気軽にご相談ください。

田中 紀浩院長 桜ヶ丘クリニック
Access