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笹邉 淳 院長、笹邉 萌絵 副院長の独自取材記事

一志ささべクリニック

(津市/川合高岡駅)

最終更新日:2022/08/26

笹邉淳院長、笹邉萌絵副院長 一志ささべクリニック main

近鉄大阪線川合高岡駅から北西へ徒歩10分、自然豊かな一志町高野に位置するのが「一志ささべクリニック」だ。2022年4月に笹邉淳(ささべ・じゅん)院長が、副院長の笹邉萌絵先生とともに開業。クリニックの少ない一志エリアで、幅広い診療を行うため、専門の異なる医師が4人在籍。CTや呼吸機能検査も可能で、疾患の早期発見にも注力している。地元へ貢献したいという想いを持つ淳院長と萌絵副院長に、注力している治療や治療にかける想いなど幅広く聞いた。

(取材日2022年7月23日)

呼吸器内科や痛みのケア、幅広い分野の診療を行う

このエリアや患者さんの特徴について教えてください。

笹邉淳院長、笹邉萌絵副院長 一志ささべクリニック1

【淳院長】私は実家もすぐ近くで、生まれ育ったのもこのエリアです。この辺りは新興住宅地も増えてきていますが、昔から暮らしている方も多く高齢化も進んでいますね。伯父が診療していたすぐ近くの小渕医院から引き継いだ患者さんも多いので、一志エリアで暮らすご高齢の方に多く来ていただいています。私は呼吸器内科を専門にしているのですが、久居エリアに呼吸器内科を標榜しているクリニックが少ないので、久居方面や伊勢中川、嬉野町などにお住まいの方にも来ていただいています。
【萌絵副院長】麻酔科を専門としている私が担当する方は、肩凝りや腰痛でお悩みの方が多いですね。トリガーポイント注射という麻酔を用いた治療も行っていますので、そちらを希望して来られる方もたくさんいらっしゃいます。肛門外科も担当していますので、女性の医師を希望する方がわざわざ調べて来院してくださることもあります。

専門分野を決めた理由は、どのようなことだったのでしょうか?

【淳院長】呼吸器内科は、咳や息切れで困られて診療に来られる診療科です。咳や息切れは詳しく検査をして診断をつけて、適切に治療を行うことで患者さんの苦しみを取り除くことをめざせるケースが多く、そこにやりがいを感じることができるので選びました。患者さんが喜んでおられる姿を見るのが、一番のやりがいですからね。
【萌絵副院長】研修医時代に麻酔科を経験した時、術後に患者さんが痛みを我慢しているのをよく見かけました。術後に痛みがあるのは仕方がないことだと思っている方が多いようだったので、「痛みがある場合に対処する方法はありますよ」と患者さんに伝えたところ「手術のことは聞いてくれるけど、痛みのことは誰も聞いてくれなかったから言えなかった」と言われました。その言葉を聞いて痛みに寄り添う医師になりたいと思い、麻酔科を選びました。

勤務医時代の印象的なエピソードをお聞かせください。

笹邉淳院長、笹邉萌絵副院長 一志ささべクリニック2

【淳院長】呼吸器内科は肺がんの方が多く、患者さんの最期に立ち会うことも多いのです。その中でも印象的だったのは、2~3年治療をして仲良くなった患者さんですね。その方が亡くなってしまうという時に、私が一時的に職場を離れることになり、これでお別れになってしまうかもしれないと落ち込んでいました。しかし、その方は「先生が帰ってくるまで、待っていたよ」と私が戻るのを待っていてくださったのです。その時は胸に込み上げるものがありました。その方の最期を看取ることができたのが、救いでしたね。
【萌絵副院長】手術が滞りなく行われることは大前提ですが、術後の痛みの軽減にも注力しています。そのため「先生に担当してもらえて、ストレスなく手術が受けられたよ」と言ってもらったのは印象に残っています。

CT検査も対応、肺がんの早期発見につなげたい

開業されて間もないですが、これからどんな医院をめざしたいとお考えですか?

笹邉淳院長、笹邉萌絵副院長 一志ささべクリニック3

【淳院長】クリニックが少ないエリアだからこそ、幅広い症状に対応できる体制を整えて、できるだけたくさんの患者さんを診ることができるクリニックにするのが一番の理想です。私だけではなく、専門の異なる副院長もおり、父も診療していますので、地域の方が困ったときに何でも相談できるクリニックにしていきたいですね。
【萌絵副院長】当クリニックではCTを導入し、専属の診療放射線技師がおりますので、総合病院へ行かなくても詳しい検査ができます。診断がつかない、健康診断で詳しい検査が必要と判断されたものの、なかなか検査へ行けない方にとってもハードルが下がるかと思います。肺がんなどの早期発見につなげられるクリニックになりたいですね。

注力している治療を教えてください。

【淳院長】私は喘息の治療に注力しています。近年、喘息の患者さんは若い方を中心にすごく増えてきており、10人に1人は喘息を抱えているともいわれる時代です。長らく続く咳・息切れに困っている方、喘息が隠れている方もいますので、詳しい検査をして、適切な治療を行っています。基本はステロイドの吸入薬ですが、重症の方にはバイオ製剤治療も可能です。患者さんが発作を起こしたときに、すぐに吸入できる体制も整えています。
【萌絵副院長】私は腰痛、肩凝りの治療ですね。当クリニックでは、一般的によく使われている鎮痛薬だけではなく、薬の種類も幅広く取り扱っています。痛みがあるときには、内服薬や湿布がよく使われますが、麻酔薬の注射という選択肢もあります。私は抗加齢医学の知識も豊富ですので、加齢によって起きやすくなる糖尿病や高血圧なども合わせて、疾患を診るのではなく、患者さんをトータルで診る治療に注力しています。

オンライン診療もされているそうですね。

笹邉淳院長、笹邉萌絵副院長 一志ささべクリニック4

【淳院長】はい。現時点では、再診の患者さんだけですが、オンライン診療を受けていただくことが可能です。働いていて通院しにくい方が空いた時間や休み時間などを利用して、気軽に受診できますし、高齢でクリニックまで来るのも一苦労という方も家族のスマホを使って受診してくれています。新型コロナウイルス感染症が流行しているということもあって、クリニックに来て長時間滞在するのを嫌がる方も多いですからね。生活習慣病を患っていて、継続して診療が必要な方が利用してくれています。処方箋も薬局へFAXさせてもらうので、患者さんはお薬を受け取って帰ってもらうだけで、クリニックには来ずに完結します。ご自宅へ処方箋を郵送することも可能ですよ。

サービス精神旺盛なスタッフばかりの温かいクリニック

患者さんと接するときに大切にしているのは、どのようなことでしょうか?

笹邉淳院長、笹邉萌絵副院長 一志ささべクリニック5

【淳院長】私は患者さんへの説明を重視しています。今の状態や疾病の説明をするときも、なるべくかみ砕いて専門用語を極力使わないようにしています。皆さんにご自身の状態や患っている疾病のことを理解して帰ってもらえるようにしています。
【萌絵副院長】私自身も医師を前にすると萎縮してしまいますので、気軽に話してもらえるように圧迫感を与えないことを大切にしています。私が担当する方はご高齢の方も多いので、注射している間などちょっとした時間にはご家族の話題など何げない会話をするなど、終始リラックスした雰囲気をつくるようにしています。

スタッフはどのような方がいらっしゃるのでしょうか?

【淳院長】現在は看護師3人、事務職員3人、診療放射線技師1人、私たちを含めた医師4人の計11人です。循環器内科を担当していただいている新谷宇一郎先生は、三重中央医療センターの院長を務めていた経験豊富な方です。スタッフは前身である小渕医院から来てもらった方ばかりで、サービス精神が旺盛でよく気がついて、患者さんにも積極的に関わってくれます。
【萌絵副院長】スタッフの皆さんには、患者さんをお待たせしないことと、困っている患者さんがいらっしゃった場合は積極的に声をかけてもらうことを重視していただいています。でも、スタッフは経験豊富な方ばかりなので、私たちのほうから何も言うことはないくらい患者さんとも距離が近く、優しく接してくれていますね。

最後に読者の方へメッセージをお願いします。

笹邉淳院長、笹邉萌絵副院長 一志ささべクリニック6

【淳院長】最近は喘息の方が非常に多く、まだご自身でも喘息だと気がついていない方もいらっしゃいます。若年の方で咳がなかなか治らない、風邪をひいた後咳が長引くという方がいらっしゃれば、呼吸機能検査や呼吸抵抗測定検査なども行っていますので、一度来院いただければと思います。
【萌絵副院長】女性だと便秘症の方が多く、そこから痔などの肛門疾患につながることがあります。便秘薬も種類が豊富にありますので、一度相談していただければと思います。おなかが張る、不快感があるという方はご相談ください。

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