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黒瀬 隆文 院長、黒瀬 梓 先生の独自取材記事

くろせ歯科医院

(西伯郡日吉津村/伯耆大山駅)

最終更新日:2022/05/09

黒瀬隆文院長、黒瀬梓先生 くろせ歯科医院 main

西伯郡日吉津村内のショッピングセンターから程近い「くろせ歯科医院」は今春開業したばかり。補綴治療を得意とし、岡山や広島で難しい症例も経験してきた黒瀬隆文院長と、歯科医師でありながら保育士資格も持つ黒瀬梓先生の夫婦2人で診療にあたる。大切にしているのは、患者の話をよく聞き、言葉の奥にある真意を理解すること。補綴、保存治療と、それぞれの専門知識と技術を生かし、歯をなるべく削らずに残す治療を実践。予防歯科にも注力している。岡山県出身の隆文院長は「人々が温かく自然豊か。魅力あるこの地域に貢献したい」と、梓先生の故郷である西伯郡での開業を決意したという。そんな2人に、開業までの経緯や診療内容についてじっくりと話を聞いた。

(取材日2022年4月7日)

患者の話をよく聴き、できる限り歯を残す治療を実践

お二人が歯科医師をめざしたきっかけは?

黒瀬隆文院長、黒瀬梓先生 くろせ歯科医院1

【黒瀬院長】父も祖父も歯科医師なので自然な流れでそうなりました(笑)。実際に診療しているところを見る機会はなかったのですが、自宅で開業していたので、休診日に診療室のチェアに座ったり、器具に触れたり、歯科医院のにおいは自分にとってずっと親しみのあるものでした。私は3人兄弟の末っ子だったので親に進路を強制されたことがなく、それも良かったのかもしれません。岡山の実家の歯科医院は7歳上の長兄が継いでいます。
【梓先生】漠然と医療関係に進みたいと考えていました。虫歯が多くて、よく歯科医院通いをしていて格好いい仕事だなと憧れたのがきっかけですね。

お二人とも歯を抜かずに残す治療が専門だそうですね。

【黒瀬院長】歯が欠けたり、なくなったりした場合に人工物で補う補綴治療が専門ですが、できる限り患者さんのご希望に沿うべく歯を抜かずに残すことに力を注いできました。岡山大学病院に勤務後、岡山と広島の歯科医院にそれぞれ約4年勤務しました。2ヵ所目の歯科医院では大学病院レベルの医療の提供を方針としており、多くのインプラント治療や口腔外科治療を経験しました。院長は、どんな難治療も患者さんに寄り添って今できる最善を尽くす「戦う歯科医師」という感じの方で、難しい症例もどんどん任せてくださり、とても鍛えられましたね。
【梓先生】私も歯を抜かずに残す保存治療に力を入れてきました。最初に勤務した岡山大学病院では歯科保存修復学分野に在籍して数多くの根管治療を担当し、その後も複数の歯科医院に勤務して経験を積みました。出産・育児で中断した時期もありますが、その経験が今に生かせている面もあります。

日吉津で開業されたのはなぜですか?

黒瀬隆文院長、黒瀬梓先生 くろせ歯科医院2

【黒瀬院長】私の出身は岡山県で、西伯郡は妻の故郷なんです。人々がとても気さくで温かく、大好きです。私たちには子どもが3人いるのですが、自然豊かで空気もきれいで、とても良い所なんです。この地域に根を下ろし、貢献していきたいと思いました。
【梓先生】故郷の地に近いこともありますが、日吉津村は子育て支援や福祉にも力を入れているところも魅力でしたね。私自身、子育て中の在宅時間を生かして独学で保育士の資格を取りましたので、それを生かして子育て中のお母さんの歯やお口の健康の面でこの地に貢献できればと思っています。

先進の設備機器を導入、一番の自慢はスタッフ

クリニックの診療方針をお聞かせください。

黒瀬隆文院長、黒瀬梓先生 くろせ歯科医院3

【黒瀬院長】患者さんのお気持ちに沿った治療を行うことをモットーとしています。心の動きを察し、共感しながら、患者さんにとって適切な治療に導くことを大切にしています。実際の診療では、必要な検査をしっかり行い、問題点を見つけ「見える化」してご説明すること。画像を見てもらうことが、一番理解してもらいやすいと考えているからです。その後、治療計画をご説明し、費用や通院回数も具体的な数字を出しつついくつか選択肢を提示し、患者さんに選んでいただくようにしています。治療終了後は、良い状態を維持するために定期的なメンテナンスを受けていただくのが理想です。ただ、中には困っているところだけ治したいという方もいるので、そこは患者さんのお考えを尊重しています。

建物や院内設備などで工夫されたことはありますか?

【黒瀬院長】バリアフリー設計で、明るく開放感あふれる空間にしました。患者さんのプライバシーとスタッフの動線を考えた半個室のユニットやアイランドキッチン型の作業台も、いろいろ考え、数ある中から選びました。また、院内感染を防ぐ衛生管理システムの整備や、治療中の緊急事態に対応するAEDなどの器具の常備、医科医療機関との連携体制の整備といった厚生労働省が定める安全基準をクリアしています。AEDや酸素ボンベ、血圧計、パルスオキシメーターを常備していますし、削った時に飛び散る口腔外の飛沫を吸い込む口腔外バキュームは、すべての診療チェアに装備しています。滅菌器も性能にこだわって選び、患者さんに安心して受診いただけるように環境づくりに努めています。
【梓先生】自分の育児経験をもとに、キッズスペースや授乳室、おむつ交換台、ベビーカーごと入れるトイレなど、子育て中の方も来院しやすいよう工夫しました。

検査機器や設備にもこだわられているそうですね。

黒瀬隆文院長、黒瀬梓先生 くろせ歯科医院4

【黒瀬院長】マイクロスコープ、歯科用CT、位相差顕微鏡、小型CCDカメラなど、先進の検査機器を各種そろえています。位相差顕微鏡は、ばい菌を動画でリアルタイムに見ることができ、小型CCDカメラは、口内に入れるとその様子が画面に映り、虫歯の穴の場所もすぐにわかります。そうした画像を患者さんに見てもらっています。治療の過程も撮影できますし、治療のモチベーションにもつながると思います。しかしどんな高性能な設備機器よりも自慢できるのは、スタッフたちですね。新卒者が多いのですが、皆優しくて純粋で、患者さんのために応えたいという思いを持っています。院内教育もしっかり行っており、患者さんに嫌な思いはさせないという自信があります。

幅広い世代が安心して通える場所でありたい

お子さんの診療で心がけていること、親御さんへのアドバイスはありますか?

黒瀬隆文院長、黒瀬梓先生 くろせ歯科医院5

【梓先生】虫歯が痛くなってから来院するのではなく、定期的に検診を受けていただきたいです。私も子育て中で、毎日歯磨きも見ています。子どもが言うことを聞かない、おやつの悩みなど、親御さんに共感することは多々あります。「無理のない範囲でできることをしていきましょう」と伝えたいですね。
【黒瀬院長】お子さんを、歯科医院嫌いにさせないことが一番大事なので、「来てくれてありがとう」という気持ちを大切にしています。アニメや電車の話とか、他愛ない話もよくしますね。また、妊娠中のお母さんの口内の状態は赤ちゃんの口腔環境にも影響を与えるので、気になるところがあれば早めの来院をお勧めします。妊婦さんに虫歯がたくさんあると、赤ちゃんにも虫歯菌が定着しやすく将来的に虫歯のリスクが高まります。また歯周病があると、早産や低体重児出産の可能性が高まるといわれているので、妊娠中も口腔ケアをしっかりすることが大切です。

お二人それぞれの良いところ、尊敬しているところなどお聞かせください。

【黒瀬院長】保育士の資格も独学で取りましたし、私より頭が良く理解力があると思いますね(笑)。クリニックでもずいぶん助けられています。
【梓先生】患者さんのお話をとてもよく聞いていますし、家に帰ってからも患者さんのことを考えている患者さん本位の姿勢を尊敬しています。家では、帰宅が遅くても全力で子どもと遊んでくれる良きパパです。

今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

黒瀬隆文院長、黒瀬梓先生 くろせ歯科医院6

【黒瀬院長】日吉津村は子育て支援や福祉に力を入れているので、それにしっかり応え、歯とお口の健康への関心も高めていきたいです。歯の健康は自分だけでは管理できないので、かかりつけの歯科医院を持ち、困ったことがなくても定期的に通ってほしいですね。
【梓先生】小さなお子さんからご高齢の方まで幅広い世代の方に気軽に来てほしいですね。保育士の資格も取ったので、小さなお子さんがいても安心してお越しください。赤ちゃんは、半年から8ヵ月くらいの歯が生え始めた頃に一度来院することをお勧めします。歯磨きや食生活のことはもちろん、子育てに関することもぜひご相談いただきたいです。

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