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頭痛は若い人にも多い現代病
生活に支障を来すならすぐに受診を

やまな脳神経クリニック

(京都市伏見区/藤森駅)

最終更新日:2022/12/27

やまな脳神経クリニック 頭痛は若い人にも多い現代病 生活に支障を来すならすぐに受診を やまな脳神経クリニック 頭痛は若い人にも多い現代病 生活に支障を来すならすぐに受診を
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年齢や性別を問わず、多くの人が慢性的に悩んでいる頭痛。中には市販薬を使ってごまかしながら、痛みと長く付き合っている人もいるのではないだろうか。しかし、勤務医時代に数多の症例に携わってきた「やまな脳神経クリニック」の山名則和院長によると、市販薬の多用は新たなトラブルを招くリスクがあるそうだ。現在は痛みをコントロールするさまざまな治療が存在するため、日常生活に支障を来す前にクリニックを受診するのが望ましいという。頭痛と一口に言っても症状や発症メカニズムは多岐にわたり、精密な検査を早期に行うことが改善の鍵となる。そこで頭痛の種類や受診を検討すべきタイミング、具体的な検査・治療内容について、日本脳神経外科学会脳神経外科専門医である山名院長に聞いた。

(取材日2022年7月13日)

頭痛のタイプや痛みは多種多様。頻発する場合は市販薬で対処せず、MRI検査などできちんと原因の解明を

Q頭痛といっても、さまざまな種類があるそうですね。
A
やまな脳神経クリニック 患者の話に耳を傾け、痛みの原因を探る山名院長

▲患者の話に耳を傾け、痛みの原因を探る山名院長

頭痛は脳に何らかの病気があって発症する二次性頭痛と、脳に直接的な原因がない一次性頭痛に大別できます。多くの方が悩む片頭痛や緊張型頭痛、群発頭痛は一次性頭痛です。二次性頭痛は脳出血や脳腫瘍、くも膜下出血などのほか、副鼻腔炎による鼻からの感染で発症するケースも珍しくありません。症状を一般的に例えると、片頭痛は心臓の拍動に合わせて頭の片側がずきずきと痛みます。緊張型頭痛では筋肉が張って締めつけられる感覚の痛みが生じ、群発頭痛の場合は目の奥がえぐられるような耐え難い痛みが続きます。二次性の痛みは一次性との区別が難しいため、全身状態や年齢、痛みの程度や突発性といった別の要素に注目して診断・治療します。

Q頭痛になりやすい人の傾向や原因を教えてください。
A
やまな脳神経クリニック 頭痛はいろいろな原因によって引き起こる症状

▲頭痛はいろいろな原因によって引き起こる症状

片頭痛は20~30代の女性に多く、幼少期からお悩みの方もいます。原因は完全に解明されておらず、女性ホルモンや気圧、音や光、食べ物などの刺激が、顔面の感覚を司る三叉神経や血管に影響しているとされています。中年男性が罹患しやすい群発頭痛も原因は定かでないものの、涙や鼻水といった目の周囲の自律神経症状を伴います。筋肉の緊張によって生じる緊張型頭痛は、年配の方やストレスの多い方、前傾姿勢でデスクワークをする方に見られます。近年は長時間スマホ使用によるストレートネックの若者も増えている印象ですね。二次性頭痛は先に挙げた病気や外傷が原因ですが、心配する方が多い脳梗塞には頭痛がほとんど起きないのが特徴です。

Qどのようなときに受診を検討すべきでしょうか?
A
やまな脳神経クリニック 市販薬を飲み過ぎると薬物乱用頭痛につながる場合もあるとのこと

▲市販薬を飲み過ぎると薬物乱用頭痛につながる場合もあるとのこと

「頭痛くらいで……」と受診せず、市販薬で済ませてしまう方は多いと思います。それで事足りるのなら様子を見てもいいケースもありますが、私は痛みの程度と頻度が重要な判断基準と考えています。痛みが強くて動けない、仕事や学校に行けないなどの日常生活に支障を来すレベルであれば、治療で痛みのコントロールを図る必要がありますのでぜひ受診してください。そうでない場合も目安として、頭痛薬の服用が月4回を超えているのであれば、若い方もクリニックできちんと検査を受けることをお勧めします。市販薬を飲み過ぎると今度は薬物乱用頭痛が起きる恐れがあり、治療が大変になってしまいますからね。

Q頭痛の検査や治療はどのように行いますか?
A
やまな脳神経クリニック 閉所恐怖症の人も受けやすいMRI検査

▲閉所恐怖症の人も受けやすいMRI検査

まずは問診で頭痛のタイプを鑑別し、身体所見を取ります。麻痺の有無やろれつが回っているかなどの確認をします。MRI検査は二次性頭痛の疑いがある方にはもちろん、緊張型頭痛でストレートネックの方にも、頸椎椎間板ヘルニアなどを見逃さないために実施します。治療では、緊張型頭痛なら姿勢を正したり、ストレッチといった薬に頼らない方法から始めます。それで改善につながらない場合は筋肉の緊張をほぐすため内服薬などを処方します。一方、片頭痛でお悩みの方には、最近予防注射ができるようになりました。かなり高い効果が期待でき当院でも治療可能ですが、使用できる病院は限られているためぜひご相談していただければと思います。

Q頭痛や脳疾患を予防するために、日常でできることはありますか?
A
やまな脳神経クリニック コロナ禍によって頭痛を訴える患者も増加している

▲コロナ禍によって頭痛を訴える患者も増加している

最近はコロナ禍での生活にストレスがたまり、なかなか発散できる場所もなく、頭痛を引き起こすケースが増えているように思います。そのため、なるべく頭痛の要因となる刺激を避けるのが望ましいですね。何に刺激を受けるかは人によって異なるため一概には言えませんが、暴飲暴食、アルコールやチーズ、光、急な寒暖差なども刺激の一つです。適度な運動や水分摂取も心がけ、規則正しい生活を送りましょう。また、緊張型頭痛の方は前傾姿勢にならないよう注意するほか、パソコン作業の際はモニターの高さを上げたり椅子を下げたりして、目線を真っすぐに保つのもお勧めです。スマホを長時間見続けないことも、姿勢の改善につながりますよ。

ドクターからのメッセージ

山名 則和院長

開業してまだ1年ほどですが、非常に多くの患者さんにご来院いただいています。ご紹介でいらした方も多く、検査で大きな病気が見つかった場合はすぐに提携病院に紹介します。開業前は、病院での手術を通して喜んでいただけました。現在は外来を通して患者さんの経過を見守れることがうれしくて、開業して良かったと思っています。脳神経外科の受診はハードルが高いかもしれませんが、当院では些細な症状でも気軽に通えるクリニックをめざしています。MRI検査と結果説明を院内で行える点も強みで、原因をその場で解決できますので、頭痛で長くお悩みの方も躊躇せずお越しください。

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