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石崎 裕子 院長の独自取材記事

いしざき歯科

(新潟市東区/大形駅)

最終更新日:2021/12/22

石崎裕子院長 いしざき歯科 main

JR白新線・大形駅北口から新潟空港方面に車で5分ほど、国道7号新潟バイパス北側の住宅街で、2020年11月から診療を開始した「いしざき歯科」。院長の石崎裕子先生は、開業直前まで新潟大学病院等で17年間、研究者・指導者として働いてきた。いつかはと思っていた開業をこの時期に実行したのは、意外にも新型コロナウイルス感染症がきっかけだという。はた目には逆境の中の旅立ちと思えるが「大学病院時代よりも自由になった」とほほ笑む石崎院長。患者それぞれに異なる歯科医療への価値観をくんで、真に求められる治療を提供するスタンスで、幅広い要望に応えられるよう努めている石崎院長に話を聞いた。

(取材日2021年7月7日)

特殊な治療にこだわらず、当たり前の治療をしっかりと

開業のいきさつを教えてください。

石崎裕子院長 いしざき歯科1

歯科医師になってから10年は新潟大学病院で研究と臨床を、その後は研修医の指導をしてきたのですが、いずれは開業したいと思っていました。それが具体的になったのは、新型コロナウイルス感染症の影響です。大学病院に診療制限がかかるようになり、研修医や学生に対してもオンライン指導が多くなって、納得いく仕事ができなくなりました。そもそも歯科医療はオンライン治療ができるものでもありません。このままでは患者さんたちにも不利益になると思い、いつかはと考えていた将来の開業を実現することにしました。この建物は以前も歯科医院だったのですが、引退された前院の院長が偶然にも知り合いだったので、話がとんとん拍子に進み、2020年11月にいしざき歯科として開業することができました。

患者さんはどんな方が多いのでしょうか。

住宅街の歯科医院なので、ご家族で通われる患者さんも増えていますが、今のところは高齢の患者さんが多いですね。80代、90代の方も何人もいらっしゃいます。若い方と違って全身疾患のある方がとても多いので、特に初診のときは注意して聞き取り、再診の際も最近の調子やご様子を伺うようにしています。また、できるだけ患者さんの主治医の先生やホームドクターと連絡が取れるよう、情報を共有しながら進められるようにしています。足腰を痛めている方も多いですね。つえをお使いの方もかなりいらっしゃいますので、スタッフも患者さんをサポートしながら診療台にご案内するようにしています。

得意な治療やクリニックの特徴を教えてください。

石崎裕子院長 いしざき歯科2

当院は保険診療が中心で、特殊な治療はしていません。虫歯や義歯の診療をメインに、当たり前のことをしっかりとおろそかにせずやっていく方針です。特徴的な部分があるとしたら、審美面も含めた補修・補綴の材料ですね。研究者時代は、材料分野や接着修復技術の研究をしていたんです。指導の仕事に変わってからも、この分野は興味深く追いかけているので、当院でも新しい情報や知識、技術を提供できると思います。例えば、前歯にすき間が多い方いらっしゃいますよね。そこにどんな素材を、どういう技術で詰めていくのがきれいにできるか、削らずに接着するにはどうしたらいいかなど、材料や技術を使い分けながら治療することもできます。虫歯ではないので自由診療になってしまいますが、「すきっ歯」が気になる方は一度、ご相談いただければと思います。

患者の思いに寄り添い、一番望ましい治療を模索する

虫歯の治療だけでなく、研究もされていたそうですね。

石崎裕子院長 いしざき歯科3

歯科医師であれば誰でも一度は虫歯治療の知識と技術を学ぶものですが、私は大学病院でもさらに虫歯治療の研究をしてきましたので、もうちょっと詳しいかなと思います。一般の方にはあまり知られていないようなのですが、実は大人の虫歯は麻酔なしで治療できるケースがとても多いんですよ。本来、虫歯そのものは削っても痛くないんです。神経を削ってしまうから痛くなるのでもありません。虫歯じゃないところを削るから痛くなるんですね。水などでしみない虫歯なら、基本的に麻酔はなくても大丈夫だと考えています。子どものやわらかい歯と違って大人の歯は硬く、虫歯もゆっくり進むので、適切な治療のタイミングでは、早く治療が終わることが多いです。歯科治療の麻酔が苦手な方こそ定期的に検診に来ていただいて、早めに虫歯管理に取り組んでいただくのがお勧めです。

診療の際にはどんなことを心がけていますか。

患者さんには、いま痛いところ、悪いところだけ治してほしい方から、悪いところがあるなら全部を治してほしい方、最低限の治療で良いという方から最善の治療をという方まで、さまざまにいらっしゃいます。患者さんそれぞれの考え方や生活状況、ときには人生観にまで寄り添って、患者さんにとって一番望ましい形の治療を模索することです。治療方針についても、こちらから押しつけないように気をつけています。ただ、患者さんによっては、ご自身が悪いと思っている部分が実際のお口の中の状況と異なっているケースがあります。痛みを感じているところと、原因になっている点が合致しないこともあります。そういう場合は、タブレット等で患者さんのお口の中の画像をお見せしながらご説明し、患者さんのご希望と治療方法の「落としどころ」を見つけていく必要がありますね。

スタッフは何人いるのでしょうか?

石崎裕子院長 いしざき歯科4

歯科衛生士が2人と歯科助手が1人で、全員女性です。当院では、1人の患者さんの口腔衛生をチーム医療でお守りする方針なので、歯科衛生士による口腔管理も欠かせません。流れとしては、まず私が口の中の検査をして、そのあと歯科衛生士が歯石取りやクリーニング、その後の日常的な歯磨き指導等を行います。問診から検査、治療からメンテナンスまでスムーズに進めるためには、チームワークが重要です。歯科衛生士の1人は、前の歯科医院の時代から働いているので、長く通っている患者さんたちとも顔なじみなんですよ。また、開業にあたってスタッフを2人採用したのですが、コミュニケーションも良好です。歯科助手も衛生士さんたちと年齢が近く、みんなで和気あいあいと仕事をしてくれています。

丁寧な仕事を積み重ね、信頼される歯科医院をめざす

歯科医師を志したきっかけや、開業までのご経験を教えてください。

石崎裕子院長 いしざき歯科5

子どもの頃は歯科医院って敷居があって嫌だったのですが、中学時代に虫歯治療のため歯科医院に行ってみたら、意外と悪くなかったんですね。母が街の病院で受付の仕事をしていたこともあり、医療関係に興味もありましたが、実は両親が2人とも失業した時期があったんです。それで、私も進路を考える年頃になって「資格があるかないかで人生大違いだな」と思って、歯学部進学を志望しました。家は決して裕福ではなかったので、親に話したところ「ちょっと待ってくれ」と(笑)。勉強を頑張って県立高校から国立の新潟大学に合格したので、両親の負担を小さく希望をかなえることができました。大学を卒業してからは、博士を取るまで大学に残り、その後は米国に留学し、帰国後は新潟大学に戻って研修医の指導をしたり、リスクマネージャーとして医療事故防止のために働いたりしていました。

休日はどのように過ごされていますか。

普段なかなかできない家事に時間がとられてしまいます。趣味としては、長く書道をやっているので、書き物をしていることが多いです。新潟市の展覧会で入賞したことがあり、市の美術協会の会員になりました。書道は「漢字」と「かな」と「篆刻(てんこく)」の3つの部門があるのですが、その中の「かな」をやっています。題材は主に和歌で、古今和歌集などから平安期のものをもってきて、自分で文字や構成を考えて描きます。はがきくらいの小さなものから、2尺(61cm)×8尺(242cm)サイズの「ニハチ」と呼ばれる大きなものも手がけます。書道は集中力が必要なので、良い気分転換になりますね。

今後の展望をお聞かせください。

石崎裕子院長 いしざき歯科6

開業から半年ですが、今のところは特に困っていることもなく、コツコツと治療を続けています。これからも奇をてらわず、一人ひとりの患者さんの一つ一つの治療を、確実に丁寧に進めていきたいと思っています。スタッフもみんな、明るく元気に働いてくれているので、経営者としては福利厚生も頑張らなくちゃいけませんね。大学病院時代は、歯学生の頃から足かけ20年以上担当させていただいた患者さんもいましたので、当院でも地域にしっかりと根を下ろし、長くお付き合いできる患者さんが増えるよう、信頼される歯科医療を続けていきたいです。

自由診療費用の目安

自由診療とは

審美性コンポジットレジン 1万6500円(税込)

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