安心を暮らしのそばに
救急クリニックのオンライン診療
ひでまるファミリークリニック
(目黒区/目黒駅)
最終更新日:2022/04/14
- 保険診療
クリニックを訪れることなく、自宅や勤務先などで医師の診療を受けられるオンライン診療。新型コロナウイルスの感染拡大を受けた規制緩和により、できることが増えた昨春から、このオンライン診療を使い医療機関を受診する人が増えた。目黒駅にほど近い場所で日本救急医学会救急科専門医が診療を行っている「ひでまる救急クリニック」でも、SNSアプリケーションを活用したオンライン診療を、救急クリニックならではオンライン診療システムを使用し、かかりつけの患者を対象に診療を始めている。これまで通院しての受診が難しかった患者のニーズにも応えていくオンライン診療について、その概要やメリットについて、市丸秀章院長に話してもらった。
(取材日2021年2月10日/更新日2022年4月12日)
目次
感染リスクを気にすることなく、医師の診察を受けられるオンライン診療
- Qオンライン診療を始められることとなったきっかけは?
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A
救命救急センターで勤務する中で、慢性疾患を重症化させて搬送されてくる患者さんが増えたと感じたことがきっかけで必要性を感じるようになりました。新型コロナウイルス感染症が広がり、これまで糖尿病などの持病を持ちながら定期通院でコントロールしていた人が、外出制限や感染の不安から受診を控えることで症状を悪化させてしまったことなどが原因として考えられます。実際には医療機関は徹底した感染症対策を行っているのですが、患者さんが来院を不安に感じられていることは事実。そのため、当院でもクリニックに足を運ばずに受診していただけるよう、オンライン診療を導入し、現在はかかりつけの患者さんに向けて診療をしています。
- Qオンライン診療はどのような方に適していますか?
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A
忙しくてクリニックを訪れる時間が取りづらい方、育児や介護で自宅を離れることが難しい方などは、時間や場所の制約が少なくなるオンライン診療をお勧めします。帰省先や出張先でも、普段の様子を知るかかりつけ医の診察が受けられますしね。さらに、当クリニックではオンライン診療は「オンライン救急相談」と称し、東京消防庁の救急相談センター業務も行ってきた私が、オンライン診療だけでなく、医療機関を受診するかどうかだったり救急車を呼ぶべきかの判断がつかないような生活の中で生じる健康トラブルに画面を通じて迅速かつ適切な判断をいたします。
- Qクリニックを受診する場合と比べて、診断の精度は変わりますか?
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A
もちろん、直接診るほうが精度は高くなりますが、ツールの進化により画面越しでもある程度は診断を行っていけるでしょう。また、私は救急科専門医として多くの重傷者や急変するケースを診てきた経験により、ごく小さな重症化の「芽」を見抜く目を磨いてきました。一見軽症に見える方でも「なぜ受診した?」「どういう経緯で?」などと掘り下げて伺う中で、重症化リスクが見つかることは多いのです。画面越しですが、患者さんとのコミュニケーションの中で小さな気がかりを見逃さず、病態をイメージするいわゆる顔色診断が得意なのも救急科医の特徴です。この特徴をオンライン診療に生かせれば、と考えています。
- Q実際のオンライン診療の流れを教えてください。
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A
当院のオンライン診療では、一般に普及しているスマートフォン向けのSNSアプリを活用していきます。まず、アプリを通してアカウント登録を行い、希望の日時や医師を指定して診療を予約。予約時間になったら医師から届く通知に従い、ビデオ通話を開始します。画面越しに対面し医師からの問診やアドバイスを行い、必要に応じて薬の処方もしていきます。その上でレントゲンや検査や直接の受診が必要な場合、医療機関の受診を指示することもあります。処方箋の扱いについてはSNSで送付を行い、近隣薬局でお受け取りいただけます。支払いはクレジットカード、スマホ決済、キャッシュレスでできるだけ費用を抑えたシステムを導入しています。
- Q救急クリニックならではのメリットはありますか?
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A
診療科を問わず幅広く患者さんを受け入れ、その重症度を見極めて、適切な処置を行ったり専門家への連携をする経験が豊富な救急の医師は、実は身近なホームドクターとしてもぴったりなんですよ。当クリニックではオンライン、通院、往診などを組み合わせた新しいスタイルで、救急科医を「いつでもなんでも相談できるかかりつけ医」としていただけます。また、“こんな症状で病院にかかるべきか悩む”“救急車を呼ぶべきか悩む”などの相談にも救急科専門医が直接対応する「オンライン救急相談」も当クリニックの特徴です。