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穀内 康人 院長の独自取材記事

こくない皮フ科クリニック

(大阪市城東区/野江駅)

最終更新日:2023/06/23

穀内康人院長 こくない皮フ科クリニック main

昔ながらの街並みに高層マンションも目立つ城東区成育。2020年12月に開業した「こくない皮フ科クリニック」は、子ども・大人の一般的な皮膚科診療をはじめ、アレルギー科、美容皮膚科も標榜し、幅広い世代に対応するクリニックだ。「子どもが好きなんです」と笑顔を見せる穀内康人(こくない・やすひと)院長は、わずかな皮膚のトラブルでも気軽に相談してほしいと話す。その上で、紫外線療法など専門性の高い診療も提供。地域医療ならではの親しみやすさを大事にしつつ、先進的な診療にも積極的に取り組むその姿勢は、医師である両親の影響が大きいという。「お話をしっかりと受け止め、その方に合った治療法を見出して、良い結果につなげたい」と語る院長に、めざす診療スタイルについて話を聞いた。

(取材日2020年12月23日)

受診しやすい、相談しやすい「地域の皮膚科」をめざす

最初に、ご開業までの歩みをお聞かせいただけますか。

穀内康人院長 こくない皮フ科クリニック1

私は吹田市で生まれ、小学校高学年からは淡路島でのんびり育ちました。開業医として南あわじ市の地域医療に携わる両親の姿を見るうちに自然と医師を志すようになり、大阪医科大学へ。皮膚科へ進んだのは、皮膚科の医師である母に、僕自身よく治療してもらったことが大きいですね。卒業後は大学の附属病院や市立ひらかた病院で勤務していましたが、いずれは両親のように地域に根差した医療がしたいと思っていました。そんな折、妻の実家からも近いこの場所に新しくクリニックモールができることになり、開業を決意しました。

ご開業にあたり、院内やシステムでこだわった点があれば教えてください。

皮膚科というと、待ち時間が長い、待合室が患者さんであふれている、といった印象があるかもしれません。そこでホームページから、事前の時間予約や当日の順番予約ができるようにしました。診察順が近づくまで、近くのスーパーへお買い物に出てもらうこともできます。それから待合室は広さを確保し、混み合わないようにしました。お子さんが過ごすキッズスペースも、かなり広めです。一方、美容皮膚科の処置室は個室ですので、周囲を気にせず施術を受けてもらえます。また治療の面では、開業クリニックではまだ珍しいと思うのですが、全身照射型の紫外線治療器を導入しました。紫外線療法では定期的な照射を行うことが大切ですが、大規模病院では受診できる時間帯が限られるので通院しにくく、治療を諦めたという声も聞いています。患者さんが受診しやすい環境を整えて、日常生活になるべく負担がないように治療を続けてほしいのです。

診療内容をご紹介いただけますか。

穀内康人院長 こくない皮フ科クリニック2

実は僕自身がアレルギー体質で、幼い頃は小児喘息、思春期にはニキビや脂漏性湿疹などで悩み、最近もじんましんで困っていました。皮膚は見た目の印象を大きく左右しますし、かゆみは痛みより軽くみられがちですが、実はかなりつらい症状です。このような当事者としての経験もあり、年齢を問わず些細な皮膚のトラブルでも気軽に相談してもらえる皮膚科をめざしています。またアレルギー科では、アトピー性皮膚炎の治療やかぶれのパッチテスト、歯科診療とも関連する金属アレルギーなども診療しています。美容皮膚科に関しては、「専門的なクリニックに行くほどではないけれど、日頃通院している皮膚科でしみやほくろをケアしたい」という地域の方に、気軽に利用してもらえればと考えています。

こまやかな説明と調整で、治療に対する意欲を高める

特に力を入れている診療や、得意な治療を教えてください。

穀内康人院長 こくない皮フ科クリニック3

地域の皮膚科としてどんな症状にも対処しますが、子どもが好きということもあり、特に小児皮膚科には思い入れがあります。子どもの皮膚症状は、小児科と皮膚科のどちらを受診すればよいか迷いやすく、結局放置して悪化してから受診ということも。当クリニックは「小児皮膚科」ですから、迷うことなく来ていただけます。またアトピー性皮膚炎については、喘息などのアレルギー性疾患発症の予防のためにも、0~2歳ぐらいの間に適切な治療をすることが大切です。将来、皮膚やアレルギーの病気で困ってほしくないとの思いから、小さなお子さんの治療には力を入れています。治療経験が豊富な病気としては、尋常性乾癬があります。市立ひらかた病院では専門の外来を立ち上げ、特殊な薬を使う治療も行っていました。当院では紫外線治療器を活用しつつ軽~中等症のサポートを行い、重症例は地域の基幹病院と連携して治療を行います。

先生が診療の際に大事にしていることを教えてください。

皮膚科では塗り薬を使う治療が多いのですが、どうして症状が出ていて、なぜ薬を塗らないといけないのか。パンフレットなども使いながら、しっかりご理解いただけるようにお話しします。また、せっかく塗っても、正しい方法でないと良い結果にはつながりません。「良くならないから」と治療を中断してしまう患者さんを多々見てきたので、塗り方の指導は丁寧にしています。同時に「この日までは頑張ろう」と期限を設け、変化を実感してもらえれば、治療は軌道に乗ると思うのです。地道な治療だからこそ、メリハリも大事です。ただ、お子さんのイボの液体窒素を使った治療のように痛みのあるものや、大人でもなかなか成果が出ない場合には、どうしても治療が嫌になりますよね。そういった場合には、なるべく痛みの少ない治療や内服薬の使用などで治療法の選択肢を広げ、意欲を高められるように工夫しています。

開業クリニックならではのやりがいや手応えは、感じていらっしゃいますか。

穀内康人院長 こくない皮フ科クリニック4

今は小さなお子さんからご高齢の方、ニキビに悩む中高生、美容皮膚科のご相談と、幅広い年代の方がさまざまな症状で来てくださいます。自分のクリニックですから、すべての治療方針や結果は僕の責任であり、たしかにプレッシャーはあります。ですが、患者さんとしっかりお話をすることで、塗り心地に合わせたお薬の変更とか、美容皮膚科であれば希望する費用や仕上がりに応じた施術方法の選択など、細かい調整ができます。オーダーメイドではないですが、患者さんと一緒に適した治療をつくりあげていけるのは、クリニックならではだと思いますので、日々やりがいはありますね。

新しい技術も積極的に取り入れて地域の健康へ還元を

ところで、医師になったのはご両親の影響だそうですね。

穀内康人院長 こくない皮フ科クリニック5

はい、外科医師であった父は、祖父の死をきっかけに淡路島へ戻り、診療を引き継ぎました。今では珍しいことではないのですが、父は30年以上前から在宅診療に取り組み、寝たきりの患者さんのご自宅を回っていました。また、母も淡路島で皮膚科を開業しています。このような両親の姿を見ているうちに、地域に溶け込んで患者さんに寄り添うような診療をしたいと思うようになったのです。また、父は淡路島へ戻ってから乳がんの検査で使うマンモグラフィの機械を導入し、読影の勉強もしていました。日々、地域医療に従事しながら異なる領域の新しい医療技術を身につけるのは大変なことですので、自分の身内ですが尊敬しています。

では、これからの展望をお聞かせください。

今は初診の患者さんばかりですので、診察時間が長くなりがちですが、診察回数を重ねて患者さんとのつながりが深まれば、よりスピーディーに、ニーズに応じた診療ができると思います。時間的な余裕が出てくれば、ニキビの治療や美容皮膚科の勉強会に参加し、患者さんに新しい医療として還元していきたいですね。また、私の妻は不妊治療を専門とする婦人科の医師で、今は美容皮膚科の勉強もしてくれています。皮膚科では女性の医師に診てほしいという患者さんも多いので、2021年の春頃からは、美容皮膚科の診療を担当する予定です。将来的には婦人科診療も行って、地域の女性のニーズに応えたいと思っています。

最後に、地域の皆さんへメッセージをお願いします。

穀内康人院長 こくない皮フ科クリニック6

皮膚の乾燥、かゆみ、今の時期なら消毒での手荒れ。ちょっとした皮膚症状があっても、「もっとはっきり悪くなってからでないと受診しにくい」と思う患者さんが、まだまだ多いと感じています。でも、治療は軽症のほうが軽く済むことが多いですし、当クリニックでは治療が必要でなければ率直にそうお伝えして、生活習慣で改善できることをアドバイスさせてもらいます。また、以前から気になっているほくろやしみがあれば、皮膚症状の受診の際に併せてご相談いただければと思います。「地域の皆さんの健康を支えたい」という気持ちで始めたクリニックですので、気軽に頼ってもらえる存在になりたいですね。

自由診療費用の目安

自由診療とは

初診料/1500円 、再診料/700円、ほくろ・しみのレーザーによるケア/5000円~

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