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今村 英之 院長の独自取材記事

駅前クリニック内科・心療内科

(松戸市/北小金駅)

最終更新日:2023/06/08

今村英之院長 駅前クリニック内科・心療内科 main

JR北小金駅南口から徒歩1分の場所で長年診療を続けてきた心療内科クリニックを継承するかたちで、今村英之先生が院長を務める「駅前クリニック内科・心療内科」が2020年12月に開業。救急の現場で鍛えた洞察力と判断力、そして大学病院の心療内科で培ったノウハウをもとに、心と体両方の不調にアプローチする。「体の具合が悪いけれど原因がわからない」「何となく最近モヤモヤする」「精神科を受診するのは勇気がいる」といった幅広い状況を柔軟に受け止め、話し相手を優しく包み込んでくれる今村院長にさまざまな話を聞いた。

(取材日2020年11月24日/情報更新日2023年5月30日)

何科を受診すべきか悩む人たちの助けとなる医院へ

まずはご開院おめでとうございます。今村先生の医師を志したきっかけからお聞かせください。

今村英之院長 駅前クリニック内科・心療内科1

ありがとうございます。実家は長崎で代々続く医師の家系で、地域の方に長く愛される医院を運営していました。家と医院が一緒になっていたので、患者さんとは幼い頃から顔なじみでしたし、院内処方を手伝うこともあり昔から医療はごく身近な存在でした。父が医院を引き継いでからは、父の専門が循環器だったこともあり、夜中に急患の対応をしている場面もよく見ていました。昼夜問わず患者さんのために奮闘する姿を、子どもながらにすごいなと思っていたのを覚えています。祖父も父も尊敬していましたが、周りから言われるままに医師の道へ進むべきか迷った時期も正直あったんです。そんな時「人生は思うままにいかないことが多いんだから、医師の道を選べるなら絶対に進んだほうがいい」「お前みたいな医者ならかかりたい」といった友人、知人のアドバイスに後押しされ、医師をめざすことにしました。

そこから心療内科を専門にしたいと意識し始めたのは?

医師の初期研修時代のことです。主に初期対応を任されていたのですが、どの科を受診すればいいかわからないという患者さんが想像以上に多くて。中には切羽詰まって救急車を呼んだけれど、病院では何も問題がなく、後日メンタルクリニックを受診するよう促される方もいました。しかし、メンタルクリニックを受診するのは抵抗があるからとそのまま悩み続けたり、さらに不安が増してまた救急車を呼んでしまったり。そんな方々を少しでも何とかしてあげたいと、心療内科を専門にしたいと思ったんです。ただ最終的に心療内科を選ぶにしても、内科の症例を数多く学びたいと考え、まずは救急の場で研鑽を積みました。その際も心に悩みを抱えている方を優先して任せてもらっていましたね。それから2020年の10月まで東邦大学医療センター大森病院の心療内科で勤務し、教科書に載っていないようなノウハウまで幅広く学ばせてもらいました。

新しいクリニックのロゴは”ヤドリギ”にしたそうですね。何か理由はあるのでしょうか?

今村英之院長 駅前クリニック内科・心療内科2

もともとこの場所は別の院長が別クリニックとして診療をされておりました。20年以上診療を続け、“町のかかりつけ医院”として捉えている患者さんが多かったと聞いています。まずはもともと通われている患者さんを今までどおりにケアしながら、この地になじんでいけたらと、新しいクリニックのロゴは“ヤドリギ”をモチーフにしました。ヤドリギの花言葉には「困難に打ち勝つ」という意味もあり、そのお手伝いを私ができればと思っています。

救急と大学病院での経験をもとに、心と体にアプローチ

クリニックのコンセプトや特徴は?

今村英之院長 駅前クリニック内科・心療内科3

めざすのは“気軽に来られるクリニック”。どんなことでも、まず一度相談してみようと訪れてもらえる場所になりたいですね。「心療内科に来る患者さんだから内科的な問題はないだろう」と最初から決めてかからず、本人の表情や苦しがり方などで緊急性を見極められるのは、救急時代の経験が役立っていると思います。話を聞いた上でそのまま治療ができれば私が対応しますし、症状が重いようであれば連携する大規模病院へ紹介もできます。わざわざ遠方まで足を運ばずとも、大学病院の手法を取り入れた診療を受けられるのも当院の特徴です。

大学病院の先生とも連携があるのは心強いです。診療はどのように進めるのでしょうか。

心療内科を受診する患者さんは、いろいろな病院や科を受診しても何も問題がないと診断されたような方が多いので、初診の段階でこれまでの経緯や症状を時間をかけて伺います。ストレスは気持ちのほうに表れる場合と、体の不調となって表れる場合があるんですが、後者はご自身がストレスが原因だと気づいていないケースが非常に多いため、対話を通して自分はストレス状態にあると、患者さんに気づかせることも私の大事な役割となります。その後、診断をもとに治療方針を決定し、本格的な治療を進めていく流れです。基本的には薬で症状をコントロールしつつ経過を見ていきますが、薬はあくまでも対症療法的なものでしかなく、根本的な問題が解決しないと治療は完了しません。根本的な問題を探るには、患者さんとの対話が鍵になります。会話の中でキーになる言葉を丁寧に拾いながら原因を探り、解決に向けてお手伝いをしていきます。

今村先生が患者さんと向き合う上で大切にしていることはなんでしょうか?

今村英之院長 駅前クリニック内科・心療内科4

落ち込んでいる人の笑顔を取り戻してあげたいという思いから、どんなことでも気軽に話せる雰囲気づくりを大切にしています。診療に関する話だけでなく、まったく関係ない日常的な内容を少し織り交ぜるだけで患者さんの気持ちが和らぎ、引き出せる部分は結構あるんです。診療というより、会話を楽しんでいただく感覚に近いかもしれません。それから、介護疲れや家族の不和など、本人のお話だけでは見えてこない部分もたくさんあるため、これまでは患者さんに加えてご家族との対話も大切にしてきました。原因がわからないと治療も進みませんから、細かく掘り下げて伺いながら、裏づけをとっていくイメージです。ご本人、そして周りの方にも協力していただけるととても助かります。

悩み相談やおしゃべりするくらいの感覚で気軽な受診を

ご自身の強みはどこにあると思われますか?

今村英之院長 駅前クリニック内科・心療内科5

私自身、人生をすんなり歩んできたとはとても言えません。さまざまな体験をしてきたからこそ、いろいろな立場の患者さんのつらさや痛みを自分に置き換えて理解し、考えられるのは、自分の強みなのではと思っています。というのは、実は私が大学1年の時に父が亡くなり、学費や生活費の支払いが厳しい状況でした。その後も肉体労働のアルバイトや一般企業の会社員として働いていた時期もあり、いろいろな世界を見てきたことが今の自分を構築していると思います。特に、現在の診療にも役立てられている相手の話の引き出し方を身につけられたのは、接客アルバイトのおかげかもしれませんね。

ご多忙の毎日かと思いますが、趣味やリフレッシュ方法などありますか?

趣味は料理です。手軽にできるパスタや丼ものは、夕食で担当することあります。私が作った料理で皆が笑顔になってくれるのがうれしくて、友人を招いた食事会では“塩釜のローストポーク”を作り、好評だったこともありますよ(笑)。それから、音楽も好きで、大学時代の仲間とロックバンドを組んでいます。私はボーカル担当なんですが、家で子どもと一緒に歌うひとときも大切な時間です。

最後に、地域の方々へメッセージをお願いいたします。

今村英之院長 駅前クリニック内科・心療内科6

最近は新型コロナウイルスの影響で、うつや不安症になられる方もいます。そのように理由がはっきりしていれば、新型コロナウイルスの終息とともに治まっていくでしょうが、家族関係の悩みなど原因が完全に取り除けない場合もありますよね。そんなときは薬だけでなくご本人の考え方や家族との接し方を少しずつ変えていくことで気持ちが楽になることもあります。特に女性の方は子育てや介護などで負担を強いられる中で、さらにホルモンのバランスが崩れて体や心の不調へと発展するケースも。日常生活に隠れているストレスが、相談を通じて少しでも改善できるなら私もうれしいです。あまり身構えず、気になることがあれば悩み相談やおしゃべりするくらいの感覚で話をしに来てください。また、2023年6月より発熱の外来を開設します。通常の内科・心療内科を受診される患者さんとは時間的分離を図りますので、症状がある方はまずはお電話ください。

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