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土井 浩史 院長の独自取材記事

どい眼科クリニック

(名古屋市中区/栄駅)

最終更新日:2024/05/09

土井浩史院長 どい眼科クリニック main

名古屋市営地下鉄栄駅から徒歩5分。「どい眼科クリニック」は、グループ診療施設であるエスエル医療グループの入った日丸名古屋ビル内に2020年10月に開業した。土井浩史院長は緑内障や糖尿病網膜症の治療に力を注ぎ、患者の生活や環境にも配慮。検査機器や先進のレーザー治療などの設備を充実させて患者の待ち時間や不安を軽減し、理解と納得を促す診療を心がける。高齢化社会において眼科医師としての役割もまた増していく中、現状にも触れながら土井院長に展望を尋ねた。

(取材日2020年10月26日/情報更新日2024年4月30日)

きちんと治療すれば緑内障も糖尿病網膜症も怖くない

コロナ禍でのご開業となりましたが、患者さんの反応はいかがでしょうか?

土井浩史院長 どい眼科クリニック1

今は新型コロナウイルス感染症が落ちついてきつつありますが、今後また感染拡大すると嫌だなという患者さんの声があり、そういう方は早めに来院されて薬を少し多めにもらって帰られます。そうしておいて、何かあった時には通院を1ヵ月ほど開けたりしていらっしゃる感じですね。当院としても患者さんの気持ちに配慮しながら柔軟に対応しています。栄という土地柄、お子さんは少ないですが、近隣の企業に勤めている方がお昼休みなど利用して来院されることは結構ありますね。また、こちらは医療ビルなので特殊な内科もたくさん入っていて、案外遠くから来院される方も多いんですよ。例えば春日井だったり一宮だったり。いろんな診療科がビル内にあるので、総合病院のような感覚で医師にかかられる方は多いですね。そのため患者層も成人以上の幅広い年代がお越しになります。

診療方針や心がけていることはありますか?

当院は手術を行わない診療所ということもあり、なるべく患者さんと話をして、その意向に沿うような診療に努めています。患者さんが何を望んでいるのか。例えば改善のために手術をしたいのか、それとも手術せず済む方法を取りたいのか……。患者さんの生活や環境も踏まえ、治療の方針を決めるようにしています。そのためにも話しやすい雰囲気をつくれるよう、私もスタッフも笑顔で接することは心がけています。患者さんによっては内科の相談をされることもありますが、そういう時にもわかる範囲でお答えするようにしていますよ。

先生が緑内障や糖尿病網膜症に力を入れることになった経緯をお聞かせください。

土井浩史院長 どい眼科クリニック2

糖尿病網膜症は、大学の頃に網膜の専門がある大学病院で勉強したため、その影響が強いです。その後、緑内障専門のクリニックで研鑽を積んだんですが、緑内障も失明原因として多いので何とかできないかと考えてきたことが今につながっています。患者さんは緑内障についてよくご存知ないので、なるべく理解していただいた上で治療を進めることは大切にしていますね。昔のイメージで緑内障はすぐ失明してしまうと誤解されている方もいますから、そのあたりの不安も解消できるようお話します。ただし、どちらも怖い病気には違いありません。自覚症状がないまま進行して、来院された時には難しい状態になっていることもあります。基本的には一生付き合っていく病気ですが、早期に発見して早期に治療を開始することで進行を緩やかにさせるということを常々ご説明しています。

名前は知っていても実態は知らない目の病気を理解する

緑内障の特徴や治療法を教えてください。

土井浩史院長 どい眼科クリニック3

緑内障は目の圧力によって神経が痛み、徐々に視野が欠けてくる病気です。40歳以上の1割ぐらいがかかるといわれています。年単位で悪くなっていくんですが、人間は多少の変化には慣れてしまうものなので、気がつかないまま過ごす方が多いんです。普段は両目で見ているので、片方の目が悪くなってももう一方の目がカバーするので気がつきにくく、仮に両目がいっぺんに悪くなったとしても補い合うという点では同じです。原因はいまだ不明なんですが、リスクファクターとして近視が強かったり血縁者の中に緑内障の方がいたりすると発症しやすいといわれています。治療は、基本的に点眼薬の投与ですね。それでもコントロールできない時はレーザー治療だったり、場合によっては手術をすることもあります。

同様に、糖尿病網膜症についてもお願いします。

文字どおり糖尿病から来る病気ですが、そもそも糖尿病が初期には自覚症状がないので、末期に突然目が見えなくなって来院されるケースが後を絶ちません。内科の先生が眼科にもかかるよう注意はしてくださるんですけど、やはり自覚症状がないと受診しない方はいますからね。この医療ビルには糖尿病治療を専門とされる先生がいるので、ご紹介を受けて患者さんを診ることもあります。早めに治療すれば失明のリスクは減らせるので、どれだけ早く受診していただけるか治療できるかが大事になりますね。症状が進んでいれば、今はレーザー治療を行います。たまに放っておいて手術に至ってしまう方もいます。糖尿病の原因となる生活習慣に関しては、まず内科の先生の指導をよく守ってコントロールしてくださいねとお伝えしています。

こだわりの設備はありますか。

土井浩史院長 どい眼科クリニック4

緑内障には視野検査があるんですけど、これは予約制で行う医療機関が多いんですよね。当院では即日受けられるようにしているので、初診の時すべて検査して、診断して、ご説明することができます。視野検査の機器は2台あって、なるべく患者さんをお待たせしないよう迅速に対応しています。また、糖尿病網膜症はレーザーでの治療を行うんですが、従来の機器よりも痛みに配慮された先進の機器を導入して、患者さんの痛みを軽減できるようにしています。緑内障も含めレーザー治療は当院で対応していますし、なるべく痛くないようにも気を使っています。

視覚情報の氾濫した現代社会を生きるために

近年多く見られる疾患や気をつけるべきことはありますか。

土井浩史院長 どい眼科クリニック5

ドライアイは増えています。それと、「スマホ老眼」と呼ばれる症状も増えていますね。若くてもパソコン用の眼鏡を早めに使用される方はいます。パソコンに焦点を合わせた眼鏡をかけることで、目の疲労が少し軽減されるんです。ドライアイも目が疲れやすくなるので、そういった眼鏡の話をすることがあります。それ以前の予防としては、遠くを見ると目の筋肉が休まるので効果はあると思いますし、目を湿気のあるもので温めると疲れの改善が早いとはいわれています。蒸しタオルや、ドラッグストアなどで販売しているアイマスクを活用するのもいいですよ。眼科疾患に男女の差はないと思うんですが、ドライアイは圧倒的に女性が多い。これはホルモンバランスと関係しているからです。市販の目薬で対処している方も多いと思いますが、状態によっては受診も検討してみてください。

エスエル医療グループの一医院としてはいかがでしょうか?

エスエル医療グループの先生方とは患者さんを紹介したり、されたりと、連携することが多く、すごく助かっています。総合病院に勤めているのとあまり変わらないんですよ。内科がこれほど複数入っていたり、眼科も2つあるなんて、珍しいですよね。もう設立35年ぐらいでしょうか、グループ診療施設の先駆け的存在だったと思いますよ。気さくで個性的な先生が多くて親しみやすいし、経験の長い方も多い。専門がかぶっている診療科があっても関係性は良いですしね。

最後に展望をお聞かせください。

土井浩史院長 どい眼科クリニック6

患者さんが納得して、「きちんと治療します」と笑顔で答えていただけるようなクリニックにできれば良いなと思います。私たちの顔を見て「安心した」と言って帰ってくださる患者さんもいるので、皆さんがそうであれば良いなと。人間の8割ぐらいは、物事に対して視覚から入るといわれています。それを失うと行動に制約が生じるので、多くの方がきちんと生活できる視力を保てるよう尽力したいです。患者さんにとっては受診せずに済むならそのほうが良いかもしれませんが、年齢につれて体のチェックは必要。会社などの健康診断を重視するのはもちろん、眼科での定期検診も意識していただきたいですね。

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