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鬮目 美穂子 院長の独自取材記事

いわくら内科・呼吸器内科クリニック

(岩倉市/岩倉駅)

最終更新日:2023/09/29

鬮目美穂子院長 いわくら内科・呼吸器内科クリニック main

地域の生活道路に面し、広い駐車場を備える至便な環境にある「いわくら内科・呼吸器内科クリニック」。院長の鬮目(くじめ)美穂子先生は、花柄の上品な診療着が似合う気さくで話しやすい先生だ。岩倉生まれで、地域貢献したいとの思いから開業を決意。勤務医時代には人工呼吸器管理の必要な患者に対するケアや、多診療科・多職種との連携が必要な緩和ケアにも従事した。「患者さんの人生に寄り添う診療」をモットーとし、長い目線で患者にとって最善の治療をめざす。衛生管理にも注力し、咳症状がある患者と一般の患者の診察室を分けたり、自動精算機を導入するなど配慮を欠かさない。地元・岩倉を愛し、真摯に患者へ向き合う姿勢の鬮目院長に、地域医療への思いや診療の心がけについて語ってもらった。

(取材日2023年7月31日)

呼吸器内科の専門家として岩倉に貢献したい

こちらのクリニックの特徴を教えてください。

鬮目美穂子院長 いわくら内科・呼吸器内科クリニック1

当クリニックは、「地域に根差して患者さんの人生に寄り添うこと」をめざした、呼吸器内科・内科・アレルギー科を標榜するクリニックです。ロゴマークのカメは、私の苗字の「鬮」という字に「亀」という字が入っていることにちなんでいます。岩倉は私の出身地ですが、幸運にも近くに知り合いの医師の先生が多く、連携しながら患者さんを診ています。開業前は、病院や健診センター、クリニックで勤務してきました。総合病院では患者さんの「病状の一つの瞬間」を診ることが多く、退院後の状況はわかりづらいのが常でした。それに対して地域のクリニックは、「町のお医者さん」として患者さんに長く寄り添う存在です。「地域に根差して岩倉の方々の健康をサポートしたい」という思いがあったので、こうして開業して患者さんに貢献できることをうれしく思います。

最近、目立つ主訴はありますか?

咳の症状で悩んでいる患者さんが多いと思います。長引く咳やぜいぜいといった呼吸の荒い音がする「喘鳴(ぜんめい)」、動くと息苦しいなどの主訴で来院される方が目立ちます。そのほかには、生活習慣病や糖尿病、アトピー性皮膚炎の患者さんも多いです。院内の飾りはすべて生花ではなくプリザーブドフラワーを使っているのですが、これは喘息持ちの患者さんに配慮しています。電気暖炉や大型テレビを待合室に設置したのも、患者さんが待っている間のストレスを少しでも軽減できればという思いから。キッズスペースも用意していますので、小さなお子さんをお持ちの方も気軽に来院してくださるとうれしいです。

発熱された患者さんへの対応や衛生管理はいかがでしょうか?

鬮目美穂子院長 いわくら内科・呼吸器内科クリニック2

発熱がある方に対しては、車の中で診療させていただいていて、時間帯も一般の患者さんとは区別しています。診療できる枠に限りがありますので、事前にお電話での予約をお願いしています。あとは呼吸器内科の特性上、咳が続いてる方や喘息で咳が強い方も多いです。待ち時間から診察までを専用の診察室で完結させることで、患者さん同士の接触をなるべく少なくしています。衛生面では、受付のパーティションの設置、自動精算機の導入で対応しています。なるべく患者さん同士やスタッフの接触を減らして院内感染予防につなげたいですね。

患者の生活に寄り添うクリニックをめざして

力を入れている治療について教えてください。

鬮目美穂子院長 いわくら内科・呼吸器内科クリニック3

私の専門が呼吸器内科ですので、その検査や治療に力を入れています。呼吸器内科の検査に関しては、総合病院などで行う水準をめざして、肺機能を測る数種類の検査機器を導入しています。エックス線や気道抵抗、肺活量の測定機器などがあります。当日結果が出る検査もあって、できるだけ患者さんをお待たせしないように工夫しています。他にも、生活習慣病の一つである糖尿病の患者さんの診療に役立てたいと、HbA1cが15分程度で検査できる設備も備えています。

診療で気をつけていることは何でしょうか?

わかりやすい説明と、患者さんとのコミュニケーションを大切にしています。中には、なかなかご自身のことをうまく話せない患者さんもいらっしゃいますが、そのような方のお話もしっかり受け止められるようにありたいと思います。地域にお住まいの方が気軽に相談しに足を運べるような、やわらかさのあるクリニックが理想ですね。別の内科でかかりつけ医をお持ちの方でも、呼吸器内科の検査だけ当院で受診していただくことも可能です。「ここに来て良かった」と言っていただけるような治療を提供したいと思っています。

医師を志したきっかけや、勤務医時代のご研鑽についてお聞かせください。

鬮目美穂子院長 いわくら内科・呼吸器内科クリニック4

母が看護師だったこともあり、自然と医学部進学を決めていました。呼吸器内科を専門にしたのは、病気の多様さと幅広い内科的診療ができることを魅力に感じたから。大学卒業後は、名古屋大学大学院医学系研究科に所属しながら、総合病院で臨床経験を積みました。特に、「緩和ケアチーム」や「呼吸ケアチーム」に携わったことがとても印象に残っています。一人の患者さんを診療科目横断で診ていくので、他職種の専門家と連携を図りながらのアプローチが必要です。「呼吸ケアチーム」では、人工呼吸器の必要な患者さんに対して肺炎を起こさないためのケアや「何とか人工呼吸器が外せないか」を検討するなど、さまざまな面からアプローチでき非常に有意義でした。

幅広いご経験が、今の診療スタンスにもつながっているのですね。

そうですね。総合病院での経験から、病気を治療するだけでなく、患者さんの日常生活や、それこそ人生において医師としてできることはないかを深く考えるようになりました。当時の経験を生かして、今も往診や訪問診療に応じています。病院では多くの患者さんが訪れますが、開業しても毎日新しい出会いがあるもの。患者さんにとって、私たち医療従事者は「病気を治療する人」かもしれません。ですが、実は私自身が患者さんから元気をもらうことも多いです。患者さんからもらった元気を、今度は医療という形で地域の皆さんに恩返ししていきたいです。

他科のクリニックとの連携、往診や健康診断も視野に

呼吸器内科の受診の目安はありますか?

鬮目美穂子院長 いわくら内科・呼吸器内科クリニック5

咳が1ヵ月以上続いたり、喘鳴が続いたりしている場合には、一度受診することをお勧めします。風邪などの単なる咳なら、通常は1~2週間で良くなる場合が多いです。それ以上症状が続いたら受診するといいでしょう。一般的には、風邪をひいて喉の痛みや鼻水の症状がある時は耳鼻咽喉科、喉に痛みがある時は呼吸器内科の受診が望ましいといわれています。ただ、近くに呼吸器内科がない場合は、内科でも大丈夫ですよ。何かしらの不調を感じたら、まずは受診して医師の診察を受けていただくのが良いと思います。

スタッフや他の医療機関との連携はいかがでしょうか?

うちのスタッフはみんな明るくて元気な雰囲気が自慢です。患者さんにも活発にお声がけしていますし、スタッフ同士も仲良しですね。患者さんにはなるべく明るく前向きな気持ちで帰ってほしいと思っていますが、待ち時間の関係などで、私はじっくりお話しできないこともあります。そういう場合も、クリニックの方針を理解したスタッフが、患者さんに丁寧に接してくれるので本当に感謝ですね。他の医療機関との連携については、病院だけでなく地域のクリニックとも協力しています。健康診断をはじめとした予防医療の観点から、地域全体で患者さんの健康をサポートできたらいいですね。大学院時代からお世話になっている先生方が近くにいらっしゃいますので、他科の先生方とも引き続き連携していきます。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

鬮目美穂子院長 いわくら内科・呼吸器内科クリニック6

今後も「患者さんに寄り添う診療」を岩倉で実践していきたいと思っています。病気だけではなく、患者さんの日常に寄り添う医療を提供できることは、私にとっても幸せなことです。医療の提供だけでなく、診療で患者さんとたわいのない会話をすることも、すべてが等しく医療を受けられる環境づくりに取り組みます。呼吸器に関するお悩みはもちろんですが、「こんなこと相談してもいいのかな」という些細なことでも、どうぞご相談くださいね。何もなくても気軽に足を運んでいただけるクリニックをめざしたいと思っています。

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