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不快感を軽減してより精密に
口腔内スキャナーを用いた治療

ZONO Dental Clinic

(大阪市中央区/心斎橋駅)

最終更新日:2023/06/01

ZONO Dental Clinic 不快感を軽減してより精密に 口腔内スキャナーを用いた治療 ZONO Dental Clinic 不快感を軽減してより精密に 口腔内スキャナーを用いた治療
  • 自由診療

歯科医院で歯型を採ってもらう際に、吐いてしまいそうになったことはないだろうか? そこまで不快な思いを経験したことはなくても、型採り剤が固まるまで口の中に入れたままにしているのがつらいという人は少なくないだろう。こうした歯の型採り時の不快感で、患者に負担をかけたくないと、心斎橋の「ZONO Dental Clinic」では口腔内スキャナーを導入している。「患者さんにとっての型採りの負担軽減につながるだけでなく、より精密な治療の提供にもつながっています」という中薗裕人院長は、日々の診療で積極的にこの先進的な機器を活用している。口腔内スキャナーとはどのような機器なのか、歯科治療でどう活用され、患者にとって具体的にどのようなメリットが期待できるのか、中薗院長に詳しく聞いた。

(取材日2023年2月16日)

型採りのデジタル化で小さな誤差をなくし、より精密な治療につなげる

Q口腔内スキャナーとはどのような機器ですか?
A
ZONO Dental Clinic 導入している口腔内スキャナー

▲導入している口腔内スキャナー

小型のカメラでお口の中の情報を読み取るデジタル機器です。従来は、アルギン酸印象材を使って直接歯型を採っていました。このアルギン酸は収縮し、歯型の模型を作るための石膏(せっこう)は膨張する傾向があり、材料の特質を考慮して作成する必要があります。しかし細心の注意を払っても各工程のわずかな誤差が積み重なってしまうのが現状でした。一方、口腔内スキャナーを使うとカメラで読み取った情報をもとに、歯の模型や詰め物、かぶせ物などを作成できます。工程数そのものが少なく、デジタルデータを用いるので、より誤差の少ない作成が可能です。さらに、近年はカメラの解像度が格段に向上し、より精密な読み取りが可能になっています。

Qどのような治療に活用していますか?
A
ZONO Dental Clinic 治療はスキャナーの強みを生かし進める

▲治療はスキャナーの強みを生かし進める

主に虫歯の治療です。虫歯になってしまった歯は、悪くなった部分を削って、詰め物やかぶせ物をする必要があります。当院では、こうした歯の詰め物(インレー)、サイズの大きな詰め物(アンレー)、かぶせ物(クラウン)を使った治療の際に、デジタル機器の強みを生かすようにしています。歯周病やお口のクリーニングなどと並んで、虫歯の治療のために来院される患者さんが多いので積極的に使っています。入れ歯に関しても、作成は可能なのですが、頬の内側を引っ張った際などに歯茎の形状が変化して、誤差が生じてしまう恐れがあるので、当院では、まだ入れ歯の治療には使用していません。

Q患者さんにとってのメリットがあれば教えてください。
A
ZONO Dental Clinic 口の中の様子をモニターを見ながら確認ができる

▲口の中の様子をモニターを見ながら確認ができる

患者さんによっては、お口の中に型採り剤を入れていると、絞扼(こうやく)反射によって吐き気を催すという方がおられます。また、型採り剤が固まるまでお口の中に入れているのがつらい、型採り剤が口の周りについたり、化粧が落ちたりするのが不快と感じられる方もいると思います。型採りに伴うこうした負担を避けたいとおっしゃる患者さんにとっては、自費診療にはなりますが、口腔内スキャナーを用いることで負担軽減にもつながると思います。また、スキャナーで読み取った治療後の様子など、これまで見たことがないご自身のお口の中の様子をモニターで確認いただけるのも利点でしょう。

Qより精密な治療にもつながると聞きました。
A
ZONO Dental Clinic 口腔内スキャナーを活用した治療の利点を話す中薗院長

▲口腔内スキャナーを活用した治療の利点を話す中薗院長

従来の方法のような、人間の手仕事により発生するいわゆるヒューマンエラーが少ないのは、口腔内スキャナーを活用した治療の大きな利点だと思います。口腔内スキャナーを活用した補綴物は、削った部分にピタッとフィットすることが多いですね。これまで従来の方法でたくさんの患者さんの型採りを行い、多くの補綴物を作成してきましたが、口腔内スキャナーを取り入れてからは、より患者さんの歯にフィットする補綴物の作製につながっているように感じます。ぴったりとフィットする補綴物は、土台との隙間も少ないので、治療した部分から再び虫歯になるリスクの低減や補綴物が外れることの減少にもつながります。

Q調整の手間も少ないということですね。
A
ZONO Dental Clinic 患者の負担を減らすことを大切にしている

▲患者の負担を減らすことを大切にしている

そうですね。作成した補綴物がぴったり合わない場合、患者さんのお口に合わせながら、歯科医師が削ってフィットするように調整する必要があります。場合によっては結構時間がかかり、患者さんの負担にもつながってしまいます。また、歯科技工所から送られてきた補綴物は、表面がとても美しくなめらかに仕上げられています。このため、仕上がりの良い状態のまま患者さんのお口に入れられるのが理想です。調整のために削ると、どれほど丁寧に仕上げてもやはり歯科技工士さんのような仕上げにするのは難しいのが現状です。歯科技工士さんは優れた技術を駆使して、患者さんのために美しい補綴物を作ってくれるので、その思いを大切にしたいですね。

ドクターからのメッセージ

中薗 裕人院長

私自身、絞扼(こうやく)反射がとても強く、学生時代の型採りの実習で自分が型採りをされるとき泣きそうになりながら型採りをされた思い出があります。口腔内スキャナーを導入したのは、補綴物の完成度をより向上させたいという思いとともに、同じような悩みを持つ人にとって、歯科治療が少しでも楽になれば良いなと考えたからです。将来的には、精度の問題で適用していない入れ歯治療にも使えるようになると思います。また、小型カメラがついた「スキャンヘッド」と呼ばれる部分がさらに小型化すれば、患者さんと私たち歯科医師にとってもよりスムーズな診療につながり、さらに幅広い症例に対して活用できるようになると期待しています。

自由診療費用の目安

自由診療とは

詰め物/4万円~ かぶせ物/8万円~

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