全国のドクター9,200人の想いを取材
クリニック・病院 158,621件の情報を掲載(2024年5月02日現在)

  1. TOP
  2. 宮崎県
  3. 宮崎市
  4. 宮崎駅
  5. 喜島クリニック
  6. 喜島 博章 院長

喜島 博章 院長の独自取材記事

喜島クリニック

(宮崎市/宮崎駅)

最終更新日:2022/01/19

喜島博章院長 喜島クリニック main

宮崎駅から徒歩約15分の「喜島クリニック」。江平1丁目バス停留所からも徒歩2分とアクセスも良く、駐車場も17台あり車での来院も可能。外には車庫を利用して作った発熱患者の外来診察室も設置。外科・内科・消化器内科・乳腺外科・リハビリテーション科を標榜する同院で診療にあたる喜島博章院長は、消化器外科を専門とし宮崎県立宮崎病院で外科医長を務めた経歴を持つ。「病気を治すのは医師ではなく患者さん本人であり、われわれはそのサポート役」と患者目線での診療がモットー。話しやすい雰囲気づくりも大切にしている。待合室は壁一面が窓ガラスになっており、明るい光が降り注ぐ。患者一人ひとりへのプライバシーの配慮も欠かさない喜島院長に診療方針や大切にしていること、今後の目標などを語ってもらった。

(取材日2021年11月13日)

技術だけでなく連携の大切さも学んだ勤務医時代

開業までの経緯を教えてください。

喜島博章院長 喜島クリニック1

薬剤師である父の背中を見て育ったので、私もいつかは薬剤師になりたいと思っていました。いざ進路を決める際に父から「薬剤師になるなら医師になれ」と言われたんです。「薬も大事だけれども、より高度な医療を提供できる医師になってほしい」と思っていたのかもしれません。栃木県にある獨協医科大学に進学し、卒業後は同大学病院第二外科に入局しました。そこで医師としての研鑽を積み、故郷である宮崎県に戻ってきました。開業を意識していたこともあり、医師のネットワークを広げたいと考え、県立宮崎病院に勤務しました。地域のかかりつけ医として、多くの方のお役に立てればという想いから、クリニックを譲りたいと考えている先生を探してもらい、現在の地に開業することになりました。

先生の専門は消化器外科と伺いました。

胃や大腸、肝臓といったおなかの臓器を専門とする消化器の中でも、医師を志した当初から肝臓に興味がありました。肝臓はさまざまな役割を果たしています。そして人間の“肝”と言われるだけあり、肝臓を悪くすると体調を崩すともいわれています。大学病院では、肝臓を専門とする教授に師事しました。実は、医師になる前は外科に対して、豪快に切って治療をするというイメージがありました。しかし、実際にはとても繊細な作業の連続です。テレビドラマにみられるように切って悪いところを取り除いておしまい、というほど簡単ではありません。髪の毛くらい細い血管1本でも傷つけるわけにはいかないのです。とても細かい作業の積み重ねで、丁寧さも求められます。実際に医師になって、これまでの外科のイメージとはまったく異なると感じました。

多くのことを教授や先輩ドクターから学んだのですね。

喜島博章院長 喜島クリニック2

手技はもちろんですが、地域の医療機関との連携の大切さも学びました。大学病院を受診する患者さんは、一次診療を担う街のクリニックからの紹介状を持っている方がほとんどです。私の尊敬する指導医は、その患者さんが受けた検査や治療などの記録を、紹介していただいた先生に対して必ず返事を書いていました。どのような疾患が見つかって、どんな治療をしたのか、そしてその経過を定期的に伝えていたのです。「地域と連携してこそ、大学病院の役割が果たせる」ことを指導医から学びました。当時とは逆の立場になりましたが、私もその教えを守り、今も時間が許すかぎりは紹介先の先生に詳しくこまめに手紙をしたためるようにしています。

地域のかかりつけ医として健康をサポート

リハビリテーション科も標榜していますね。

喜島博章院長 喜島クリニック3

実は、以前この地で診療を行っていた先生の専門が脳神経外科だったこともあり、リハビリに通っている患者さんも多くいらっしゃいました。引き続き当院でリハビリを受けていただけるように、開業の際には以前からのスタッフ数名にも残ってもらい、新たに理学療法士も採用しました。とても優秀な人材ばかりで、安心して患者さんを任せることができています。整骨院からの紹介で来院する患者さんもいるんですよ。前身のクリニックから通う患者さんは私の専門が外科であることを知らない人も多いのではないでしょうか。しかし、医療の窓口として地域の皆さんの健康をサポートする立場であることに変わりはなく、患者さんにとって私は医師であり、悩みや不調を気兼ねなく相談できる相手でありたいと思っています。

では、乳腺外科についても教えてください。

県立宮崎病院に勤務していた頃に、県内には乳腺外科のクリニックが少ないということを知りました。消化器系の疾患は、おなかの中にある臓器なので直接触ることはできず、見ることもできないため検査を受ける以外に患者さん自身が状態を把握することは困難です。一方、乳腺に関する疾患は、触診によって異常があるかどうかを自己判断することができます。受診理由で最も多いのは「しこり」です。乳がんに対する社会的な認識が高まっている昨今、自ら検診を受ける人も増加しており、気兼ねなく検査を受けていただけるように、当院では女性技師によるマンモグラフィ検査やエコー検査などを実施しています。また近隣病院との連携体制も整えており、大きい病院での治療が必要と判断した場合には、信頼できる病院へ紹介しています。術後のフォローなどは当院でも対応できますのでご安心ください。

院長の得意な治療は何ですか?

喜島博章院長 喜島クリニック4

勤務医時代には、さまざまな手術を経験しました。縫合に関しては傷痕を可能な限り残さないようにすることを求められていたので、今でも外科の診療を行う際には実践しています。また内視鏡の術前・術後フォローを行うことも多かったので、当院では内視鏡検査に力を入れています。患者さんの希望に合わせて、経口内視鏡・経鼻内視鏡のどちらでも対応可能です。院内にはトイレやベッドを備えた個室の内視鏡待合室もあり、DVDプレイヤーも用意しています。患者さんが少しでもリラックスして過ごせるようにすることで、検査に対する肉体的な負担はもちろん、精神的な負担も軽減できるように、スタッフ一同努めています。予約に空きがあれば、食事を取っていなければ予約なしでも検査を受けられますので気軽にお声がけください。

病気を治すのは医師ではなく”患者自身”

診療する際に大切にしていることは何ですか?

喜島博章院長 喜島クリニック5

われわれ医師が病気を治すのではなく、患者さん自身が病魔と闘い、治していくのだと私は考えています。そのサポートをするにあたり、まずはきちんと病気を理解していただき、どのような治療法があるのかを知ってもらうために、専門用語はなるべく使わずにわかりやすい言葉で説明するようにしています。患者さんの要望や想いを尊重し、正しい情報をお伝えしてアドバイスを送るのも、医師としての役割だと思っています。そして、当院では「笑顔」と「あいさつ」を大切にしています。笑顔が人にあたえるプラスの印象は計り知れません。不安な気持ちで来院される方もいますので、笑顔で患者さんをお迎えするようにスタッフとも認識を共有しています。さらに基本的なことですが、あいさつを欠かさないことも人と人がより良い関係性を構築していくために欠かせないことではないでしょうか。

趣味を教えてください。

自分の世界に没頭できることが好きです。漫画やジグゾーパズル、ブロックやクレーンゲームなどを楽しんでいます。娯楽ばかりではなくたくさんの知識を得られる漫画は、医療系や歴史系、宇宙系や少年誌など、さまざまなジャンルを読みます。クレーンゲームは獲得する喜びはもちろん、機械によってフレームの強さが異なるのでそれを見極める技を駆使しながら楽しんでいますよ。作成したパズルやブロック、クレーンゲームで獲得したアイテムはクリニックにインテリアとして飾っています。

最後に読者へメッセージをお願いします。

喜島博章院長 喜島クリニック6

今では「がん」は珍しい病気ではありません。誰もが「がん」になる可能性があるのです。そして医学の進歩もあり、早い段階で発見し、治療ができれば治る病気へとなりつつあります。だからこそ、定期的に検診を受けていただくことが非常に重要になってきます。何か不調を感じてから受診するのが病院と思っている方は多いのではないでしょうか。しかし、病院は予防のために受診する場所でもあるのです。通いやすい場所で構いませんので、ぜひ定期的に検査を受けて、ご自分の体を見直してみてください。健康寿命を延ばすためにも、早期発見・早期治療に取り組めるように、身近なかかりつけ医を見つけましょう。

Access