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浦野 典子 院長の独自取材記事

浦野のりこ整形外科医院

(遠賀郡水巻町/水巻駅)

最終更新日:2024/05/15

浦野典子院長 浦野のりこ整形外科医院 main

JR鹿児島本線水巻駅から徒歩約12分。「浦野のりこ整形外科医院」は、2023年3月に現在の場所へ移転して新たなスタートを切った。改装後はリハビリテーション室を広く造ったり天井を高くしたりするなど、シンプルでスタイリッシュかつ全体的に開放感あふれるクリニックとなっている。車で通院する患者が多いことから、駐車場も非常に広く20台以上は停められるスペースが確保してある。院長の浦野典子先生は父の影響で整形外科医になり、現在は小児整形や美容皮膚科にも力を入れ日々診療している。「患者さん全員を健康な体に導けるよう、アドバイスしたいです」と優しい笑顔で語る浦野先生に、小児整形や患者への対応などについてざっくばらんに聞いてみた。

(取材日2024年3月30日)

地域住民が気軽に通えるクリニックをめざす

先生のこれまでのご経歴をお伺いします。

浦野典子院長 浦野のりこ整形外科医院1

私は水巻で生まれ育ち、高校生まで住んでいたんです。その後、久留米大学に進学し、卒業後は九州大学病院に入局しました。もともとは6年間の研修ローテーションが義務でしたが、研修医制度の導入に伴い、私たちの代からは8年間の研修となり、さまざまな関連病院での研修をさせていただきました。その中で私はずっと小児の整形外科を専門にしたかったので、福岡市立こども病院での研修や、その後佐賀整肢学園に就職し、勉強させていただきました。そこで多くの子どもたちに触れ、すごく勉強になりましたね。もともと整形外科というものは、小児の診療から始まったといわれています。そのため、整形外科の原点に立ち返り基本的なことを学べたので、非常に楽しみながら良い経験をさせていただきましたね。

改装するにあたり、クリニックの造りでこだわった点はどこでしょうか?

リハビリ室を大きくして、全面ガラス張りにしたところはこだわりました。私自身が診察の合間にリハビリの様子を見たいというのもありますし、開放感があり、明るい印象になるのでこのようにしました。同じく待合室の天井が高いのも、空間を意識しています。実は、すぐ隣で私の兄が眼科のクリニックを開業しており、正面から見ると1軒の建物のように一体感のある設計になっています。整形と眼科と共通する点は高齢の方が多いという点でしょうか、もちろん整形、眼科とも何か不調を感じた際に手軽に受診をしていただkればと思います。駐車場は眼科と共同ですが、20台以上停められるスペースを確保していますし、広いので停めやすいと思います。

患者さんの年齢層や主訴を教えてください。

浦野典子院長 浦野のりこ整形外科医院2

患者層は幅広いのですが、地域がら圧倒的に高齢の患者さんが多いです。女性の患者さんが多くなり、また小児整形外科を標榜していますので、お子さんも多くなった印象はあります。高齢の患者さんは、一般的な主訴としては腰痛、膝痛、肩痛などが多いですね。女性の立場から「骨粗しょう症」にも非常に関心があり、骨粗しょう症治療の大事さを伝えながら診療にあたっています。また当院は理学療法士や作業療法士が常駐していますので、専門的なアドバイスを受けながらリハビリを受けていただけます。子どもに関しては外傷はもちろんですが、最近では学校健診による「子どもロコモ」の予防も私たち整形外科医の今後の課題だと思っていますし、子どものリハビリも充実させていければと思います。

子どもが順調に成長できるよう導きながら見守る

どのようなきっかけや理由があって小児整形に注力されているのでしょうか?

浦野典子院長 浦野のりこ整形外科医院3

父の影響があり、整形外科を専門にすることは決めていました。その上でもともと子どもが好きだったこともあり、小児整形を勉強したいと思い、福岡市立こども病院での研修をさせていただき、今に至っています。保護者の方は成長発達の中で何か気になることがあった場合に小児科の先生に相談されることが多いかと思いますが、同じように「歩き方がおかしい」「転びやすい」など成長発達の中で気になることがありましたら、気軽に相談できる場所になればいいなと思っています。

大人の整形外科と違う点はありますか?

一番は子ども本人からの訴えがはっきりしないことだと思います。周りの大人からの「歩き方がおかしい」「転びやすい」「足を引きずっている」など漠然とした主訴が多いのが特徴です。そこから痛みの場所がどこか、問題になっていることは何かを見付けることが必要で、それが必ずしもすぐに治療が必要な状況ではないこともあります。子どもは大人と違い、「生理的」と表現される正常範囲が広く、自分で治す力、矯正する力が高く、それを許容する範囲でいい方向に導いていくのが大事だと教わりました。

患者さんへの対応で心がけていることを教えてください。

浦野典子院長 浦野のりこ整形外科医院4

やはり高齢の患者さんが多いので、説明はわかりやすく、きちんと伝わっているかを確認しながらコミュニケーションを取るようにしています。これまで反省と改善を繰り返しながら患者さんにどうやったらうまく伝わるかを模索し、説明の仕方、話し方などを工夫しています。もともと当院の患者さんはこの近所にお住まいの方たちが多いので、「ご近所さん」という感覚で気軽に来てもらえる雰囲気をつくることが大事だと思っています。またこの近辺は眼科、内科、耳鼻科などクリニックが密集していますので、何かお困りの時に他科へのワンステップとなれるよう心がけています。スタッフも明るくフレンドリーですし「女性の医師に診てもらいたい」という方が来院しやすい環境なのではないかと思います。

患者に普段から健康を意識してもらうよう啓発していく

院長になられて5年経過して、何か心境の変化はありましたか?

浦野典子院長 浦野のりこ整形外科医院5

勤務医と開業医は全然違うのだなということを実感しています。今思えば、父から引き継ぎ開業した当初は「自分のクリニック」という意識が低かったのかもしれないと反省しますし、ようやく自分の診療の仕方、ペースがつかめてきた感じがしています。病気を治すことはもちろんですが、仮に訴えが病気でない場合であっても患者さんや家族にとって心配事や困りごとである限りは解決できるようにすること、また安心感を持ってもらうこと、そして患者さんへの「よかったね」という返事は自分への言葉なんだと感じています。勤務医の時代よりも、今のほうが患者さんとの距離がより近くなっていて、頻繁にコンタクトを取れていることから、患者さんに頼ってもらっていることをすごく感じます。なので、患者さんとのコミュニケーションを大事にしながら、今後も地域のかかりつけ医として何でも相談しやすい環境をつくっていきたいです。

今後の展望についてお伺いします。

この4月からリハビリのスタッフが増えるため、もっと活発にリハビリの分野に取り組んでいきたいですね。そして個人的には、美容にも力を入れたいですし、また以前より興味のあったフットケアも今後はもっと勉強していきたいと考えています。自分のことも含め切実に感じるのは、普通に生活をしているだけではどんどん運動機能が落ちていくんだと感じます。そのため、できるだけ若いうちから体を動かし、日常生活に運動を取り入れることを習慣としていけるように啓蒙していきたいと思います。また小児整形の立場からは、将来的なロコモを予防するために、子どもの頃から体を作って行くことが大事であること、予防を啓発してしていきたいです。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

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ロコモティブシンドロームにしても骨粗しょう症にしても、子どもの頃から意識することが大事だと思います。それをサポートするのが大人ですし、まずは私たち大人が気にかけてあげること、そのために私たちが運動の大事さを意識していくこと必要だと思います。特に女性の方、私たち位の年齢の方はなんとなくの不調を感じやすくなったり、体力的にも今までと同じようにいかないことを感じたり、そういう時に手軽にご相談いただければと思います。子どもから大人までサポートできるクリニックでありたいと思います。

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