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病変を早めに発見し治療へと導く
胃と大腸の内視鏡検査

やまもと胃腸内科

(宮崎市/南宮崎駅)

最終更新日:2023/07/31

やまもと胃腸内科 病変を早めに発見し治療へと導く 胃と大腸の内視鏡検査 やまもと胃腸内科 病変を早めに発見し治療へと導く 胃と大腸の内視鏡検査
  • 保険診療

胃や食道、十二指腸や大腸などの粘膜を観察し、消化器系の疾患の早期発見に役立つ内視鏡検査。中でも微小ながんやポリープの早期発見につながることは大きなメリットだ。機器の進化とそれを用いる医師の技術の向上により、昔に比べ、検査を受ける患者の身体的な負担も大きく軽減が図れるようになった。しかし、どのような検査かわからない不安から躊躇する人が多いのも現状だ。身内に大腸がんや胃がん、糖尿病や高血圧の人がいる、母親がピロリ菌陽性者だったなどの家族歴がある人は、消化器系疾患を患うリスクが高く、早めの検査が勧められる。放射線科で読影の経験を重ね「画像をもとにした原因の解明」を得意とする「やまもと胃腸内科」の山本雄一郎院長に、内視鏡検査について詳しく聞いた。

(取材日2023年7月13日)

検診・治療前の素朴な疑問を聞きました!

Q内視鏡検査を受けるメリットを教えてください。
A

一番のメリットは、病変の早期発見が期待できることです。母親がピロリ菌の陽性だった人はピロリ菌による慢性胃炎、身内にがん患者がいる人は胃がんや大腸がんなどのリスクが高いので、症状がなくても検査を受けてもらいたいですね。また、便潜血検査で陽性であっても放置しておく人がいますが、時間の経過とともにリスクが高まるので、一度でも異常が見つかったら大腸内視鏡検査を積極的に受けてもらいたいです。今は鎮静剤を使って検査を行うため、身体的な負担の軽減も図れますし、小さなポリープであれば検査と同時に切除することも可能です。症状がある人はもちろん、症状がない人も内視鏡検査を受けて自分の目で確認することが大切です。

Q内視鏡検査で見つかる病気にはどのようなものがありますか?
A

便潜血がある人は痔だと思っていることが少なくないのですが、内視鏡検査を受けてみたらがんが見つかったというケースもあります。また、ポリープや憩室の窪みから出血して炎症を起こしていたり、感染性腸炎や炎症性腸疾患、胃潰瘍や十二指腸潰瘍などが見つかることも。がんが見つかることは確率的に少ないのですが、ポリープが見つかるケースは珍しくありません。大腸ポリープは前がん病変ですから、例えば5年放っておくとかなり大きくなってがんに進行する可能性も高くなります。近年、がんの切除は腹腔鏡下でできるようになりましたが、ポリープの切除は、より負担が少ない内視鏡で取れるうちに治療できれば一番良いと思います。

Q検査の負担軽減のために取り組まれていることはありますか?
A

大腸カメラの場合、患者さんにとって大変なのは検査の前処理です。胃カメラの場合は、前日の夜7時までに食事を終えてもらい、検査まで絶食するだけなので、それほど大変ではありませんが、大腸検査の場合、大腸の上のほうまできれいにするため水をたくさん飲んでいただかなくてはいけません。以前は、検査前に下剤入りの水を約1.8リットル飲まなければいけませんでしたが、検査の3日前ぐらいから食事を調整してもらうことで、飲用する水の量を1.5リットルまで減らせるようになりました。現在は、自宅でゆっくり大腸の中を空にしてもらってからの来院なので、医院の滞在時間が減って気持ち的な負担も少なくなっていると思います。

検診・治療START!ステップで紹介します

1問診と事前説明
やまもと胃腸内科 問診と事前説明

インターネット受付の場合、予約する際にクリニックのホームページにある問診表を自宅で書き込む。初診時の一般的な問診表に記入した後、胃カメラ、大腸カメラ、それぞれの問診表と同意書にも記入。来院してからの医師の問診では、問診表をもとに口頭でも確認される。特に家族歴の有無や現在の症状の確認は重要。また、アルコールに弱いかどうか、サプリメントを多用していないかなど、生活習慣についても確認される。

2検査準備
やまもと胃腸内科 検査準備

胃カメラの場合は、前日の夜7時までに食事を済ませ、それ以降は絶食。大腸カメラの場合は、検査当日の2~3日前から食事を調整、下剤服用などで、検査前に大腸を空っぽにしておく準備が必要。検査当日の朝は下剤入りの水を飲んで、昼過ぎに来院。検査中の鎮静剤を希望する人は公共の交通機関を利用するのが原則。消泡剤を飲んだ後、検査直前に点滴で鎮静剤を入れる。便が出しきれていない人は様子を見て浣腸を追加することも。

3内視鏡検査を受ける
やまもと胃腸内科 内視鏡検査を受ける

鎮静剤の点滴を受け、5分ほどしてから検査を開始。胃カメラの場合まれに嘔吐反射がある人もいるため、看護師が背中をさするなどして落ち着けるよう対応。鎮静剤を使う人がほとんどだが、使わない人には画像を見せながら説明することも。胃カメラは10分程度、大腸カメラは15分程度で検査は終了。大腸ポリープが見つかった場合、小さいものはその場で切除を図ることも。切除が難しいポリープは入院施設が整った医療施設へ紹介。

4リカバリー室で体を休める
やまもと胃腸内科 リカバリー室で体を休める

鎮静剤を用いた場合、意識ははっきりしていても足がふらつくことがあり、転倒の危険もあるため、検査後1時間ぐらいは院内のリカバリー室で休憩する。電車やバスなどの公共交通機関を利用していても、しっかりと鎮静剤の影響がなくなるまで休む。約1時間経過した時点で点滴を抜き、体調を確認。その後、待合室に移動し、検査結果の説明を待つ。

5検査結果の説明
やまもと胃腸内科 検査結果の説明

患者の多くは胃や大腸の仕組みや構造を知らないため、カメラが入っていくところから細かく説明を行う。病変があれば、どの位置にあるのか、今の症状への影響などを詳しく伝えるそう。逆流性食道炎などは、姿勢や食事などの生活習慣で改善が図れることも多いため、食事の制限をはじめ生活に関するアドバイスもここで行う。薬物治療となった場合でも、漫然と飲み続けるのではなく、薬を飲まずにどう改善をめざすかを伝えるとのこと。

ドクターからのメッセージ

山本 雄一郎院長

当クリニックには、悩み事を話しに来る患者さんが多くいらっしゃいます。痛みや具合の悪さを感じていても、何科を受診すればいいのかわからないという人にも気軽に話をしに来てほしいと思います。私は勤務医時代、放射線科でさまざまな病気を診てきました。そのため、消化器以外のことであっても、何科を受診すれば良いのかという患者さんの振り分けができればと考えています。また、健康診断を受けて要精密検査と言われても放置している人がいますが、医師はクリニックに来てもらわなければ何もできません。早めに病変を見つけるためにも、家族歴があって不安、気になることがあるという人は気軽に相談してください。

山本 雄一郎院長 やまもと胃腸内科
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