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伊藤 啓二朗 院長の独自取材記事

いとうレディースクリニック

(吹田市/千里山駅)

最終更新日:2021/10/12

伊藤啓二朗院長 いとうレディースクリニック main

「いとうレディースクリニック」は、阪急千里線・千里山駅から東へ徒歩約2分、アクセスしやすい場所にある。院長である伊藤啓二朗先生は、広島大学医学部卒業後、19年間にわたって婦人科の医師としての経験を積み、2017年3月に同院を開業。数多くの不妊治療を手がけた経験から、女性の不妊治療には年齢的な要素が強く関係することを実感してきた。しかし、多くの女性は、自分が何歳まで妊娠できるのかについて、積極的に知ろうとしないという。「検診や検査を受けて、自分自身の状態を把握し、妊娠というイベントを人生のどこに持ってくるか、しっかりとライフプランニングをすることが大切です」と伊藤先生は語る。今回の取材では、伊藤先生の治療方針や、クリニックの将来の展望などについて詳しく聞いた。

(取材日2017年10月2日)

妊娠可能な期限を把握した上でのライフプランが大切

診療方針や、診療の際に心がけていることはありますか?

伊藤啓二朗院長 いとうレディースクリニック1

一人ひとりの患者さんに、適切な治療の提案を行うことを心がけています。一言で不妊症治療と言っても、ゆっくり治療する時間のある人と、そうではない人がいます。私は医師になって19年、不妊症の治療を始めて10年間行ってきた中で、女性の年齢が不妊症治療において大きな要素であると感じることが多くありました。現実問題として、40歳の女性が妊娠するのは珍しいケースだと思います。年齢を重ねていく毎に、妊娠できる率も低くなっていきます。そういうことを、これまできちんと教えられたことがない、という女性は多いのではないでしょうか。キャリアか妊娠か、その選択を迫られた時、もちろん尊重されるべきは本人の選択です。しかし、将来子どもが欲しいと思った時、後悔しない選択をするためには、正しい知識を持ち、検査や検診などで、自身の状態について正しく知っておくことが大切なのです。

特に注力している治療や検査について教えてください。

やはり、不妊症の治療で来院される患者さんが多いので、そこには注力しています。極端なストレスや不規則な生活は、不妊の原因になることもありますので、検査や薬、手術といった先進的な治療と合わせて、生活習慣の指導や漢方薬の処方といった伝統的な補助医療も行っています。若い女性の場合は、生理に関する相談に来られる方も多いですね。例えば、近隣の大学の女子学生が「試合や合宿の日程が生理の時期に当たってしまうので、なんとかコントロールできないか」という相談に来たり、重い生理痛や月経前症候群の治療に来る方もいます。そうした場合は、低用量ピルの処方などを行います。また、アフターピルを希望して来院される方もおられます。アフターピルを希望される患者さんには、平素からのピルの服用を提案するようにしています。ピルは女性主導で避妊ができるというだけでなく、生理痛、月経前症候群のつらい症状を緩和する作用もあります。

施設・設備に関するこだわりについて教えてください。

伊藤啓二朗院長 いとうレディースクリニック2

設備面では、卵管、卵巣、ホルモン、精子など、ほぼすべての検査を院内で行えるようにしています。また、詰まった卵管を開くことで妊娠の可能性がある患者さんの場合は、卵管を再開通させるための手術「卵管鏡下卵管形成術」を行うことがあるのですが、この手術を受けていただくための設備も、当院には整っています。施設に関しては、患者さんに少しでもリラックスして診療治療を受けていただくために、内装をオレンジを基調とした温かいイメージで統一することを意識しました。

自分の学びが患者にフィードバックされるやりがい

なぜ吹田市で開業を?

伊藤啓二朗院長 いとうレディースクリニック3

私はもともと広島出身で、大阪に来てからはずっとこの辺りに住んでいました。だから、大阪で土地柄などを知っているのも、この辺りだけなんです。他の土地のことはよく知りません。そのこともあって、阪急沿線で開業を考えていました。また、幅広い年齢層の患者さんがいる地域である、ということも、ここを開業場所に選んだ理由の一つです。自宅からは自転車で10分程度、徒歩でも20分程度ですので、とても通いやすいです。

患者層や主訴に何か特徴はありますか?

主訴としては、不妊、生理に関する悩み、また、尿漏れやおりものの異常といった老人性の訴えもあります。年齢層は、やはり20~30代の方が多いですね。40代以降は、更年期の相談に来られる方も多いです。更年期の症状はホルモンバランスの乱れによって症状が出てくることが多いのですが、その治療は単純にホルモンを補充するだけではありません。認知行動療法や漢方薬の処方なども行います。漢方薬に関しては、まずは1ヵ月分処方してみて、患者さんそれぞれに合うお薬を探します。しかし大抵の場合、2週間飲んで変化がない場合はそれ以上続けても変わらないことが多いですね。市販の漢方薬なども、ご本人が効くと感じている場合は、良いと思いますよ。

医師をめざしたきっかけについて教えてください。

伊藤啓二朗院長 いとうレディースクリニック4

最初の受験で医学部に落ち、滑り止めで受けていた同志社大学工学部に入学したものの、諦めきれずに退学して、広島大学医学部に入りなおした、という経緯があります。やはり高校生の頃から「医師ってすごい仕事、やりがいのある仕事なんだろうな」という思いはありました。医学の進歩は日進月歩ですから、医師は生涯勉強し続けなくてはなりません。私は、学ぶことが好きですし、学んだことがしっかりと患者さんにフィードバックされるこの仕事に、やりがいを感じています。結果として、医師という職業を選んで良かったと思っています。先日も、休日に家族と万博公園を散歩していたら、以前診ていた患者さんと偶然再会して、「あの時はありがとうございました」と声をかけていただいたことがあり、とてもうれしく思いました。ただ、同志社時代の友人たちの仕事の話を聞いていると、それはそれで実に面白そうでした。何でもやってみたら面白いのかもしれませんね。

将来後悔しないためにも、正しい知識を持ってほしい

将来の展望についてお聞かせください。

伊藤啓二朗院長 いとうレディースクリニック5

この地で開業してから半年が過ぎて思うことは、地域の方々の婦人科クリニックへの要望に、なるべく応えていきたい、ということです。例えば、「これまで婦人科が近くになかったので検診を受けていなかったが、せっかく近くに婦人科クリニックができたのだから、婦人科検診を受けてみようと思った」と来院してくださる方が割と多く、これまでで既に、がんも3人見つかっています。そういうこともあり、今後は検診にも注力していこうと考えています。また、機会があれば、中高生向けに正しい性教育の知識を伝える講習などもできれば良いですね。「子どもが欲しい」と思った時に後悔しないようにするために、若い頃から知っておいたほうが良いことはたくさんありますから。

休日の過ごし方を教えてください。

仕事が忙しく、家族と一緒に過ごせる時間が少ないため、休日はせめて、家族との時間を大切にするようにしています。今、子どもが中学2年生と小学校6年生と1年生なんですが、一緒に公園を散歩したり、時々バーベキューやキャンプを楽しんだりしています。個人的な趣味はあまりないかもしれません。昔は釣りが好きでよくやっていましたが、もう10年はしていないので既に釣りは趣味とはいえませんし……(笑)。体重管理の一環として週2回ほど、走っているくらいでしょうか。距離は7~8kmくらいです。医師は走っている人が結構多いんですよ。

読者に向けて、メッセージ、アドバイスをお願いします。

伊藤啓二朗院長 いとうレディースクリニック6

妊娠をしない、という人生の選択肢ももちろんあると思います。ですが、もし妊娠を望む場合は、それを人生のどこで行うのか? というライフプランニングは、非常に重要です。今は、血液検査で残りの卵子の量もわかるようになってきているので、自分が大体いつまで妊娠可能なのかも、それを目安に考えることもできます。人によっては20~30代で閉経を迎えてしまう原因不明の早発閉経や、がんによって、若くして妊娠が難しくなってしまう方などもいます。がんの場合は、卵子や精子の冷凍保存といった方法があり、がんの治療が終わってから、子どもを持つことができる可能性が出てきました。いずれにせよ、まずは、きちんと検診を受けて、ご自分の状態を把握し、それに沿ったライフプランを作っていっていただきたいと思います。

自由診療費用の目安

自由診療とは

アフターピル/8000円

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