治療と連動しない歯科カウンセリング
まず心を整え治療へ踏み出す

歯科医師による完結したカウンセリングで、歯科診療への意識を変えモチベーションを高めたい

Qカウンセリングを始めた理由を教えてください。

A

▲患者自身で歯科の重要性に気づき向き合ってもらいたいと語る院長

歯科診療を始めた当初から「歯がほとんどない」、「虫歯がひどく進行してから受診する」という患者さんが非常に多いことを痛感していました。今の技術なら、適切に行動していれば極端な悪化は防いでいけますし、セルフケアや予防歯科もあります。また、大半の歯科医師は患者さんに予防や早期治療の大事さを伝えているはずですが、それを今受診していない人に届けるのは困難です。今お会いできれば何とかすることができそうな人に、歯科医師に言われたから仕方なく受診するのではなく、ご自身で重要性に気づいて前向きに頑張ってもらえるように、歯科との距離を縮められるようなカウンセリングを始めました。

Q治療とは別にカウンセリングのみで完結しているのですね。

A

▲治療が前提ではない新しいスタイルのカウンセリング

歯科医院のカウンセリングは以前からありましたが、多くは治療が前提ではないでしょうか？　そうではなく、歯の大事さをご自身に積極的に関心をもってほしい、現時点で歯科医院に通えていない方にも歯の大事さを伝えたい。そのためには、治療ありきではなく、まず今の思いと向き合い気持ちを整理してもらうことが大事だと考えNLP（神経言語プログラミング）を学びました。意識を変え、ご自身の問題と捉えてもらうことが私の願いであり、その後治療はご自身の考えによってもらえればいいのです。受診の必要なしという結論もありです。目的をこのように考えているのでお口の中を積極的に見ることはないです。もちろんご希望あれば拝見しますよ。

Qカウンセリングの内容や特徴を教えてください。

A

▲NLP（神経言語プログラミング）を生かしたカウンセリング

歯科を受診できない理由は、過去の経験、多忙、経済的な事情などいろいろあるようで、中には必要性を感じていない。なんかも。しかし本当に必要ないですか？　カウンセリングでは歯科診療の経験や治療への思いを率直にお話しいただきたいのですが、気持ちをほぐせるように世間話から入ることもあります。もしかしたら歯の話をしないまま終わることもあるかも（笑）。相手がこれから治療を受ける歯科医師であれば遠慮や怖さを感じるかもしれませんが、このカウンセリングはあくまで「お話」です、どうか気軽に話してください。1回につき30分ほどで、じっくりとお話いただき、関心を持ってもらえそうなお口の健康の話へとつながっていけばと。

Qカウンセリングの際には、どんなことを大事にしていますか。

A

▲「患者さんと意識を近づける質問を大事にしている」と語る院長

治療前の歯科医師との会話で「わかってもらえない」と感じたことはないですか？　実は歯科医師のほうでも「わかってもらえてないかも」と感じることはあります。そのずれから受診や治療が嫌になることも。そこで当院では、患者さんと意識を近づける質問を大事にしています。例えば「どうしたくないですか」という質問です。これがわかればしたくないことを避ける努力はできます。もし「どうしたいですか」と尋ねたら、患者さんは何ができるかわからないので答えられず、その結果「お任せします」なんてことも。患者さんの疑問や思いをできるだけ共有し、それに適した方法を一緒に考えることで、モチベーションを高めてもらえるよう努めています。

Qどのような方に、カウンセリングを受けてほしいですか。

A

▲誰でも気軽に受けられるようにさまざまな工夫を凝らす

「どなたでも」ですが、治療に行ったほうがよいのか迷っている、行きたいけれどなかなか行動できないなど、歯科医院に行けていない方にはぜひ気軽に受けていただきたいですね。当院を受診したことがなくても、まったく問題ありません。話しやすいのであれば、本名ではなく愛称を教えていただいても、複数名で来られても構いません。歯科嫌いなご家族についての相談でも大丈夫です。私のカウンセリングでは、「あなたが誰か」ということ以上に、「あなたがこれからどうなりたいのか」を大事に考えています。私と話をして不安や疑問を軽減し、何かご自身の中で歯科に対する気持ちの変化や、前進できるようなきっかけをつくれたら、と考えています。