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患者にも、家族にも寄り添う
訪問診療で支える認知症

あかねクリニック

(江東区/東大島駅)

最終更新日:2024/02/08

あかねクリニック 患者にも、家族にも寄り添う 訪問診療で支える認知症 あかねクリニック 患者にも、家族にも寄り添う 訪問診療で支える認知症
  • 保険診療

ほかに類を見ないスピードで進展する日本の高齢化。急速に増加する高齢者人口に比例して、増えているのが認知症だ。認知症は、サポートする側の負担も大きく、専門的な知識を持った専門家の存在が欠かせない。「あかねクリニック」の諸冨夏子院長は、長く地域医療に携わってきた経験を生かし、訪問診療で認知症も診る。「患者さんの暮らしに近づく訪問診療だからこそ、できることがある」と話す諸冨院長に、認知症の現状と同院の取り組みについて話を聞いた。

(取材日2021年4月1日)

増加する認知症に訪問診療で対応。生活背景や信条を踏まえた適切な医療の提供で、変わらぬ暮らしを支える

Q現場でも、認知症患者の増加を感じていますか?
A
あかねクリニック 穏やかな口調で丁寧に説明してくれる諸冨先生

▲穏やかな口調で丁寧に説明してくれる諸冨先生

高齢化の進展とともに、認知症の患者さんも増えています。背景には、医療の進歩もありますね。以前なら寝たきりになる方が多かった脳梗塞、脳出血、くも膜下出血、大腿骨頸部骨折、肺炎なども、適切な処置ができれば違った結果になる可能性が広がりました。余生が長くなり、糖尿病、動脈硬化症疾患、喫煙等、さまざまな要因で認知症を発症する確率も増えてきています。高齢者は複合的な疾患を持っていることが多いので、全人的に患者さんを診て適切な医療機関へ紹介することも意識しなくてはなりません。認知症だけを診ていれば良いわけではないのが難しいところです。

Q具体的には、どのように治療を行うのでしょう。
A
あかねクリニック クリニックは複合施設「メディカルケアタウン東大島」の中にある

▲クリニックは複合施設「メディカルケアタウン東大島」の中にある

症状の進行を抑制するために内服やケアを行い続けたり、本人や家族のサポート体制を構築するなど、完治をめざす医療とは異なるのが認知症です。将来的には治せる時代が来るかもしれませんが、現時点では予防と早期発見に努めてもらうことが重要です。実際に受診いただいた際には、明らかに認知症が疑われる場合は精密検査や治療を行っていきます。しかし年齢を重ねると、物忘れや聞き間違い、言い間違いを起こします。認知症かと思っても一時的であったり、実はその人の性格だったりすることも。生活に密着しながら継続的に診療を続けることで、今ある症状が認知症によるものなのかどうかを確かめ、些細な変化を見落とさないようにしています。

Q家族が気をつけることや相談のタイミングについてお聞きします。
A
あかねクリニック 家族だけで抱え込まず、気軽に相談してほしい

▲家族だけで抱え込まず、気軽に相談してほしい

先ほど申し上げたように、ちょっとした物忘れや記憶違いは、年とともに起きる自然な現象です。しかし、ご家族がおかしいなと感じた時にご相談いただくことで、その後の経過を見ながら病的なものかどうかを客観的に判断していくことができるので、気軽にご相談ください。人に打ち明けられず、ご家族だけで抱え込んでいるケースは少なくありません。症状が進んで他者に迷惑をかける懸念がある場合などは、速やかに外部に支援を求めていただきたいと思います。ご本人が病院へ行くのを嫌がる場合は、ご家族だけで説得しようとせず、当院や包括支援センター、行政など第三者を交えて話をすることをお勧めします。

Q訪問診療で認知症の患者さんも診ているそうですね。
A
あかねクリニック 長年訪問診療を行ってきた同法人ならではのノウハウが充実

▲長年訪問診療を行ってきた同法人ならではのノウハウが充実

通常、医療機関は来てくれた患者さんを診ますが、訪問診療は医療従事者である私たちが患者さんが暮らすご自宅や施設に足を運びますよね。患者さんの普段の暮らしを拝見することによって、わかることがたくさんあるんです。家の中のちょっとした段差や階段の場所などを把握できれば、生活の中に潜む危険を回避するための具体的なアドバイスができます。また、患者さんが生きていく上で大切にしていることを知る機会が増え、患者さんの心情を踏まえたサポートができるようになるのも大きなメリットですね。

Qこちらクリニックの訪問診療の強みを教えていただけますか?
A
あかねクリニック 近隣の家庭にもすぐに駆けつけられるよう環境を整えている

▲近隣の家庭にもすぐに駆けつけられるよう環境を整えている

来院した人を診る通常の医療から、長く通っていたけれど年を重ね通院が困難になった人・老老介護や独居でサポートなしでは通院が難しい人などを訪問診療で零れ落ちてしまわないようにすくい上げ、医療と介護の視点から多角的な支援につなげていけることです。ケアマネジャーや訪問看護、訪問介護、訪問リハビリテーションなど多様な職種の方との連携はもちろん、当院では事務職員や看護師も積極的に患者さんの情報を収集し、共有してくれるので、まさにチームで一人ひとりの患者さんを診ている感じですね。患者さんが人生を終える最期の時まで、その希望を最大限尊重しながら並走できるのは、当院のチーム力あってこその強みだと思っています。

ドクターからのメッセージ

諸冨 夏子院長

認知症は昨今の高齢化で増加している疾患ですが、相談する場所がなかったり、また他人に話しづらかったりして、家庭内で抱え込んでしまうケースが少なくありません。「おかしいな」と思ったら医療機関とつながり、経過を見て適切な治療を行っていきましょう。当院は、複合疾患のある高齢の患者さんを中心に診るクリニックです。認知症に対する訪問診療も積極的に行って必要な医療を提供し、患者さん、そして患者さんを支えるご家族の精神的な支柱になれるよう努めていますので、お困りのことがあればお気軽にご相談ください。

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