病変の表面をズームアップ、より確実な治療
大腸拡大内視鏡
木暮クリニック
(川崎市高津区/溝の口駅)
最終更新日:2021/10/12
食生活の欧米化とともに大腸がんも増え、平成15年からは日本人女性の死因トップは大腸がん。男性の場合も近い将来、肺がんを追い抜くと見られています。そんな大腸がんの発見に欠かせないのが内視鏡検査。大腸拡大内視鏡の登場で、飛躍的に検査・治療のレベルがアップしています。数少ない女性の内視鏡専門医である『木暮クリニック』の木暮院長に最新の大腸内視鏡検査について聞きました。
(取材日2010/08/27)
大腸拡大内視鏡のメリットについて聞きました!
- Q大腸拡大内視鏡は今までの内視鏡とどこが違うのですか?
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A
当クリニックで使用している大腸拡大内視鏡は、大腸内視鏡・陥凹型早期大腸がんの世界的権威である工藤進英教授とオリンパスが共同開発した内視鏡装置です。今までの内視鏡に比べて、より鮮明に腸内を観察できます。くわえて、病変に特殊な光をあて(NBI)、病変を拡大観察することで病変の表面の細かい毛 細血管の模様を観察することができます。さらに、当クリニックでは病変に色素散布も行い、拡大観察することで病変の表面の細かい構造を観察しています。そうすることで病変が見つかるとそれが腫瘍かどうか、悪性かどうか、さらにはどこまでがんが浸潤しているのか瞬時に判断することができます。このスピーディーな検査時間も拡大内視鏡がもたらしたメリットのひとつでしょう。今までは検査を受け、その結果を待つまで2週間程度かかり、日を改めて治療や手術を行っていました。しかし拡大内視鏡なら、ほぼ結果も同時に出ていることになります。取り除ける腫瘍があれば、検査と同時に切除も行えます。患者さんにとって2度手間にならないことも大きな特徴といえるでしょう。
- Q検査時に痛みはないのでしょうか?
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A
内視鏡検査時にお腹がなんとなく痛かったという経験を持つ人がいると思います。これは内視鏡で腸が伸ばされるから痛みが生じます。そこで当クリニックでは大腸を伸ばさないで少量の送気で、ほぼ直線的に奥まで挿入する「軸保持短縮法」を導入しています。これならわずか5分で肛門から腸まで内視鏡が届きます。また大腸の検査時には炭酸ガスを使い、検査後の膨満感もあまり気にはなりません。また必要に応じ、鎮静剤を用いて苦痛の少ない検査を行っております。
- Q患者さんの不安をどのように解消されてますか?
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A
当クリニックではハイビジョンの最新式内視鏡装置(Lucera)を完備し、胃内視鏡は細径内視鏡と通常内視鏡、大腸内視鏡は最新式の拡大内視鏡と細径内視鏡を用意しております。内視鏡検査時には、必要に応じて鎮静剤を用いるため、苦痛のない検査を受けられます。また胃内視鏡に関しては、患者さんのご要望に応じて経鼻内視鏡による検査も可能です。鎮静剤の効き具合にもよりますが、患者さんとご一緒にモニターを見ながら 説明をすることも可能です。