池田港院長の独自取材記事

いけだ歯科

(小田原市／小田原駅)

最終更新日：2024/03/26

小田原駅から徒歩約3分の場所にある「いけだ歯科」。池田港院長は、日本大学大学院修了後、神奈川県西部を中心に研鑽を積み、2008年に小田原で開業。院内は白を基調とした内装で統一されているため、非常に清潔感があり、明るい雰囲気だ。同院の診療では、「患者のお気持ちや来院目的に寄り添いたい」という池田院長の思いから、患者との対話を重要視している。また、保険診療を軸にできるだけ痛みが少なく、歯を抜かないことをめざして治療に取り組んでいるという。患者の利便性を考え、院内で無線LANへの接続やキャッシュレス支払いを導入しているのも特徴の一つだ。取材では池田院長に、同院の特徴や今後の展望などについて話を聞いた。

（取材日2024年1月25日）

若いうちから予防意識を。できるだけ歯を残すを信念に
めざすのは、相談したいときに相談できる歯科医院
「最期まで自分の歯で食べる」を全力でサポート

若いうちから予防意識を。できるだけ歯を残すを信念に

初めに、クリニックのコンセプトについてお聞かせください。

当院では患者さんのお気持ちに寄り添うことを重視しています。何をご希望されて来院されたのかをしっかりと把握し、ご要望にお応えすることが当院の務めだと、スタッフともども心がけております。そのために、初診時の問診を含めた1時間の診療を大切にしています。問診時には「患者さんがどうしたいのか」を最優先に、患者さんのこれまでの治療歴を伺いながら、今後の治療を一緒に考えていきます。2～3分で終わるような問診は、患者さん本位の診療とは言えませんよね。時間と心のゆとり、この両方を提供することによって、患者さんが抱える本当の悩みや要望を知り得ることにつながるのだと思っています。

続いて、診療の特徴についてお伺いします。

心がけているのは、「できるだけ歯を抜かずに残すこと」です。歯を抜くことはいつでも可能ですが、一度抜歯を行ってしまうと元に戻すことはできません。患者さんに抜歯を回避できる処置を提案し、その方向で治療を進め、経過を観察するというアプローチが当院の特徴の一つです。実は私自身、歯列矯正を行った際に抜歯した苦い経験があります。当時はその処置に納得したものの、今振り返ると抜かない選択肢もあったのではないかと、ふと考えることがあります。数多くの歯科医院の中からわざわざ当院を選んでくださった患者さんに、私と同じ気持ちを味わってほしくないですし、後悔してほしくないんです。その強い思いがあるからこそ、「歯も神経もできるだけ残す」という治療方針を貫いています。

それぞれの患者さんのニーズに応えた治療を行っているんですね。

当院が大切にしているのは、常に患者さんの目線で、患者さんが本当に望むものに耳を傾け、それを提供することです。例えば、患者さんには、「来院回数を減らしてほしい」、「治療時間が長くなっても構わないので1回で終わらせてほしい」、「予約時間に治療を開始してほしい」、「長時間待ちたくない」など、さまざまなご要望があります。そのため患者さんのお気持ちやご事情に柔軟に対応することに重視しています。また、治療中に強い痛みや出血を伴った患者さんへは、治療翌日に体調の確認の電話や個別でメールをお送りするようにしています。患者さんも治療の時にうっかり聞き忘れたことや、不安に思っていることを聞きやすいと思うので、このようなフォローはこれからも継続していきたいですね。

めざすのは、相談したいときに相談できる歯科医院

見やすくわかりやすいホームページをお持ちですね。

ありがとうございます。ホームページはこだわって作成しました。当院のホームページをご覧いただくと、文字が大きめで読みやすく、専門用語が少ないという印象を持たれるのではないかと思います。一般的に患者さんが読んでくれるのは、せいぜい２、３ページだとも言われています。この限られたスペース内で伝えたいことすべてを集約する場合、何を書いたら良いだろうかとスタッフと検討しました。その結果、「いけだ歯科はここにあります」、「このような治療を行っています」ということさえわかってもらえればいいという結論に至り、現在の形になりました。歯科に関わる専門知識を有していない一般の方には、専門用語の記載は不要だと思うんです。小、中学生の子たちにも理解してもらえるよう工夫を重ねましたね。ホームページのおかげもあってか、歯の痛みや虫歯、特に入れ歯のご相談を数多くいただいています。

院長が診察を行う際に、心がけているのはどのようなことでしょうか。

私が一番大切にしているのは、患者さんとの対話です。初診時の問診を含めた1時間の診療では、最初に日常的な会話から始めるようにしています。皆さん初めて訪問する歯科医院では、多少なりとも緊張感を覚えますよね。そうした気持ちを和らげるために、このような会話の仕方を心がけています。そして、患者さんの緊張がほぐれてきたタイミングで、問診票に記載された主訴に関してヒアリングを行っていきます。当院が目標とする姿は、患者さんにとって「相談したいときに相談できる場所」であること。かかりつけ医の休診日に詰め物が外れてしまったというような応急処置のご依頼も大歓迎です。診療後に患者さんから、「話しやすくて良かった」、「今日こちらに来て良かった」と言っていただけるような対応をめざしています。

他にかかりつけ医がある人でも診ていただけるのですね。

ええ。歯科に関して、「先生に相談しにくい」、「何度も通院しているのに治らない」、「あまり話を聞いてもらえなかった」など、苦い経験や思いを持つ人は少なくないでしょう。実際、似たような経験があり、いろいろな歯科医院を巡ってやっとの思いで当院にたどり着いた患者さんも数多くいらっしゃいます。診療を限られた時間内で行う必要があるため、そのような事態が起こっているのかもしれませんが、私は患者さんにそのような悲しい思いをさせたくないんです。患者さんは、専門家のもとで適切な処置を行ってもらいたいと希望して、わざわざ出向いてくださっています。そんな方々に対し、それぞれの事情や希望を最大限に尊重し、適切な提案を行うことが大切だと考えています。

「最期まで自分の歯で食べる」を全力でサポート

これからどのような歯科医院にしていきたいですか。

地域の皆さんから「患者目線で寄り添ってくれる、優しい歯科医院」「話をじっくり聞いてもらえる歯科医院」と思ってもらえるようになることが目標です。私は、患者さんと歯科医師の間に信頼関係を構築するには、お互いにそれぞれの思いを伝えられる関係性が大切だと考えています。そのためには、やはり両者の会話が重要ですので、これからも大切にしていきたいです。当院が重視するのは、先端機器を積極的に導入するよりも、患者さんの気持ちに寄り添った診療を行うこと。どんなに小さなご相談でも結構ですので、不安があれば遠慮なくお声がけください。

今後の展望を教えてください。

若い世代の方々に、美容院に通う感覚で気軽に歯科医院に受診していただきたいと思っています。若い方の場合、歯のエナメル質がやわらかいので虫歯の進行がより早くなる傾向にありますから、歯やお口のケアに関心を持っていただけるよう取り組んでいきたいですね。半年に1回程度で大丈夫ですので、メンテナンスに来院されることをお勧めします。定期的に歯科医院に通うことで健やかな口腔環境の維持が期待できますし、治療が必要な場合でも費用や通院回数を少なく抑えることが期待できます。そして何よりも、今後も患者さんを温かくお迎えする歯科医院でありたいです。こちらに来られる前に、電話で「時間と費用はどれくらいかかりますか」、「今日中に終わりますか」、「現在他の歯医者さんに通っていますが、診てもらうことは可能ですか」など、気になることがあればどんな些細なことでも相談していただけたらと思います。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

人生100年時代と言われる中、皆さんには最期までご自身の歯でお食事できる楽しみを維持していただくことを願っています。そのために私がお勧めしたいことは、日頃のデンタルケアと定期的なクリーニングです。「おいしいを満喫できる人生」を過ごしていただくために、スタッフ一同、全力でサポートさせていただきます。当院は気軽に足を運べる雰囲気を心がけていますし、一人ひとりの患者さんの治療時間を長く確保しているので、時間に余裕をもって診療ができます。患者さんの悩み事を自分事として捉え、真摯に向き合わせていただきます。