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竹中 徳哉 院長の独自取材記事

柊ヒルズ内科クリニック

(大府市/大府駅)

最終更新日:2021/10/12

竹中徳哉院長 柊ヒルズ内科クリニック main

「柊ヒルズ内科クリニック」は、JR大府駅から車で10分ほどの距離に位置している。近隣に大型ホームセンターや図書館があり、周囲は戸建て住宅に囲まれた比較的静かな場所だ。「2005年の開院のときには、周囲は畑だけでしたが、区画整理をされてからすっかり景色も変わって住宅地になりました」と、開院当時の話をしてくれた院長の竹中徳哉先生。循環器内科が専門で、16年間勤めた半田市立半田病院では、外来での幅広い診療とカテーテルを使った専門的な治療で経験を積んだ。開院後は、風邪や腹痛の子どもから生活習慣病の高齢者まで、幅広い患者の健康管理に従事している。「お薬の説明でもお子さんにもわかるような言葉で丁寧に説明します」と穏やかに話す竹中先生に、日頃の診療の様子について聞いた。

(更新日2021年1月6日)

多くの経験を積んだ約20年の勤務医時代

まずは、先生が医師になろうと思われたきっかけを教えてください。

竹中徳哉院長 柊ヒルズ内科クリニック1

きっかけは、父の病気でした。私が高校生の頃に、父が脳出血になり、刈谷総合病院に運ばれました。その時は大事に至らずに退院できましたが、「こんな時に息子たちの中で誰か医者がいればなぁ」という父の言葉が、当時、進路を考えていた私に医学部という選択肢を与えてくれたのだと後で気づきました。父は自営業でしたし、兄たちももう働いていましたので、私が父の思いに応えたいと思ったんです。

循環器内科を専門にされたのはどうしてですか?

研修医になった頃、私の研修先では当時では珍しく、1年間で内科、小児科はもちろん、外科、耳鼻咽喉科、泌尿器科、精神科など一通りの診療科をローテーションして、自分の方向性を見極めるというシステムを採用していました。研修先は私が高校時代を過ごした半田市の半田市立半田病院。ローテーションの期間中、長時間に及ぶ手術のある外科は向いてないと思ったのもありますし、内科のほうが自分に合っていると感じていました。最終的に、当時指導してくださった循環器内科の先生の勧めもあり、循環器内科を選びました。1年間の研修医のローテーションを終えた後は、大学院へ進み、病理の研究をしながら半田病院の循環器内科や他の病院で経験を積みました。大学院を卒業後は、半田病院で外来や病棟の診療にあたりながら約20年間勤務しました。消化器内科や呼吸器内科でも診療していたので、今の診療にとても役立っています。

循環器内科で感じたやりがいというのは、どんなものでしたか?

竹中徳哉院長 柊ヒルズ内科クリニック2

私が研修医になった頃は、心筋梗塞や不整脈の治療法が急激に進化した時代でした。心臓カテーテル検査やカテーテルの先にバルーンをつけて血管の狭くなった部分を広げる風船療法、カテーテルの先端に電極をつけて局所を焼き切るカテーテルアブレーション療法など、大きな傷を残さず、根本的な治療ができることはとても刺激的でしたね。そういった当時の最新の治療法は大きな病院でしかやっていなかったのですが、それを安城更生病院で勉強する機会を与えていただきました。私が若かったので、当時の上司がそういった配慮をしてくれたのでしょう。安城更生病院には、その分野で専門的に治療をされていた先生がいらっしゃったので、週に1回ほど、勉強をしに行きました。

時間はかかってもわかりやすい言葉で患者に説明

どんな患者さんが来院されていますか?

竹中徳哉院長 柊ヒルズ内科クリニック3

高血圧、高脂血症、糖尿病、高尿酸血症などの生活習慣病の方が多いですね。小児科も標榜しているので、風邪や予防接種なども多いです。年齢的には、子どもから高齢者まで幅広いですよ。また、高山病予防の相談や診療も行っていますので、夏にはそういった方もいらっしゃいます。また2020年から感染が拡大しているコロナ禍においては、すべての患者さんが安心して来院できるよう感染症対策にも努めています。受付にアルコール消毒液や飛沫感染防止用の仕切りの設置、待合室は患者さん同士の距離が保てるように配慮しています。加えて院内を改築し、発熱患者専用の待合・診察室を設けました。入口から動線をはっきり分け、診察室間は医師だけが行き来することで、患者さん同士は一切交わらないような体制を整えました。今後もできる限り患者さんに寄り添い、安心感のある院内環境を保っていきたいと思います。

先生はさまざまな勉強をされているそうですね。

勉強熱心かどうかわかりませんが、ちょっとおもしろいなと思ったことを勉強していたら、幅広くなったんです。例えば、職場環境や労働時間から働く世代の人たちの健康管理を行うための勉強、運動をする人に医学的な助言や指導を行うための勉強、他にも船員やパイロットの方々の健康診断や健康管理を行うための勉強もしました。また、今の診療で使うことはありませんが、大学院では病理解剖も経験しました。いろいろな方面で学ぶことで、日々の診療に役立つこともあり、お困りの方にアドバイスができると思います。

患者さんと接する上で心がけていることは何ですか?

竹中徳哉院長 柊ヒルズ内科クリニック4

たとえ風邪であろうとも、薬の処方内容などを丁寧にわかりやすく説明することを心がけています。若い頃と比べると専門用語も使わなくなりましたね。若い頃の生意気だった自分を振り返り、「それではだめだよ」なんて思いますよ(笑)。カルテや診断画像、実際のお薬の写真や添付文書などをモニター画面に映し出し、患者さんと一緒に見ながら説明をしています。患者さんを見ないでモニター画面に向かって専門用語を述べ、「お薬を出しておきますね」で終わる診察なら早く終わりますが、それはしたくないですね。時間は多少かかっても、患者さんがわかるような言葉で説明をして、ご納得いただいた上でお薬を出しています。

丁寧な紹介状を書いて大病院へ橋渡しをする

日々の診療で大事にしているのは、どんなことですか?

竹中徳哉院長 柊ヒルズ内科クリニック5

開業医としての役割は、自分の診れる範囲では精一杯やり、重症の患者さんがあれば、それを見つけて大きな病院へ橋渡しをするということだと思っています。日々、患者さんの健康管理をしながら、何か変わった様子はないか、大きな病気につながる症状はないかと、注意しながら診察しています。中には胸痛で来院した患者さんが、心筋梗塞で緊急を要しており、診療を中断して私も一緒に救急車に乗って救急病院へ搬送したケースもありました。その日のうちに紹介しなければいけない患者さんは、時間がかかっても丁寧な紹介状を書くことを心がけています。診ていただく先生にも失礼のないようにご紹介したいですからね。 

これからの展望はありますか?

私は大府で生まれ、保育園、小学校、中学校とずっとこの地で育ってきました。だからこそ生まれ育ったこの地で、地域の皆さんを近くで支えられることに日々やりがいを感じています。時間はかかっても患者さんを丁寧に診て、なるべく大きな病院へ送らなくてもいいようにしっかりと日々の健康管理をして差し上げることがホームドクターとしての務めです。特に新しいことをするよりも、今後もできるだけわかりやすい説明と誠実な対応をしながら患者さんの健康管理に努めていきたいですね。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

竹中徳哉院長 柊ヒルズ内科クリニック6

最初にお話しした私の父は、最終的には胸部動脈瘤で亡くなったのですが、最後の数ヵ月は人工呼吸器で命をつないでいました。私も高血圧で血圧コントロールをしながら生活していますので、生活習慣病の患者さんの気持ちも理解できますし、療養患者を抱えるご家族の立場もよく理解しています。いろいろな経験の中、反省をすることもありましたし気づかされることもあって、患者さんとの接し方を学んできました。インフォームドコンセントを大切にした診療をし、必要がある時には私が責任を持って大病院への紹介状を書きますので、気軽に相談に来てほしいと思います。

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