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小林 誠一郎 理事長の独自取材記事

こばやし皮ふ科クリニック

(藤沢市/藤沢駅)

最終更新日:2023/12/26

小林誠一郎理事長 こばやし皮ふ科クリニック main

2004年11月に開業した「こばやし皮ふ科クリニック」は、藤沢駅から徒歩4分の皮膚科とアレルギー科の診療を行うクリニック。小林誠一郎理事長は温かく優しい、そして話しやすい雰囲気の医師。薄いピンク系の穏やかな雰囲気の院内は、患者がリラックスできるよう工夫されており、看護師や受付などのスタッフも生き生きと働ける空気に満ちている。勤務医時代の先輩医師の「お手当てをする治療が大切である」という言葉の重みを受け止め、日々の診療に精進しているという小林理事長。街の相談しやすい先生として皮膚科以外のアドバイスにも応じているという。診療において、患者、看護師と医師のチームワークを心がける小林理事長に、これまでの道のりや、診療におけるこだわり、想いについて語ってもらった。

(取材日2023年6月30日)

湘南地区は、医師にとって治療に適した場所

とても明るい院内ですね。内装へのこだわりはありますか。

小林誠一郎理事長 こばやし皮ふ科クリニック1

こちらの医療ビル3階に開業したのが、2004年11月。かれこれ19年前のことです。こちらのビルでは各階のテーマカラーがあり、3階のテーマカラーはピンク系。内装については、妻に一任して整えました。19年という時間が経過しているので、多少色があせている部分もありますね。そして明るい院内について言うと、皮膚科クリニックの多くは光源を自然光から採っています。当院は密閉されていることから、開院時に明るめの空間にしてほしいというリクエストを出したので、密閉空間でありながらも明るめに仕上がりました。

院内はバリアフリーなのですね。

はい、バリアフリー設計に関しては当ビル全体のポリシーとして採用しています。バリアフリーだけではなく、エレベーター内は車いすはもちろんのこと、ストレッチャーも収容できるサイズ感。例えば、老人ホームからストレッチャーに乗った状態で来院できるような造りです。院内も、ストレッチャーや車いすから降りることなく診察室まで行けるようにしているため、高齢の方をはじめ年齢、性別を問わずに地域の方々に安心して来院していただけると思います。湘南地域の皆さまのお肌に貢献したいという思いで開業したので、その思いを実現できていることはとてもうれしいですね。

この地域の特徴を教えてください。

小林誠一郎理事長 こばやし皮ふ科クリニック2

ここ湘南地区にお住まいの方は、温かで穏やかな人柄の方が多いように感じます。お話をしていても、コミュニケーションを取りにくいなと感じる経験は記憶にありませんね。これまでに勤務した地域と比べて、患者さんと良好な関係性を構築しやすいので、皆さまに感謝しています。さらに私の説明に対して、ご自身の状況を理解した上で物事を柔軟に捉えてくれる方が多いという印象もあります。医師の説明を前向きに受け止めてもらえることが、症状を短期間で改善させるためには大切です。この地域は、患者と医師が同じ目標に向かって一緒に走れるという感覚があります。そういう意味でも、ここは医療従事者にとって治療に適した場所だと思います。

大学時代のハードな部活経験が診療に役立つ

医学部入学前は、医師になることに戸惑いがあったとか。

小林誠一郎理事長 こばやし皮ふ科クリニック3

両親はともに医師で、勤務医として従事していました。夜中の何時であっても、電話が鳴ると病院に駆けつける父。子どもの頃から、医師はずば抜けた体力の持ち主でないと務まらない職業であり、とにかく大変な職務であると感じていたので、自分にはとても無理だと思っていました。当時はガリガリに痩せていて筋肉もほとんどなく、貧弱な体形でしたしね。そのため、医学部に入学し、将来的に医師をめざすのであれば、まず体力をつける必要があると考えました。そして体力をつけるためには、練習がハードなクラブに入部するのが手っ取り早いだろうといった短絡的で安易な発想から、体育会系クラブの中でも、きついことで有名なボート部に入部したんです。周囲から、やめたほうがいいとアドバイスはありましたし、入部すると、確かに合宿、合宿のハードな日々でした。最初は体力がないので、毎日フラフラになり練習についていけませんでしたね。

ボート部での経験について、詳しく教えてください。

ボート部に入れば、部活と学業を両立させることは大変だろうと想像していました。そんな中で当時考えていた入部目的は2つ。体力をつけること、そして最後までやりきることでした。部活と学業、そのいずれか1つだけを取ってもかなりハードな生活が待ち受けていることを承知の上で、ボート部に入部するわけですから、途中で諦めて退部するという選択肢は私にはなく、最後までやりきった経験は精神力の強化にもつながったと思います。さらに、先輩後輩の上下関係やチームワークの大切さについても学ぶことができたこともよかったです。実は、当ビルの眼科の院長はボート部の1年後輩であり、そのご縁で私も開業したんですよ。

ボート部の経験が、診療にも役立っているようですね。

小林誠一郎理事長 こばやし皮ふ科クリニック4

当院では看護師と私でチーム医療を提供しています。私1人では力が及ばないと思っているので、看護師は私にとってかけがえのない医療パートナーであり、日々助けてもらっています。そして、当院で大切にしているチーム医療体制については、ボート部で学んだチームプレー精神が生かされています。医師である私を前にすると、患者さんは多少緊張してしまうのか、私の話をあまり吸収できないこともあると思います。ただ、看護師には話しやすいこともあると思うので、診療後に看護師がフォローを行い、私に聞けなかったことを看護師に確認してもらうようにしています。当院は、医師と患者さんの間に看護師が入り、看護師が患者さんの心の扉を開き、患者さんの思いを丁寧に拾い上げてくれます。こうした体制で診療を進めながら、近隣住民のお肌の悩みに対応させていただいています。

患者が喜んでくれる笑顔、それがやりがい

クリニックで大切にしていることを教えてください。

小林誠一郎理事長 こばやし皮ふ科クリニック5

皮膚科の場合、状態の経過は患者さんご自身が見ても一目瞭然でわかりやすいので、結果を出すことが必要です。どのクリニックへ行っても、処方薬は類似しているのに、経過に違いが出る場合があります。内服薬の服用方法は比較的統一しやすいので、そのばらつきは小さいですが、外用薬の違いは千差万別。それは使用方法の説明が不十分であったり、患者さんが十分に理解できていないまま帰宅し、自宅で適切な処置ができていないことなどが原因として考えられます。外用薬の使用方法は、できるだけ統一するのが大切。当院では、経過のばらつきを未然に防ぐために医師と看護師が連携し、時には看護師が実際に患者さんのお肌に塗りながら丁寧に説明を行うなど、患者さん個人と密に向き合いながら治療にあたるようにしています。患者さんには満足して、笑顔で喜んでもらいたい。スタッフ一同、そう願いながら日々精進しております。

お手当てという方法にこだわりがあると伺いました。

前の勤務先の部長であった先生から、皮膚科では「お手当てをする治療」が大切であると教えてもらいました。医療スタッフが実際に患部に手を当てながら「かゆいですね」「痛いですよね」などと患者さんにお声がけをすることで、患者さんの気持ちが和らぎ、苦痛の軽減につながるということでした。この言葉は、皮膚科の医師としての私の心に響き、それ以降は私の診療ポリシーとして大切にしており、当院の医療スタッフにも励行してもらっています。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

小林誠一郎理事長 こばやし皮ふ科クリニック6

皮膚科治療を必要としない患者さんが来院する場合もあります。その理由を尋ねると、内科や外科で聞いた説明を理解できなかったので、先生に聞きに来ましたとのこと。専門外の相談ではありますが、可能な範囲で誠意を持って対応させていただきます。最初は話しにくかったとよく言われますが、いずれにしても地域の方が、私を相談しやすい存在であると思ってくださるのであれば、うれしいですね。当ビルは週末も診療しています。週末には、ご家族の同伴のもと高齢者が来院したり、共働きの子育て世代の親御さんが子どもの治療の目的で来院することもあります。幅広い世代の方が住まう湘南地域において、住民の方々が安心して通院できる、お肌のかかりつけ医として今後も尽力してまいりますので、話しかけづらいかと思いますが、聞いていただければお答えいたします。不安や悩み事があれば気軽にご相談ください。

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