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中村 治夫 院長の独自取材記事

なかむらクリニック

(八尾市/高安駅)

最終更新日:2021/10/12

中村治夫院長 なかむらクリニック main

八尾市刑部の閑静な住宅街にある「なかむらクリニック」は、長年この土地に根差して診療を行ってきた「はしもと診療所」を引き継いで、2020年に開院したクリニック。院長を務める中村治夫先生は勤務医時代、心筋梗塞や狭心症といった病気に対して救急のカテーテル治療を行ってきた経験を持つ日本循環器学会認定の循環器専門医。これまでの豊富な経験と知見を生かし、日々の診療に取り組むことはもちろん、単なる診療にとどまらず、心臓リハビリテーションを行うクリニックとして、患者のQOLの向上にも注力している。穏やかで物腰がやわらかい中村院長が秘める、地域医療への思い、心臓リハビリテーションへの思いについて、詳しく話を聞かせてもらった。

(取材日2020年9月30日)

心臓リハビリテーションを行うクリニック

まずはクリニックの特徴を教えてください。

中村治夫院長 なかむらクリニック1

当院は長年、地域の皆さんに寄り添って診療をしてこられた「はしもと診療所」を引き継ぎ、開院したクリニックです。私の専門は循環器ではありますが、地域の皆さんの健康に関することに幅広く対応したいという思いで日々の診療を行っています。そのため、風邪や頭痛といった不調はもちろん、生活習慣病の管理といった目的で通院していただく事も大歓迎です。ただ、一つ珍しいことといえば、心臓リハビリテーションを受けられるクリニックだということです。心臓リハビリテーションは、まだまだ知らない人も多いかと思いますが、心臓機能の向上を支え、 再発・再入院を防ぐために有用な手段の一つと言えます。ぜひ、興味があれば足を運んでいただきたいです。

心臓リハビリテーションとはどのようなことを行うのでしょう?

心臓の病気というと、心筋梗塞や狭心症など、生死に直結する非常に怖いイメージがあると思います。実際には、発症早期にカテーテル治療や手術を行うことで対応できることも多いのです。ただ問題なのは、そうして治療をしても再発を繰り返してしまう場合が少なくないということ。心臓は一度ダメージを負うと、元の状態までの回復は困難になります。そうすると、せっかく命が助かったのに、寝たきりになってしまったり、合併症を引き起こす可能性があるなど、健康寿命に大きな影響が出てくることも。そこで、心臓機能を向上させ、再発・再入院を防いでいくために行うのが、心臓リハビリテーションです。

心臓リハビリテーションはどのようなことを行うのでしょう?

中村治夫院長 なかむらクリニック2

心臓リハビリテーションでは、理学療法士や看護師が心電図や血中の酸素量をモニタリングしながら、運動を行っていきます。当院では自転車型のリハビリ機器を使っての有酸素運動と、ゴムバンドなどを使用した筋力トレーニングを組み合わせて、患者さんに合わせたメニューを提供しています。運動中はスタッフが側にいて、常に状態を見守っていますので運動が苦手、自信がないという方もご安心いただければと思います。トレーニングを続けることで病気で弱っていた機能を回復させ、息切れなどを減らし、日常生活の動作が楽に行えるようにしていきます。また、何よりも心不全の悪化を予防し、再入院や死亡のリスクを軽減させていく目的もあります。運動によって動脈硬化の危険因子を減少させたり、自律神経の働きが良くなることで睡眠の質の向上にも期待されています。

徹底した感染対策で、基礎疾患がある患者にも配慮

心疾患を患った後に、とても重要なリハビリなのですね。

中村治夫院長 なかむらクリニック3

そうなんです。高齢化が進んでいる現代において「健康寿命を延ばす」ということはとても大切なことですし、関心がある人も増えていると思います。しかし、その一方で「病気の予防や改善のために運動してください」と言われても、実際にどんな運動をどんなふうにしたらいいかわからない人も多い。特に心疾患を患うと、苦しさへの恐怖心もありますし、どの程度の運動が適切なのかを見極めるのは患者さんご自身では難しいと思います。心臓の働きが低下すると、運動機能や体の働きも低下します。負のループですよね。それに一人で運動することはやっぱり難しいものです。当院では、担当医として私がしっかりと診察を行い、専門のスタッフとともに、患者さん一人ひとりに適した心臓リハビリテーションを提供しています。

現在はどのような患者さんがいらしているのですか?

開院して間もないため、前医院の時から足を運んでくださっていた地域の方々を中心に、生活習慣病の治療や管理で来院される方が多いですね。それから、発熱や頭痛などの体調不良を訴える方、血液検査や八尾市の特定健診を希望される方、禁煙をめざしていらっしゃる方も来院されます。最近では、私が循環器専門医であることを知り、心臓に関する疾患の相談に来てくださる方、心臓リハビリテーションを希望して来てくださる方も徐々に増えてきました。幅広い年代の方が来てくださいますし、最近では新型コロナウイルスに関する不安を抱えて来院される方もいらっしゃいます。

新型コロナウイルス感染症に関する検査も行っているそうですね。

中村治夫院長 なかむらクリニック4

私たちが開院したのは、2020年1月ですから、開院当初からコロナウイルスに関する対策を行う必要がありました。最初は本当に大変だったのですが、逆に言うとコロナウイルスありきですべての準備を行い、クリニックを前進させてきましたので、今になってみると良かった面も多いと思います。発熱専門の外来を設置したのも早かったですし、PCR検査も早い時点で導入できましたので、今では短時間で検査できるよう体制が整っています。発熱専門の外来の運営方法や防護服の着脱の仕方など、コロナウイルスについて常に最新の知見にふれられるように努力し、アップデートするように心がけていますし、アルコール消毒などの感染対策にも丁寧に取り組んでいます。基礎疾患がある方は特に不安だと思いますので、そういった気持ちを軽減できるようにこれからも取り組んでいきます。

地域住民の健康に関われるクリニックをめざしていく

先生が医師、中でも循環器の医師をめざしたのはなぜですか?

中村治夫院長 なかむらクリニック5

子どもの頃から医師をめざして頑張ってきたとか、医師に憧れていたというわけではなく、医学部に入学した兄を見て「負けたくない」と思ったからですね。意外と負けず嫌いなんですよ(笑)。循環器を選んだのは、心臓カテーテルに夢中になったからです。実際に医師になり、専門を選ぶ時、最初は整形外科にしようと思っていたんです。体の機能を回復させていくことで、人が元気になっていくことをサポートすることに魅力を感じたからです。でも、心臓カテーテルの治療に出会って「これはすごい!」とすぐに夢中になりました。心臓カテーテルの治療も、動きが悪くなった心臓を回復させていくものです。そこから、とにかく夢中でカテーテルの治療を行ってきました。

そこから開業に至ったのはなぜですか?

カテーテル治療のような緊急の治療を多くしてきて、治療後に再発を繰り返す患者さんも数多く目にしてきました。命を救う治療はもちろん大切なのですが、再発させないためにどうすればいいのか、という部分に興味を持ったんですね。そんな中で心臓リハビリテーションを学び、もっと広めたいという思いが芽生えました。さらに、できることなら一人の患者さんと長く付き合いながら治療をしていきたいと考えるようになりました。大きな病院では、一人の患者さんの予後を見続けることは難しいので、そうであるならば開業をして患者さんとお付き合いしていきたいと思い、物件を探している中でこの場所に出会いました。自分にとってはすごくいい出会いだったと思っています。

それでは最後に、地域の方へメッセージをお願いします。

中村治夫院長 なかむらクリニック6

まだ開業して間もなく「どんなクリニックなんだろう」と思っている方も少なくないのではないかと思います。まだまだ新参者ではありますが、私たちはこの地に根差し、地域の皆さんの健康に関われるクリニックになっていきたいと願っています。コロナウイルスの流行もあり、健康に関して不安を感じていらっしゃる方も多いかと思います。そんな時、どうぞ私たちのことを思い出してください。また、心疾患に悩んでいたり、運動しなくてはと悩んでいる方がいらっしゃいましたら気軽に足を運んでください。健康寿命を延ばしていけるようにスタッフ一同で寄り添ってまいります。ご自分のこと、家族のこと、健康に関することはなんでもご相談ください。お待ちしております。

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