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専門家が一問一答
消化管内視鏡検査のポイントとは?

岩下内科クリニック

(西宮市/西宮駅)

最終更新日:2024/03/29

岩下内科クリニック 専門家が一問一答 消化管内視鏡検査のポイントとは? 岩下内科クリニック 専門家が一問一答 消化管内視鏡検査のポイントとは?
  • 保険診療

胃がんや食道がん、大腸がんなど、重大な病気の発見に有用とされる消化管の内視鏡検査。健康ブームや生活習慣病への関心もあり、現代ではその重要性が一般にもかなり浸透しつつある。一方で、時間が割かれる、苦痛を伴うといったイメージが先行し、検査受診をためらっている人が少なくないのもまた実情といえるだろう。いかにして内視鏡検査のハードルを下げ、病気の早期発見・早期治療へとつなげられるか。そのテーマに30年以上も取り組んでいる一人が、これまでに多くの件数の胃カメラや大腸カメラに対応してきた「岩下内科クリニック」の岩下敬正院長。快適で苦痛が少なく、安全性に配慮し見落としがないような検査のポイントはどこにあるのか、同院ならではの取り組みを交えて詳しく解説してもらった。

(取材日2024年2月28日)

初めて受けるからこそクリニック選びは重要。苦痛な思いをせずに検査の継続を

Q内視鏡検査では、どのような病気が見つかりますか?
A
岩下内科クリニック 病気の早期発見や健康維持のために、内視鏡検査を勧める院長

▲病気の早期発見や健康維持のために、内視鏡検査を勧める院長

内視鏡検査といえば一般に胃・食道・大腸のがんやポリープなどをイメージしがちですが、食道、胃、十二指腸そして大腸を詳しく観察することで、他にもさまざまな病気の発見が望めます。上部内視鏡(胃カメラ)では逆流性食道炎や慢性胃炎、ピロリ菌感染による萎縮性胃炎や胃・十二指腸潰瘍、びらん性胃炎、機能性ディスペプシアなど、下部内視鏡(大腸カメラ)では難病指定の潰瘍性大腸炎やクローン病など。また、胃や腸の腫瘍性病変や、生魚を介するアニサキス症などの発見にも有用です。がんでの死亡原因のうち日本人女性で第1位、男性で第2位である大腸がんは、早期発見・治療が大切ですので、まだの方はぜひ内視鏡検査を受診してください。

Q検査での痛みが不安です。どうすれば苦痛を減らせますか?
A
岩下内科クリニック 初めての検査で不安があれば鎮静剤の使用を医師に相談すると良い

▲初めての検査で不安があれば鎮静剤の使用を医師に相談すると良い

苦痛軽減を図った検査を受けるには静脈注射による意識下鎮静法があります。鎮静剤の量は、これまでの経験に基づきその方の年齢や体格などに応じて微妙に調整するようにしています。半分眠ったような状態で気づいた時には検査が終わっていることが望めます。内視鏡検査は、検査時の体験が後々にまで影響することも。初めての方には特に配慮が必要です。あとは検査を行う医師の経験や技術ですね。当院では開業以来、数多くの内視鏡検査を行ってきました。経過観察のために定期的な受診を促しているのも当院の特徴です。内視鏡を専門とする医師なら誰がやっても同じというわけでは決してなく、それだけにクリニック選びは重要といえるでしょう。

Qおおまかな内視鏡検査の流れを教えてください。
A
岩下内科クリニック スムーズに検査を実施できるよう設備を整えている

▲スムーズに検査を実施できるよう設備を整えている

胃カメラの場合は検査の12時間前までに夕食を終えていただき2時間前まではお茶とお水は飲んでいただけます。当日は局所麻酔薬で喉の奥に麻酔を行います。多くの方は鎮静剤の注射をしてからの検査を希望します。この鎮静剤の量が一番のポイント。所要時間は5〜10分程度です。大腸カメラは3日前から薬で胃腸の動きの調整を図り、当日専用の前処置室で洗腸液で大腸内部をきれいにします。その後、鎮静を行いポリープが見つかれば切除手術に切り替える場合も。万一に備えて点滴も実施。ポリープ切除がなければ検査は15~20分程度。検査後はリカバリールームで休憩後に医師による結果説明を行い肉眼の所見は当日中にお伝えできます。

Q検査では、どのような部分に特に注意を払っていますか?
A
岩下内科クリニック 専用のトイレやシャワールームを設け、検査環境を整えている

▲専用のトイレやシャワールームを設け、検査環境を整えている

まずは初めて内視鏡検査を受けた方に「もう二度とこりごり」と思わせないこと。そのため当院では専用トイレやシャワールーム、ボディソープなどを備え、快適な検査環境を整えています。また近年は鼻から入れる細径の経鼻内視鏡もありますが、当院でのすべての検査で使用するハイビジョンスコープは経鼻内視鏡ではできない拡大観察やがんなどの微細病変の早期発見に役立つ狭帯域光観察(NBI)を用いた精密検査ができるので、ハイビジョンスコープを使用するようにしています。どんな名医でも見えない病変は見つけようがありません。また病理診断は外注せず自分で行い他の専門医師と意見交換しながら精度を高めていることも当院のポイントです。

Qどのようなタイミングで内視鏡検査を受ければ良いでしょうか?
A
岩下内科クリニック 高性能な機器をそろえ、検査経験豊富な院長が検査を実施する

▲高性能な機器をそろえ、検査経験豊富な院長が検査を実施する

今は内視鏡の品質や精度が飛躍的に向上し検査を誰もが気軽に受けられる時代。健康診断や人間ドックで要精密検査となった方、症状がある方、消化管がんになった身内がいる方などは、速やかに内視鏡検査を受けることをお勧めします。がんだけでなく若年層のピロリ菌感染症も早めに除菌に取り組むことで胃のダメージを少なく抑えることが期待できます。また、食生活の変化などで大腸がんは年々増加傾向にありますが、これまで見落とされていた病変が内視鏡検査の普及で発見率が上がった結果とも考えられます。それで命が助かる方もたくさんいますから、成人であれば早めに検査に慣れて定期受診へとつなげ健康な生活を送っていただきたいと思います。

ドクターからのメッセージ

岩下 敬正院長

私はこれまで数多くの内視鏡検査を行ってきました。医療技術の進化もあり、今は苦痛の軽減が図れ、かつ精度の高い検査結果を望めるようになりました。当院では高性能の内視鏡機器をそろえ拡大観察や特殊光によってがんや病変をスクリーニングする狭帯域光観察(NBI)を全例で行い、胃がん、大腸がん、ポリープの早期発見に努めています。目的はあくまで病気の早期発見・早期治療ですが、私は消化器内科医である前に内科医であり、そして内科医である以前に人の痛みがわかる医師として最大限の気配り、心配りを心がけて診療と検査にあたっています。怖がらず安心して内視鏡検査にお越しください。

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