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よりリスクを抑えたポリープ切除で
大腸内視鏡検査をもっと身近に

すが内科クリニック

(藤沢市/湘南台駅)

最終更新日:2021/10/12

すが内科クリニック よりリスクを抑えたポリープ切除で 大腸内視鏡検査をもっと身近に すが内科クリニック よりリスクを抑えたポリープ切除で 大腸内視鏡検査をもっと身近に
  • 保険診療

高脂肪・低繊維な食習慣などに起因し、国内で増加の一途をたどる大腸がん。「その死亡数は、この20年ほどで1.5倍ほどに拡大しています。定期的に内視鏡検査を受け、早期の発見・治療をめざしましょう」と語るのは、「すが内科クリニック」の菅誠院長。藤沢市内のがん検診の普及にも積極的に取り組み、日々啓発活動に励んでいる。そんな菅院長から、大腸内視鏡検査の実際の流れや、ポリープ切除のリスクをより抑えるための方法など詳しく話を聞いた。

(取材日2021年1月14日)

検診・治療前の素朴な疑問を聞きました!

Q大腸がんの特徴について教えてください。
A

近年、国内では大腸がんの罹患率が増加傾向にあり、がんによる死亡数は男性で第3位、女性で第1位といわれているほどです。その反面、大腸がんは胃がんと同じく早期に治療を行えば、ほとんどの場合において改善が見込めます。また、定期的に内視鏡検査を行っていれば、早期発見が期待できるがんなのです。

Q大腸がんを予防する上で大切なことは何ですか?
A

大腸がんは粘膜にいきなりできることもありますが、ほとんどはポリープからのがん化によるものといわれています。そのため、定期的に内視鏡検査を受けていただき、検査中に取ることができる小さなポリープの段階で切除しておくことが、大腸がんの予防のために重要なことだと考えています。近年では、切除時・切除後の出血や、腸に穴が開く穿孔(せんこう)のリスクを抑えるために、通電をしないコールドポリペクトミーという切除方法が普及しています。従来と比べ、処置時間の短縮も見込めますよ。

Q大腸内視鏡検査が受けやすくなる工夫もされているそうですね。
A

はい。当院ではまず、2019年の移転に際して広く清潔な内視鏡検査室、リカバリールームを配備しました。また、検査の前に服用していただく腸管洗浄剤は、濃縮して量を減らしたものや錠剤タイプのもの、検査の前日と当日2回に分けて飲むものなど5種類を用意しています。受診される方の体調などに合わせて選べますので、大量の洗浄液を飲むのがつらい方や、下痢気味の方などはご相談ください。検査中に腸内を膨らませる気体も、空気ではなく炭酸ガスを使用していますので、検査終了後の膨満感も少ないでしょう。内視鏡検査の担当医には女性医師もいるので、検査に恥ずかしさを感じる方など、ご希望に合わせて対応できますよ。

検診・治療START!ステップで紹介します

1医師による問診
すが内科クリニック 医師による問診

まず受付を済ませたら、持病やこれまでの手術歴、アレルギーの有無などを問診票に記入する。その後、それをもとに院長の問診が始まる。女性医師による検査を望む場合は、ここで相談しよう。検査日が決まったら、腸管洗浄剤の服用方法や注意点、検査中にポリープが発見されたときの対応方法などについて詳しく説明がされる。

2腸を洗浄した後、検査着へ着替える
すが内科クリニック 腸を洗浄した後、検査着へ着替える

検査前日の食事は消化の良いものを取るようにし、夕食は午後9時までに済ませておく。また、寝る前には十分に水分をとり、下剤を服用する。そして検査当日は、自宅でおよそ2リットルの腸管洗浄剤を約2時間かけて服用。体調などによっては5種類の腸管洗浄剤から好きな方法を選ぶことができ、来院してから院内で服用することもできるので、事前に医師に相談しておこう。十分に腸内が洗浄されたら、検査着に着替え検査室へ。

3大腸内視鏡検査を開始
すが内科クリニック 大腸内視鏡検査を開始

検査室で点滴を受け、鎮痛薬や安定剤、腸の動きを止める薬を注射され検査が始まる。検査時間は約15分。ポリープが発見された場合は、その大きさや見た目から切除可能かを院長が判断する。5~6mm以下の場合は、その場でコールドポリペクトミー用のスネアという特殊なワイヤーや、大きなはさみ状の鉗子(かんし)を使って切除。ポリープがそれ以上に大きい場合は切除範囲の広さを考慮して、設備の整った医療機関が紹介される。

4コールドポリペクトミーでポリープを切除
すが内科クリニック コールドポリペクトミーでポリープを切除

従来は高周波手術装置を用いて焼灼しながらポリープを切除していたが、コールドポリペクトミーでは通電せずに、直接スネアや鉗子でポリープを切除する。高周波手術装置と比較すると、熱傷が発生しない分、切除時や検査後の出血リスクは少ないそうだ。特に小さなポリープであれば、よりリスクを抑えたポリープ切除が行えるという。

5休憩後、検査結果の説明へ
すが内科クリニック 休憩後、検査結果の説明へ

検査が終わったら、リカバリールームのベッドで1時間ほど休憩。十分に体調が回復した後、診察室で院長から内視鏡画像を用いた検査結果の解説が行われる。ポリープを切除した場合は、およそ2週間後に再びクリニックを訪れ組織検査の結果説明を受ける必要がある。患者の都合によっては、オンラインで結果説明を受けることも可能だ。

ドクターからのメッセージ

菅 誠院長

大腸がんの罹患率は、徐々に増加している傾向にあります。検査を受けていない方は、突然進行がんで見つかることもあり、それが死亡率を高めている一因になっているようです。定期的に内視鏡検査を受けていれば、早期発見の可能性が高まり、治癒に向けて適切な対応を行うことができます。特に小さなポリープの段階で発見できれば、状況に応じて検査時に切除することも可能です。また、今ではコールドポリペクトミーという方法で、検査時に比較的容易にポリープを切除できるので、もし症状がなくても内視鏡検査を受けていただくと良いと思います。

菅 誠院長 すが内科クリニック
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