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山村 邦夫 院長の独自取材記事

山村クリニック

(広島市中区/本通駅)

最終更新日:2022/03/07

山村邦夫院長 山村クリニック main

広島電鉄・本通電停、またはアストラムライン・本通駅から徒歩すぐの好立地に、開業20年を迎えた「山村クリニック」がある。院長の山村邦夫先生は、日本脳神経外科学会脳神経外科専門医として数多くの臨床経験を持つ経験豊富なドクターだ。これまでの経験を生かし、頭痛やめまい、しびれなどの幅広い症状に対応。予防医療にも注力し、脳梗塞や脳腫瘍といった脳疾患の早期発見・早期治療をめざしている。診療の際には、患者を「自分の家族」だと思い、丁寧に向き合うことを大切にしているという山村院長。気さくな人柄と真摯な姿勢は、患者からの信頼も厚い。そんな山村院長に、研修医や勤務医時代の話から診療に対する思いまでたっぷりと語ってもらった。

(取材日2022年1月12日)

激務の勤務医時代が脳神経外科医としての自信に

先生が脳神経外科の医師になろうと思ったのはなぜですか?

山村邦夫院長 山村クリニック1

父が運送会社を経営していて兄が社長として後を継ぐことが決まっていたので、私も自分で何か仕事をしないことには、兄のもとで一生働くことになると思ったのが医師をめざしたきっかけです(笑)。それで、親に頼んで医学部へ進学させてもらいました。医師を志した時点で外科医になりたいと思っていたので、大学卒業後は京都大学医学部附属病院の脳神経外科に入局したわけですが、そこからは本当に大変な日々でした。家に帰れない、ろくに眠ることもできない毎日で、体調を崩して脳神経外科から他の科へ変わる人も多かったですね。でも、研修医時代の苦しい経験は自分自身の大きな糧となっていて、その後の医師人生においても「こんなことで負けてたまるものか」、「あの日々に比べたら大したことない」と思うことができました。

勤務医時代、何か印象に残っていることはありますか?

開業するまで中区の翠清会梶川病院で働いていました。その病院で当時院長をしていたのが、脳外科の分野で知られる梶川博先生で、非常に勉強熱心で手術経験も多く、梶川先生のもとで働いた8年半は非常に濃い時間を過ごすことができました。私自身も数多くのオペに対応し、どんなにひどい状態でも臆することなく手術ができるようになるなど、「自分の脳に何かあったら自分に診てほしい」と思えるぐらい、脳神経外科の医師として自信をつけることができたと思います。その後、開業を決めた時にも、梶川先生から「脳神経外科は人のたくさん集まる場所で開業するべきだ」とアドバイスをいただき、この場所を選びました。当時このエリアには脳神経外科のクリニックがほとんどなかったので、開業後はMRIを希望する患者さんが2ヵ月待ちになるほどでした。個人クリニックで脳の相談ができるということで、お役に立てていると思います。

こちらのクリニックの患者層や主訴についてはいかがですか?

山村邦夫院長 山村クリニック2

当院には幅広い年齢層の患者さんがいらっしゃいます。主訴としては大きく、頭痛、脳血管障害、認知症の3つに分けられます。若い方は片頭痛を訴えて来院されるケースが多く、50代、60代以降になると脳の病気が多いという印象ですね。受診のタイミングというのはなかなか難しいと思うのですが、普段と違う時、自分で「おかしいな」と感じた時には受診すべきだと思います。特に両親や親族に脳卒中や心筋梗塞などを経験したことがある方がいる場合には、脳の疾患は遺伝的な要素も大きいので注意していただきたいですね。また、高血圧症や糖尿病、コレステロール値の高い方も日々脳の状態に影響が及んでいると考えられますので要注意です。診察の結果手術が必要になった場合には、患者さんやご家族の希望をお聞きした上で、県内・県外問わずに適切な病院をご紹介しますので、その点もご安心していただきたいと思います。

脳ドックによって、脳疾患の早期発見・早期治療を

診療内容について、詳しく教えていただけますか?

山村邦夫院長 山村クリニック3

頭痛やめまい、しびれなど幅広い症状に対応しています。頭痛は大きく分けて、脳梗塞や脳腫瘍、くも膜下出血などのように放っておくと意識障害や運動麻痺、最悪の場合には死に至ることもある「器質的頭痛」だけでなく、頭の両側が締めつけられるように痛む緊張型頭痛や片頭痛といった「機能性頭痛」の2つに分類されますが、「たかが頭痛」と自己判断をしてしまうのは危険です。不調を覚えた時には、すぐに受診していただきたいと思います。また、片頭痛に関しては私自身も13歳の頃から片頭痛に悩まされていますので、その経験を踏まえた上でわかりやすく適切な治療を行っています。

先生は予防医療にも力を入れているそうですね。

病気を克服する上で早期発見・早期治療というのはとても大切なことです。特に、脳卒中などの発作は起こってからでは回復が難しくなるため、60歳以上の方や高血圧症、糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病や狭心症、心筋梗塞、心房細動などの不整脈のある方は、ぜひ一度脳の健康診断として「脳ドック」を受けることをお勧めします。病気は知らないうちに進行することもありますから、「自分はどこも痛くないから大丈夫」と健康に自信のある方でも、一度検査をしておくことが大切です。また、検査の結果通院の必要があるとなった方の中には、さまざまな理由で治療を中断してしまっている方も少なくありません。一度足が遠のいてしまうと、次に通院しにくくなってしまうと思いますが、治療をしっかりと続けていくことが大切ですので、気にせずにいつでも来院していただきたいと思います。

脳ドックでは主にどのような検査をするのでしょうか。

山村邦夫院長 山村クリニック4

脳ドックというのは、現在の脳の健康状態を調べる検査のことです。当院では、頭部MRI・MRA検査の他に、出血・凝固検査や生化学検査などの血液検査、尿検査、血圧測定、脳波の検査などを行っています。コースによって細かな内容は異なりますが、希望者には頸動脈超音波検査を受けていただくことも可能です。この検査は、頸部の総頸動脈、内頸動脈の動脈硬化の程度や、狭窄の程度をエコーで調べることができるもので、脳卒中の予防のために有用な検査とされています。また、当院のMRIはオープンタイプとなっているため、狭いところが苦手という方でも安心して検査を受けていただけると思います。脳ドックは予約制となっていて、血液検査と尿検査以外の検査結果については当日ご説明しています。

家族を診察するような気持ちで患者に寄り添っていく

先生が診療の際に心がけていることは何ですか?

山村邦夫院長 山村クリニック5

研修医時代の恩師で、診察室での患者さんに対する優しい接し方や心構えなどの面で目標とさせていただいている先生方がいるのですが、これはきれい事ではなく、診察室では常に患者さんを自分の肉親と思い診察にあたっています。特に私が心がけているのは、一通り診察を終えた後に必ず「他に何か聞きたいことはありませんか?」と患者さんにお尋ねすることです。私も自分が患者としてクリニックにかかった時に、聞きたいことを質問し忘れてしまった経験がありますから、そうしたことを防ぐためにも診察の最後には必ずお尋ねしています。質問したいことや言い忘れたことがあった時に、患者さんがそれを言い出しにくい雰囲気ではいけません。実際に、診療の最後でのちょっとした会話が隠れた病気を見つける糸口となるケースもありますから、しっかり患者さんの言いたいことに耳を傾けることが大切です。

休みの日にはどのように過ごしていますか?

娘が9歳なのですが、休日には子どもの勉強を見たり、買い物に行ったりして過ごすことが多いですね。娘は今は「将来はお父さんみたいになる」と言ってくれていて、親としては医師になってくれたらうれしいなという思いもありますが、どうなるでしょうね(笑)。

最後に、今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

山村邦夫院長 山村クリニック6

これまで脳神経外科専門の医師として、開頭手術や脳動脈瘤の手術なども含めたくさんの臨床経験を積んできました。その間に培われた知識を生かし、今後も一人でも多くの患者さんを診て、少しでも皆さんの役に立つことができたらいいなと思っています。繰り返しになりますが、病気の克服には早期発見・早期治療が何よりも大切です。「この程度なら大丈夫」、「たぶん○○だろう」と自己判断をせず、気になることや不調を感じた時には必ず一度受診していただきたいと思います。

自由診療費用の目安

自由診療とは

脳ドック
A 頭部MRI・MRA 2万2000円
B 頭部MRI・MRA・血液検査・尿検査・血圧測定 2万5000円
C 頭部MRI・MRA・血液検査・尿検査・血圧測定・心電図検査 3万円
D 頭部MRI・MRA・血液検査・尿検査・血圧測定・心電図検査・脳波 3万5000円

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