森川正章院長、川口真吾先生、西原寛人先生の独自取材記事

もりかわ歯科　八尾本町診療所

(八尾市／近鉄八尾駅)

最終更新日：2023/12/12

昔ながらの商店街に隣接し、地域密着型の歯科医院として老若男女幅広い層の患者が訪れる「もりかわ歯科　八尾本町診療所」。1995年に、森川正章院長は、もともと親族がこの地で開院していた歯科医院を引き継ぐ形で開業した。現在は森川院長と川口真吾先生、西原寛人先生の3人の常勤歯科医師と、他に2人の非常勤歯科医師の計5人が、一般歯科からホワイトニング、インプラント治療、訪問歯科診療まで、幅広い症例に丁寧に向き合っている。同院のモットーは、患者それぞれの希望に寄り添う診療を行うこと。歯科治療に対する不安を少しでも取り除くため、「大切なのは丁寧なカウンセリング」と口をそろえる3人に、診療において心がけていることや同院の雰囲気などについて話を聞いた。

（取材日2023年10月3日）

スタッフ間の信頼関係が快適な院内環境をつくる
歯に対する意識を高めることは、QOL向上につながる
これからも患者のニーズに応え続けたい

スタッフ間の信頼関係が快適な院内環境をつくる

森川院長の経歴と貴院の成り立ちを教えてください。

【森川院長】私は大阪歯科大学の顎口腔機能学講座入局後、当時携わっていた研究の一環でニューヨーク州立大学バッファロー校に入り、コンピューターサイエンスを専攻しました。帰国後は、現在の歯科医院で勤務するようになりました。この建物はもともと私が生まれ育った場所で、1階には60年近く前から親族が開いていた歯科医院があり、そこを私がそのまま引き継いだ形です。商店街はかつては道幅いっぱい人でにぎわっていましたが、駅の移動に伴って人の流れが変わってしまい、以前ほどの活気はありません。しかし、いまだに昔ながらの雰囲気が残っている愛着のある場所です。

川口先生と西原先生はどのような経緯でこちらで勤務されることになったのでしょうか。

【川口先生】私の妻が森川院長の遠縁で、以前からこちらの歯科医院の話をよく聞いていました。院長の人柄が素晴らしく、スタッフ同士の仲が良いということを聞き、とても魅力的に感じました。院内ではスタッフが連携を取りながら動くことはとても大事なので、人間関係が良いということは働きやすいということでもありますから。
【西原先生】私は大阪赤十字病院歯科口腔外科で勤務していたのですが、将来的には幅広い分野を手がけたいと思い、一般歯科を勉強するつもりで勤務先を探していました。いくつかの歯科医院に見学に行きましたが、最終的には森川院長の人柄と歯科医院全体の雰囲気の良さが決め手でした。スタッフは長く勤めている人が多く、それも環境の良さを証明しているのだと思います。

日々の診療で大事にしていることを教えてください。

【森川院長】患者さんは「早く治療を終わらせたい」「長くかかっても良いからきれいに治したい」「痛みだけ取ってほしい」など、それぞれ求めているものが違い、治療方法もさまざまです。それらの希望をきちんとくみ取って診療につなげていくということを大事にしています。そのためには丁寧なカウンセリングが欠かせません。当院にはクリニカルコーディネーターという役割を持つスタッフが、患者さんの悩みを一緒に解決するために、治療前にしっかりとカウンセリングを行っています。
【川口先生】歯科治療＝怖いというイメージを持たれている方は、意外と多いです。その不安を少しでも軽くするため、なぜこの治療が必要か、なんのためにするのかを患者さんに納得してもらえるよう丁寧に説明するようにしています。

歯に対する意識を高めることは、QOL向上につながる

貴院の強みはどんなところでしょうか。

【森川院長】幅広い年齢層の患者さんを診療できるということが一番の強みです。当院は訪問診療も行っていますので、下は0歳から上は100歳以上の患者さんとお付き合いさせてもらっています。虫歯の治療はもちろん、義歯やインプラント治療、ホワイトニング、来年からはマウスピース型装置を用いた矯正も始める予定です。さまざまな悩みを解決できる歯科医院として、何か気になることがあればまず相談できる場所でありたいと思っています。
【西原先生】歯科医師だけなく、スタッフ全員が患者さんへのお声がけなどをしながら、気軽に診療を受けられるような雰囲気をつくっているところだと思います。地域に密着した歯科医院なので長く通われている患者さんが多いですが、ご高齢になり来院が難しくなっても訪問診療を行っていることで、引き続き診させてもらうことができます。

親しみやすい歯科医院にするための取り組みを教えてください。

【森川院長】0～18歳までのお子さんには「もりの子クラブ」、18歳以上の方には「スマイルクラブ」に入会していただくと、予防ケアのグッズをプレゼントするなどの特典があります。お子さんだけでなく、大人でも歯科医院に行くことに恐怖心を持つ方もいらっしゃいますから、少しでも親しみを持っていただけるように工夫しています。こういった取り組みは予防歯科のためというのが大きな目的ですが、基礎的なケアができるようになると、歯に対する意識はどんどん高くなります。健康な歯になればホワイトニングなどの審美面にも意識が向くようになり、さらに美しい口元になっていくことにもつながると思います。

定期的にイベントなども行っていますね。

【西原先生】歯科衛生士のスタッフを中心に、毎月くじ引きやクイズ大会などの定期的なイベントと、年に数回は大きなイベントを開催しています。今年は夏に職業体験イベントを行いました。その時にはお子さんだけでなく、お子さんと一緒に来ていた親御さんにも関心を持ってもらえてうれしかったですね。われわれ歯科医師も、診療の合間に少しでも参加できるようにしています。こういった取り組みを通して、まずは歯科医院に通うことに抵抗がなくなる方が増えると良いですね。

これからも患者のニーズに応え続けたい

来年からは新しい取り組みもスタートするそうですね。

【森川院長】以前依頼を受けて、0歳のお子さんを持つ親御さん向けの歯の教室を開いたことがありました。そこでは乳歯のケアの方法やいつ頃から歯科医院へ通えばいいのかなど、非常に細かな質問をたくさんいただきました。インターネットでも調べることはできますが、対面して相談できる場を求めている方は意外と多いのではないかと感じましたね。そこで2024年4月からは小さなお子さんをお持ちの方を対象にした教室を当院で開催し、相談を受けたり、知っておいてほしいことをこちらからお知らせしたりする予定です。またマタニティー向けの教室なども行いたいと思っています。
【川口先生】生まれて間もないお子さんにどういったケアをしていくかについては、スタッフ全員で勉強して共有しています。これをきっかけに、お子さんはもちろん、ご家族皆さんで歯に対する意識を高めてもらえたらうれしいですね。

今後、取り組んでいきたいことを教えてください。

【森川院長】現在、院内には診療用のチェアが8台ありますが、もっと効率的な診療を行えるように施設の見直しを考えています。患者さんのニーズもできるだけ考慮しながら、治療と予防で診療部門を分けてそれぞれ対応できるような院内環境をつくることができれば良いと思います。
【川口先生】歯科医師としてもっと幅広い知識と経験を積んでいきたいという思いがあります。そして森川院長が現在行っているスタッフの管理や患者さんへの対応なども学びながら、幅広い視点で歯科医院運営の勉強をしていきたいです。

最後に読者にメッセージをお願いします。

【森川院長】毎日のケアをしっかりされている方でも、プロのケアを受けることを習慣にしていただきたいと思っています。そうすることで自分の歯に対して高い意識を持てるようになり、気持ちが前向きになると思いますよ。生活の質を向上させるためにも、ぜひお勧めします。
【川口先生】歯科医院に行きたくなくて放置してしまい、歯を抜かなければならないような症例に出合うと、やはりとても悲しいと思います。そのような方を少しでも減らせるように、来院しやすい雰囲気をつくっていきたいです。まずは患者さんの話を聞いて、丁寧に治療方針を決めていくということを心がけていますので、気になることがあればぜひいらしてください。
【西原先生】治療の方法は一つではありません。患者さんの希望を大事にしながらさまざまな選択肢をご用意できると思うので、気軽にお越しください。