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成澤 祥子 理事長の独自取材記事

ニイガタクリニック

(新潟市中央区/関屋駅)

最終更新日:2023/08/31

成澤祥子理事長 ニイガタクリニック main

新潟市で長年地域の人たちの歯の健康を守ってきた「ニイガタクリニック」。父の後を継ぎ、現在同院の理事長兼院長を務める成澤祥子(なりさわ・さちこ)先生は、父の診療方針を継承し、精密かつ丁寧な根管治療や補綴治療を実践。再発のない一度直した歯を長持ちさせるための歯科治療をめざしている。やわらかな物腰ながらも、一人ひとりの患者にしっかりと説明し、確固たる信念を持って診療に取り組む姿勢が印象的だ。「患者さまに喜んでもらえるよう、技術のアップデートなども積極的に行いたい」と講習参加や院内での勉強会を継続するなど、歯科技術向上にも余念がない。そんな成澤先生に、日々の診療にかける思いについて語ってもらった。

(取材日2021年11月26日)

「つらい思いをする人の手助けをしたい」と医療の道へ

こちらのクリニックの歴史からお聞かせください。

成澤祥子理事長 ニイガタクリニック1

1931年、私の祖父が見附市で開業しました。父も歯科医師で、新潟大学歯学部が新潟に設立された時、教授と一緒に赴任し1期生からの講師をしていました。その後大学を退職後、新潟高等学校近くにクリニックを開業。私が小学生の時に現在の場所に移ってきました。祖父が診療していた見附市の山田歯科医院は、祖父が亡くなって1年後に父が引き継ぎ、当院の分院として現在も見附市で診療を続けています。私が分院院長を任されていた2010年に、祖父の家に近い現在の場所に新築移転しました。私が本院のニイガタクリニック院長に就任したのは2019年で、その翌年8月より、本院分院の医療法人理事長を兼務しています。また2023年8月に関屋昭和町へ移転しました。

先生が歯科医師をめざされたのは、お父さまの影響が大きかったのでしょうか。

高校の頃は「歯医者さんにならない」と言って文系を選択しました。当時はテニス部に所属し、夏休みの練習が激しすぎて3週間で急激に5kgも体重が減り、体を壊してしまい貧血と低血圧症になりました。その後服薬をしたものの体調が戻らず、以前は1時間のテニス乱打をしてもまったく疲れず体力があったのですが、5分で息があがるようになり、原因不明の貧血様症状に苦しんでいました。そんな中、病院を受診する方の7割は不定愁訴だと聞き、私みたいにつらい思いをしている人の助けになりたい、医者になりたいと思いました。ところが、文系を選択していたため、そこから医学部受験は難しく、父が歯科医師で、一度直した歯を何十年も長く持たせるための治療をしていると聞いていたので、歯科の道へ進むため理系の勉強を独学で始め、日本歯科大学新潟歯学部へ進学しました。

大学を卒業後はどのような経験を積んできましたか?

成澤祥子理事長 ニイガタクリニック2

大学病院に残りたかったのですが、両親の意向もあり父の病院に勤務しました。父は大学で教えていた頃から、当時先進的だったメタルボンド(MB)を作製していて、MBを使ったフルブリッジや歯周病の治療にも力を入れ、自費の根の治療として、唾液や細菌が患部に入らないようラバーダム防湿をし、細い治療器具を根の先にぴったりと入れレントゲンで確認し、ペーパーポイントという紙でできた滅菌棒を使って根管内の処置をするといった、丁寧な治療を行っていました。そのような治療を追求する姿勢を学ぶため、4年ほど父のもとで勉強し、その後外の世界も勉強したく、新潟大学歯学部の医局や明倫短期大学附属歯科診療所、長岡市の立川綜合病院グループの悠遊健康村病院のNSTや、国立病院機構西新潟中央病院の歯科室でも治療にあたり、訪問診療や有病者の方の治療をはじめ多くの経験を積ませていただきました。

父の代からの診療方針を今に引き継ぐ

現在行っている診療は、お父さまの方針や治療法を踏襲したものもあるのでしょうか。

成澤祥子理事長 ニイガタクリニック3

もちろんあります。特に根管治療は、新潟大学歯学部の医局でも虫歯と根の治療の専門の科で学び、若い時から力を入れてきた治療なので、父のやり方に倣いつつこだわりを持って治療に臨んでいます。歯の神経も人の顔が違うようにさまざまです。根管が曲がっていたり、細くなっていたりします。神経のない歯は、血液が流れない死んでいる状態で、顎の骨の中の見えない根の先まで丁寧に感染歯質等を取り除き治療する必要があります。また、当院では白いかぶせ物はもちろん、接着性のない保険などの銀歯であっても拡大鏡のない時代からぴったり合わせて装着する技術を追求しています。何十年たっても、一度直した歯が長く使える治療。それが一番重要なスタッフ全員の目的であり、モチベーションの源です。

スタッフ間で勉強会もされているんですね。

40年以上、毎週金曜の朝に症例検討会も兼ねた勉強会を行っています。歯科医師だけでなく、歯科衛生士、歯科技工士、歯科助手も含めスタッフ全員が参加して、治療事例や改善点、症例共有、知識の向上などを行っています。また私の代からは、外部講師による心肺蘇生講座、マナー講座など幅広く学ばせていただいています。以前は金曜日以外にもさまざまな勉強会を毎朝行い、中でも患者さまに治療内容をよく理解してもらうためのモチベーションの勉強会がとても重要で、一時途切れていたため、私の代で再び新たな資料を作り行っています。

先生が診療する際に心がけていることは何でしょうか。

成澤祥子理事長 ニイガタクリニック4

患者さまの主訴を的確に診断することです。どこが痛いのか、どうしてこのような症状につながるのか、どういった治療を望まれるのかを把握し、患者さまの不安な気持ちをしっかり解消することを大切にしています。そして長期的に安心して使っていただける口腔内環境を提案しています。歯の病気は基本的に慢性の病気で、自身では気づきづらいという特徴があります。一般的にわかりにくい歯の状況を、しっかり説明しご理解いただき、治療に対する動機づけを行うことが重要だと考えています。その上で患者さまの生活スタイルやお仕事の状況に配慮し、治療計画を立て治療を行います。メンテナンスも同様に、生活背景を重視しています。

新しい治療法にも積極的に取り組む

先生の代になってから力を入れている治療などはありますか?

成澤祥子理事長 ニイガタクリニック5

口腔外科専門の歯科医師も複数人在籍し、口腔外科にも力を入れています。またインプラント治療のニーズも高いです。高度なCTを導入し、外科処置時や根の膿、そのほかの疾患に対しても、しっかり診断を行っていきます。また噛みしめによる歯や顎の不具合などの診療にも力を入れています。私は20歳の頃より東洋医学にも興味を持ち、学びを深めてきました。それらの知識を生かし、患者さまのさまざまな不調や状況に対応しています。常勤栄養士による食事や歯周病についての指導プログラム、またホワイトニング、CO2レーザーによる黒ずんだ歯茎のメラニン色素除去なども行っております。このように患者さまのニーズに合わせさまざまな処置をご提案させていただいております。

先生はご自身の経験からも患者さんの健康に寄与したいお気持ちを強くお持ちですね。

以前長期間の働きすぎから軽い脳梗塞を起こし、数ヵ月入院していたことがあります。もう自分は歯科医師として仕事ができないかもしれないと思うほど、社会復帰は大変でした。できることから少しずつと、新潟の地域包括医療第1回目の会議から出席し、多業種連携で学ばせていただき、日本歯科大学の訪問歯科診療科で4年間、新潟大学医学部の災害医療教育センター履修生の1期生として災害医療についても学んできました。それらのおかげで少しずつ社会復帰し、歯科医師としての仕事にも戻ることができました。災害医療の講習でご一緒させていただいた医師や救急救命士、看護師の方々などのご縁で「新潟PUSHプロジェクト」という胸骨圧迫の心肺蘇生の講習を当院で毎年行うようになりました。包括的な地域医療に目を向け、クリニックにとって、私自身にとっても人脈を含め貴重な経験となっています。

お休みの日などはどのように過ごされていますか? リフレッシュ方法などあれば教えてください。

成澤祥子理事長 ニイガタクリニック6

音楽と絵、料理、植物を育てることが大好きで、若い頃より妹弟や友人を呼んで食事などを振る舞ったり、人の世話と料理が好きでした。運動も大好きで、ジムをかけ持ちし、ダンスを通じての友人も多く、県外のジムに遠征にも行ったりしていました。今は、仕事や家事、勉強ばかりですが、主人が時々外に連れ出してくれるので気分転換になっています。地域に貢献でき、皆が笑顔になるクリニックをスタッフ、患者さま、業者さまで創っていきます。

自由診療費用の目安

自由診療とは

メタルボンド治療/11万円~
インプラント治療/38万5000円~
ホワイトニング/2万9700円~

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