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田ヶ原 昭弘 院長の独自取材記事

歯科サンセール

(名古屋市中区/伏見駅)

最終更新日:2024/05/13

田ヶ原昭弘院長 歯科サンセール main

伏見駅から徒歩1分。オフィスビルの8階にある「歯科サンセール」に、歯科治療に対して高い意識を持つ患者層の要求に、20年以上にわたり応え続ける田ヶ原昭弘院長がいる。近隣はもちろん、遠方からも患者が訪れるのは、豊富な経験と各分野に精通する技術力に加えて何事においても患者目線に徹する姿勢ゆえだろう。取材に訪れた日は雨が降っていたのだが、受付には濡れた人のためにタオルが用意されるなど、こまやかな気配りも行き届いている。「技術とおもてなしの心」を車の両輪に例え、どちらが欠けても良い医療はできないと語る田ヶ原院長にたっぷり話をしてもらった。

(取材日2016年9月13日)

自身の経験から患者本位の治療に徹する

歯科医師をめざしたきっかけを教えてください。

田ヶ原昭弘院長 歯科サンセール1

子どもの頃、歯が悪かったんです。学校の検診で毎年引っかかって歯科医院に通っていました。治療も本当に痛くてつらかった思い出ばかりです。今思えば、神経を抜く時にきちんと麻酔が効いてなかったんだと思います。それで、治療の途中で行かなくなって、歯はぼろぼろに。噛み合わせも狂って、姿勢にも影響が出てと悪循環。知識がなく、予防法も知らなかったため、本当に苦労しました。僕みたいな経験をする人がいなくなればと思って歯科医師をめざしました。そのため、今も自分が患者だった時のことを考えて治療にあたっています。麻酔をする時も痛みを感じさせないように心がけたり。細かいことですが、唇の引っぱり方、器具の使い方ひとつでも丁寧か荒っぽいかはわかるものです。患者さんの肌に触れることなので気をつけています。

開院にあたり、内装などでこだわった点はありますか?

患者さんに少しでもリラックスしていただきたいので、内装に木目を取り入れて、ホテルのロビーのような落ち着いた雰囲気にしています。診察室は、立ち上がっても隣が見えないようにプライバシーに配慮した個室タイプです。そして、別にカウンセリングルームも設けています。初診でいきなり椅子を倒されて歯科医師を見上げて話をするより、同じ目線のほうが緊張が少ないと思いますので、まずはこのカウンセリングルームでお話を伺うことにしています。全顎的治療を望まれる方には、詳しい検査後に結果と治療計画を説明する時にも。その際は、お昼休みなど診療時間外を使い、ケアを担当する歯科衛生士も同席します。診療中ですと電話が来たり、他の患者さんの治療で席を外すこともあるので落ち着きませんよね。そして、すべての治療が終わってメンテナンスについて伝える時にもカウンセリングルームを使っています。

クリニック名の「サンセール」とは、どういった意味ですか?

田ヶ原昭弘院長 歯科サンセール2

サンセールは、フランス語で「誠実」という意味です。クリニック名を考えている時に偶然テレビ番組を見て、カップラーメンが売れるのは味よりも、ネーミングという内容にひらめいたんですよ。自分の名前だと音相の観点から、濁点が入っているのが良くないようだったので、自分のポリシーを表すような言葉を使おうと思ったんです。患者さんに誠実であるためには、技術とハートが大切です。いくら優しい先生でも、腕が良くなかったら治療に行きたくないですよね。逆に、いくら技術力が高くても恐かったり、威張っているようでもだめ。おもてなしの気持ちも必要です。車の両輪のように、技術と心のケアの両立をめざしています。

対症療法ではなく、抜本的な治療が歯の健康を守る

クリニックの特長を教えてください。

田ヶ原昭弘院長 歯科サンセール3

「インターディシプリナリーアプローチ」と呼ばれる包括医療を実施していることです。歯科というと痛くなったら虫歯を治療して、歯並びが悪かったら矯正して。それぞれ個別に考えることがありますが、当院では矯正やインプラント、咬合、審美、歯周病などの分野を組み合わせた診療をしています。本来、歯科治療というのは噛み合わせ、歯根、歯茎などすべてをトータルに考える必要があると思うんです。海外では、それぞれの分野の専門家同士が連携して治療をしていますが、日本ではそのような制度が根づいていないので、各分野を専門的に学んだ歯科医師が担当します。虫歯を治すために歯を抜く。よくあることですが、そこに矯正の知識があれば、この歯を動かせば抜かずに治療できるということがわかるんです。歯を抜く、抜かないを決めるのはもちろん患者さんです。でも、そこに選択肢を提示することが大事だと思っています。

口の中をトータルで考えることが大切なのですね。

そうですね。症状がある場合は患部を治すことが最優先ですが、歯が悪くなるには何らかの理由があるので。その原因を取り除いてあげないと、せっかく立派なセラミックの歯を入れても再発したり、新たな疾患を発症することがあります。抜本的な治療をすることは、結果的に歯を長持ちさせることに。噛み合わせが原因で全身に影響が出て、痛み止めがないと眠れないような状態になることもあるくらいです。軽微に思えることでも、一度調べてみることが大切だと思います。原因は歯磨きの力加減かもしれないし、歯並びやそしゃく筋という筋肉の可能性も。普段噛む時と、リラックスしている時で顎の位置が違うなどさまざま。詳しく検査してみないとわからないことなんです。そのため、すべて調べて、リスクや年齢を踏まえた上で治療計画を立てています。

矯正治療に力を入れてるそうですね。

田ヶ原昭弘院長 歯科サンセール4

はい。現在、歯科治療の中で矯正の分野は重要な位置を占めていると思いますよ。歯並びを整えるというのは、審美的な面はもちろんですが、虫歯の治療にも影響が出てくるものなのです。日本人は歯並びを治していないケースが多いので、でこぼこしている歯列の中できちんと補綴するのは大変ですしね。矯正していれば、虫歯になっても治療は比較的容易になります。この地域は、審美的なことを求める方も多くいらっしゃいますので、治療途中の矯正装置のことを気にされたりしますが、今は歯の裏側に装着するタイプの見えにくい矯正もあります。人に気づかれずにできるので結果はもちろん、2~3年かかる治療の時期も審美的に違和感が少なく過ごせます。

医療に一番大切なことは「倫理観」

これまでに、印象に残っている患者はいますか?

田ヶ原昭弘院長 歯科サンセール5

長年お付き合いがあった患者さんについてですね。その方は定期的にメンテナンスに来てくださっていて、転勤で名古屋を離れてからも3ヵ月に1回のタイミングで15年くらい遠方から通ってくださいました。その方はご病気で亡くなられるまでずっとです。患者と医療者というより、人間同士のつながりを感じることができた、忘れられない方ですね。メンテナンスの重要性も改めて教えていただいたと思っています。

話は変わりますが、学生時代はどのように過ごしていましたか?

今話題の卓球男子だったんですよ(笑)。小学校から大学まで勉強はあまりせずに、卓球に熱中していましたね。大学生の時に、北九州市の学生チャンピオンになったこともあります。ある時期までは、卓球のプロ選手になりたくて、実業団で練習させてもらったりもしていました。今年の夏、オリンピックは本当感動しましたね。「ようやくやってくれた!」という気持ちです。卓球は大学生までで、今はダイエットのためにボクシングを6~7年間続けています。本当は、弟が空手の世界チャンピオンになって道場を開いていますので、空手が良かったんですが、決まった時間に行くことができず、取り組めていないんです。ボクシングは好きな時間にできて、30分くらいで大汗をかくので通いやすいですね。

最後に、これからの展望を教えてください。

田ヶ原昭弘院長 歯科サンセール6

今までは、自分の技術を向上させることで精いっぱい。先輩に教わりながら一心に勉強をしてきました。そうやって学んできたことを、これからは院外での勉強会などを通じて、若い先生たちに教える番だと思っています。全国の患者さんのためにも、一人の歯科医師が上手なだけではだめで、すべての歯科医師の技術が同じレベルに上がることが必要。そして、医療倫理についても伝えていきたいと思っています。どの業界でも倫理観は必要ですよね。医療においても一番大切なことだと思っています。患者さんに誠実に向き合って、お互いに信頼できる関係を築きたい。出会いを大切にして、長く通っていただけるようなクリニックでありたいです。

自由診療費用の目安

自由診療とは

表側矯正/71万5000円~、裏側矯正/121万円~、インプラント/36万3000円~、セラミックを用いた治療/12万1000円~

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