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菅沼 慎一郎 院長、菅沼 志保 副院長の独自取材記事

すがぬま歯科医院

(東松山市/東松山駅)

最終更新日:2024/03/04

菅沼慎一郎院長、菅沼志保副院長 すがぬま歯科医院 main

東松山駅から徒歩約8分。街道沿いに立つ三角屋根のかわいらしい一軒家が、「すがぬま歯科医院」だ。大学の同期である菅沼慎一郎院長と妻の志保副院長が二人三脚で、かかりつけの歯科医院として地域の小さな子どもから親世代、高齢者まで口の中の健康を守ることで、人々が健康で豊かな日々を送れるようにすることをめざしている同院。慎一郎院長は歯周病治療と補綴(ほてつ)、志保副院長は小児歯科と役割を分担し、同時にそれぞれの分野で予防歯科にも力を入れているという。そんな2人に、最近大規模な増改築を行った同院のことや地域の歯科診療にかける思いなどを聞いた。

(取材日2022年9月1日/情報更新日2023年12月14日)

人々がいつまでもおいしく食べられるようサポート

クリニックのコンセプトを教えてください。

菅沼慎一郎院長、菅沼志保副院長 すがぬま歯科医院1

【慎一郎院長】「いつまでもおいしく食べることができるように、お口の健康づくりをサポートできる歯科医院」をめざしています。そのためには、むし歯も歯周病も進んでいない状態が理想的であり、歯がなくなってしまった場合は義歯などで機能を回復させることが必要です。私は入れ歯一つにしても根気良く調整して、患者さんのお口にピッタリと合ったものが作れるよう心がけています。しかし、そうした一つひとつの治療ばかりに目を向けるのではなく、むし歯や歯周病にならないように予防することの大切さを患者さんに理解していただきながら、お口の健康づくりをサポートしていくことが大きな目標です。

最近、院内をリニューアルされたそうですね。

【慎一郎院長】当院の診療室は、チャイルドとキュア、ケアと3つコーナーに分けています。チャイルドコーナーでは、副院長が0歳から小学生までのお子さんの治療と予防歯科。キュアコーナーでは私が中学生から高齢者までのむし歯や歯周病の治療。ケアコーナーでは現在5人の歯科衛生士が、モニターなどを使って口の中の状態をわかりやすく説明しながら、お手入れ方法の指導を含めた定期健診を行っています。この度の院内リニューアルは、どの世代の患者さんもより快適に過ごせるように、という思いから行いました。3つのコーナーを入り口から分け、大人と子どもの患者さんの動線を別々にし、段差をなくした全面バリアフリーにも対応。これらから患者さん同士の接触やつまづきによる転倒を回避できればと思っています。また、車いすの方も上がりやすいユニットを1台増設、待合室やキッズスペースも拡充しました。私が描く理想の歯科医院に近づきました。

院長が力を入れていることは何ですか?

菅沼慎一郎院長、菅沼志保副院長 すがぬま歯科医院2

【慎一郎院長】患者さん一人ひとりに合わせて丁寧に診察や説明をすることです。初診の場合は、患者さんがどういう状況かを診査してから、コンサルテーションに入ります。治療後にもどんな治療をしたのか、今後はどんな治療が必要になるのかを含めてお話ししています。とにかく私はよくしゃべるんですよ。お話ししなければこちらの考え方も伝わりませんし、信頼関係も築けないと思います。それに、治療後のトラブルを防ぐためにも、一人ひとりに時間をしっかり取っていることは間違いではないと思っています。おかげさまで定期的に通院してくださる患者さんも多くなり、当院の考え方が浸透してきているのかもしれません。

親子の口の中の健康を守ることに尽力

副院長は、心がけていることはありますか?

菅沼慎一郎院長、菅沼志保副院長 すがぬま歯科医院3

【志保副院長】小児歯科で研鑽を積んできた経験から、誰に対してもうそをつかないことは心がけています。受診すれば、必ず何かしらの処置をしますよね。そこで、お子さんを安心させようとして、「何もしないよ」「痛くないよ」と言うとうそになってしまうので、お子さんが理解できるよう優しく話しかけるようにしています。そうすることで安心感が生まれて、「これができたから僕は大丈夫」「歯医者さんは怖くない」となってくれるとうれしいですし、治療もスムーズに進みます。それでも怖がったり、泣いたりしてしまうお子さんには、話したり、励ましたりしながら、ちょっとでも進歩したら全力で褒めて、歯科医院に慣れて気持ち良く帰ってもらえるよう努めています。

小児の定期健診にも力を入れているそうですね。

【志保副院長】お子さんの治療後、時間の許す限りお母さんとコミュニケーションを取りながら、定期健診の重要性をお伝えしています。定期健診の時期を忘れないようカレンダーに貼れる「定期健診シール」をオリジナルで作成し、受付でお渡ししています。小児歯科では、治療だけでなく予防も私が担当していますが、2~3歳からは最低でも半年に1度は定期健診を受けることが、むし歯予防につながります。お子さんに一番近い大人はやはりお母さんですから、「何ともなくても通院する」という予防歯科への理解を深め、習慣づけていただけたらと思っています。最近はフッ素の塗布や歯磨き指導の普及もあって、むし歯になるお子さんがかなり減ってきているのがうれしいですね。

こちらには保育士もいると伺いました。

菅沼慎一郎院長、菅沼志保副院長 すがぬま歯科医院4

【志保副院長】毎週水曜日の午前中だけですが、保育士に来てもらって、親御さんの診療の間、お子さんを預かれるようにしています。お母さんが、お子さんを膝の上に抱えたまま治療を受けるという光景はよくありますけど、それを院長が目にして「水が飛び散ったり、お子さんが急に暴れたりすると危険だ」と感じたことから、保育士に来てもらうことにしました。お子さんを保育士が見ていれば、親御さんも安心して治療を受けられると思いますし、親御さんの口腔内環境を良くすることで、お子さんがむし歯菌に感染するリスクを下げることにもつながると考えています。

最後まで口の健康に関わるかかりつけ歯科でありたい

訪問歯科診療についても教えてください。

菅沼慎一郎院長、菅沼志保副院長 すがぬま歯科医院5

【慎一郎院長】患者さんの生涯のかかりつけの歯科医師でありたいという思いで、おじいちゃんやおばあちゃんが通院できなくなったら、こちらから訪問もし、最後まで関わるような歯科診療をしたいと思っています。私の両親はもういませんが、一人はがんで緩和ケアに入って、もう一人は認知症もあって入院していました。そのような中で、お口のケアは大切だなと実感し、これからは地域の高齢化もさらに進みますから、訪問歯科診療は、地域のかかりつけの歯科医師としての使命だと思っています。今後はさらに力を入れ、自分の親に接するような気持ちで取り組んでいきたいと考えています。

ほかに力を入れていることはありますか?

【慎一郎院長】生活指導です。むし歯や歯周病の治療が終了しても、それらの病気と密接に関係している生活習慣を変えなければ良好な状態を保つことができません。歯磨きの習慣は基本ですが、食習慣や喫煙といったことも絡んでいて、例えば、食べている時間が長いと歯が溶けやすくなってむし歯のリスクが高くなるので、間食にも注意が必要です。食べ方や飲み物の選び方など、実は食事について知らないことが意外と多いですから、生活習慣を見直せるような資料を作成して、スタッフが妊婦さんや高齢の方、中高年などライフステージに合わせたアドバイスを待ち時間などに行うことで、お口の健康への意識を高めてもらえるよう努めています。加えて、当院には管理栄養士もいますので、これからは高血圧症や糖尿病などに関係する特定保健指導や訪問栄養指導にも取り組んでいければと思っています。

スタッフの働きやすさにも気をつけているそうですね。

【慎一郎院長】スタッフの協力がなければ、患者さんに良い医療は提供できませんし、一緒に働いているからには、ウィンウィンの関係でいたいと思っています。ですから、スタッフにとって少しでも働きやすく、働きがいが感じられるようにしたいのです。実は、少し前に固定時間制から変則時間労働制にしました。そのほうが、休日が多く取れるのでスタッフも喜んでくれると思ったのですが、残業手当がつかなくなったことから不評で(笑)。結果、固定時間制に戻しました。これからもスタッフの意見を取り入れながら、より働きやすくできるようにしていきたいですね。

最後に、今後の展望をお聞かせください。

菅沼慎一郎院長、菅沼志保副院長 すがぬま歯科医院6

【慎一郎院長】「人間は一生のうち逢うべき人には必ず逢える。しかも一瞬早すぎず、一瞬遅過ぎない時に」という、とある教育家の言葉が私の座右の銘です。人との出逢いは必然であるという意味ですが、スタッフも患者さんもそうした縁でつながっていると考えて、大事にしていきたいです。そして、当院での診療や訪問診療を通じて、患者さん一人ひとりが、最後までおいしく食べられるよう、お口の健康を提供できる生涯のかかりつけの歯科医院でありたいですね。

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