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東扇島診療所 (川崎市川崎区/川崎駅)

新井 理之 院長の独自取材記事

川崎港の人工島・東扇島。物流拠点や倉庫などが立ち並ぶ港湾エリアの一画にあるのが「東扇島診療所」。福利厚生センターの2階に位置し、目の前には東京湾が広がっている。同院は、近隣で働く人々の健康拠点として内科、歯科を中心に、幅広い診療を展開している。「開放感がある雰囲気の中、忙しく働く世代の健康を支える役割に大きなやりがいを感じています」と語るのは新井理之院長。副院長として歯科診療を担う実兄とともに診療を行っている。近隣に居住者はほぼ存在しないという特殊な環境下で、身近に何でも相談できるプライマリケアを実践している同院の医療について、忙しい診療の合間に話を聞いた。

港湾エリア勤務者の健康を支えるプライマリケア拠点

まずはクリニックの成り立ちと院長のご経歴などを簡単に教えてください。

もともと、東扇島には小さな診療所がありましたが、そこの先生が辞められることになり、あとを引き継ぐ形で2006年に「東扇島診療所」を開設しました。当院は港湾関係者の受診も多い、少し特殊なクリニックですが、私は以前「東京高輪病院」に勤務しており、船員さんの患者さんともお付き合いが多かったことから、港の中の診療所に親近感が持てたのも開業を決意した理由の一つです。ご覧のとおり目の前が港になっていて、開放感の中で診療できる点が気に入っています。勤務医時代は呼吸器の疾患を専門に診療していましたが、こちらでは呼吸器疾患に限らず、生活習慣病など幅広い病気を診ています。時には湿疹や切り傷などのご相談もあり、プライマリケアとしてご対応しています。2013年のリニューアルを機に、患者さんからご要望の多かった歯科も開設。副院長として歯科医師である兄を迎えてさらに診療を充実させました。

どのような患者さんが多くいらしていますか。

ご存じのとおり、このエリアには居住者はほとんどなく、近隣の拠点で働いている人比較的若い世代の受診がほとんどです。仕事の合間や貴重な休み時間を利用して来院いただくことが多いので、できる限り素早く、スムーズに診療するよう心がけています。忙しいとつい受診を後回しにするということも多いとは思いますが、クリニックを受診する時間は、忙しい日々の中で自分の体について見つめ直す機会にもなると考えています。当院では高血圧や糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病で受診される方も多いのですが、これらの病気では治療を中断してしまうことで10年、20年先の病態に大きな差がついてしまいます。忙しいからと受診を控えることなく、少しの時間でも継続的に足を運んでいただきたいですね。

継続受診を促すために取り組んでいらっしゃることなどありますか。

お忙しい方では「できるだけ来院回数を減らしたいから、薬は長期で処方してほしい」とおっしゃる方が多いのですが、遠洋に出られる船員さんなど一部の方を除いて、できる限り長期処方は避けるようにお話ししています。いろいろ試してみたのですが、通院間隔が開いてしまうことで、病院から足が遠のいてしまうという方が多いのです。特に体調に変化を感じていなくても、月に一度程度の頻度で病院に来ていただくこと自体が重要。通院イベントを日常生活に定着させることが大切だと思うのです。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、当院でもお電話での診療受付に対応しております。しかし、やはり定期的に顔を合わせてお話しすることも必要だと感じています。

自分の体を自分で守るために、必要な情報の提供に注力

診療の際に心がけていらっしゃることは何ですか。

患者さんに正確な情報を提供すること、そしてご自身の体をご自身で守る意識を持っていただくことを大切にしています。まずはどんな症状でも診させていただき、どのような病気によるもので、どんな治療が可能なのか。また、症状を放置してしまうとどのようなことが起こるのかといったことをわかりやすくお伝えします。当院で治療が難しいケースでも、こうした情報にふれることで、専門医院を受診する背中を押してさしあげることができると思うのです。転勤、転職や退職などで職場を移られることも多い当院の患者さんは、ずっとここに通えるとは限りません。だからこそ、医療の入り口である当院でしっかりと診断し、病気のリスクをきちんとご理解いただけるようお伝えすることが大切だと考えています。患者さんがご自身の体と病気についてしっかり理解していれば、場所が変わっても別の病院を受診する動機になるのですから。

院長のご専門は呼吸器内科ということですが。

工業地帯である川崎は、以前は喘息で有名な街でした。しかし、現在は喘息の患者さんは減少傾向。生活習慣病が増えていることのほうが気がかりです。呼吸器における生活習慣病が慢性閉塞性肺疾患(COPD)ですが、実はこの病気で息苦しさなどの自覚症状が出るのは比較的後期。定年後の年齢での発症が多いため、現役世代が多い当院の患者さんではなかなか治療に結びつきづらいという現実もあります。しかし、症状が出る前の早期から治療するメリットは大きいもの。リスクのある患者さんには、病気についてわかりやすく説明し、「現時点でできること」をお伝えするようにしています。COPDの大きな原因となるのが喫煙ですが、当院では禁煙治療も実践しております。

生活習慣病では早めの対応が決め手になるのですね。

はい。当院を受診される40代、50代の方では、ここで頑張るかどうかで将来が大きく変わってきます。その意味で、たいへん診療しがいのある世代ともいえます。病態を進行させたり、深刻な合併症を発症させてしまわないためには、早めに病気を見つけて対応することが欠かせません。高血圧や糖尿病については私自身も勉強をして、対応させていただいています。また、投薬治療に限らず、ご自身の健康を守るための方法論をご存じない方には、「やるべきこと」「避けるべきこと」を具体的に示しながら、できる限り効率の良い方法をお伝えするようにしています。例えば、ペットボトル症候群を引き起こす清涼飲料水や缶コーヒーの飲み過ぎなど、知らず知らずのうちに身についてしまっている悪い癖を見つけて、一緒に直していければと思うのです。

医科歯科連携や検査体制を充実させて健康をサポート

歯科診療についても教えてください。

患者さんからいただいた「歯医者もあれば」とのお声をきっかけに歯科診療を始めました。現在では医科と歯科で連携を取りながら展開しています。虫歯や歯周病の患者さんには糖尿病の方が多く、また逆も成り立つのです。そのため、内科を受診される患者さんに「歯のほうはどうですか?」とお声がけして受診を促したり、歯科を受診された方に糖尿病の検査を勧めたりしています。歯科の診療はできる限り虫歯や歯周病にならないよう、お口の中の環境を整える予防歯科がメインの方針。定期通院で良好な口腔環境を守りながら、同時に体の状態もチェックしていけるのは、医科と歯科を併設した当院ならではのメリットです。

今後の展望について教えてください。

開設以来実施してきた健康診断のニーズが高まっており、比較的小規模な事業所からの企業健診のご依頼も多くお受けしています。当院では超音波やバリウムの検査などを行える体制を整えており、近年は臨床検査技師さんも新たに迎えて拡充しています。今後はさらに検査用CTなども導入して、さらに充実した検査をご提供できればと考えています。また、忙しい皆さんの負担をできるだけ軽減できるよう、健診も含めて予約制を導入することも検討中です。

読者に向けて一言メッセージをお願いします。

わからないことや悩んでいることがあれば友人に相談するように、体について心配なことがあれば気軽に相談しに来ていただきたいと思います。「最近トイレが近い」「階段を上るのがつらい」など、ちょっとした体の変調に、大きな病気が隠れていることもあります。当院は温かなスタッフがそろっており、アットホームな雰囲気で皆さんをお迎えしています。お仕事の合間の時間でも、できるだけお待たせすることなく受診していただける体制です。気がかりは見逃さず、ぜひご相談ください。

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