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田中 憲一 院長の独自取材記事

田中歯科医院

(田川郡福智町/赤池駅)

最終更新日:2024/04/15

田中憲一院長 田中歯科医院 main

伊田線・赤池駅より徒歩5分の場所にある「田中歯科医院」は1979年に開業。2代目院長を務める田中憲一先生は、先代の父とともに、長きにわたり地域の口腔環境向上に努めてきた。診療は、一般歯科はもちろん、歯周病治療、インプラント治療、矯正、審美歯科、訪問診療まで、守備範囲の広さが特徴。子どもから高齢者まで、地域のかかりつけとして親しまれている。精密な治療にこだわる田中院長の得意分野は歯周病とインプラント治療。常に質の高い治療をめざし、小型カメラで口の中を詳細に読み取れる口腔内スキャナーや、かぶせ物や詰め物の設計・作製に用いるCAD/CAMシステムなどのデジタル機器も導入。「すべては地域のデンタルIQ向上と健康寿命延伸のためです」とほほ笑む田中院長。その地域医療にかける熱い想いにふれてきた。

(取材日2024年3月12日)

親子2代にわたり地域に親しまれる歯科クリニック

まずはクリニックの歴史からお聞かせください。

田中憲一院長 田中歯科医院1

ここは私の父が1979年に開業しました。当時、私は9歳。診療所を建てる時の地鎮祭の風景もはっきり覚えています。父の背中をずっと見て育ったものの、まさか自分も歯科医師になるとは思っていませんでした。ただ、祖父も歯科医師でしたし、やはり祖父や父の影響は大きかったと思います。徐々に進路が明確になり、岩手医科大学歯学部へ進学しました。岩手は縁もゆかりもない土地でしたが、出会いに恵まれ、岩手に行って良かったと今でも思っています。卒業後も勤務医として働くなど、20代の10年間は岩手で過ごしたくらい肌に合っていましたね。岩手では一般歯科治療の基礎を磨き、患者さんへの関わり方を学ばせていただきました。歯科医師としての基本を身につけた後、2002年にここへ戻り、父と診療を開始。そして2014年に院長を継承しました。

こちらで診療を開始された当時はどんなお気持ちでしたか?

当時の私は、歯科医師はとにかく技術だと思っていました。技術がないと患者さんに良い治療は提供できないという考えでしたので、30代は技術の習得と人脈づくりに時間を費やす日々。日本だけでなく、アメリカやヨーロッパにも勉強しに行きました。見る世界が広がった時期でもありましたね。その中で原点となったのが歯周病治療です。そして今も得意としている口腔外科治療、そこから発展したインプラント治療や矯正にも面白さを感じるようになりました。全顎治療、つまりある部分のみ改善をめざすのではなく、トータルで改善していく治療に魅了されたんです。時間はかかりますが、理想とするゴールを決めて、患者さんとともに進んでいける。そこに面白さとやりがいを感じました。

診療はどのように分担されているのでしょう。

田中憲一院長 田中歯科医院2

今、歯科医師は父と私と妻、そしてもう一人非常勤で女性歯科医師に来てもらっています。4人の得意分野を生かして、開業当初から来られている患者さんは父、歯周病やインプラント治療などは私、女性歯科医師2人は主に小児というように、基本的に1人の患者さんを1人の歯科医師が担当するスタイルです。患者さんの年齢層が幅広いので、主訴もさまざま。その中でも特に歯周病の方が多いですね。ただ、どの治療に関しても、現状を知っていただき、将来どのようになる可能性があるか、そうならないためにはどんな治療をすべきか、じっくりと時間をかけてご説明します。また、ここは高齢者も多い地域ですので、戻ってきてからの20年、訪問診療も欠かさず行っています。

「地域医療に格差なし」を掲げ、院内設備をデジタル化

2014年に院長に就任されてからは、院内設備のデジタル化を進めてこられたそうですね。

田中憲一院長 田中歯科医院3

ええ。「歯科診療に地域格差なし」というのを常に掲げてやってまいりましたので、歯科用CT、歯型の3D化が可能になる口腔内スキャナーやCAD/CAMシステムを導入。それと並行してクリニックの法人化も進めました。組織として運営したほうが、地域により根づいて貢献することができると思ったからです。そして実際に4年前から一つの組織として始動し、働いてくれているスタッフが、いかに幸せになれるかということを常に考えるようになりました。スタッフがずっとここで働きたいと思ってくれるクリニックであれば、当院に来てくださる患者さんもずっと足を運びたいと思ってくれる、「田中歯科医院」のファンになってくれると思ったんです。職場は人生の中で一番長くいる場所ですし、働く目的が明確であれば、そこに賛同する人が集まり、結果、皆が幸福になれると思うんです。そこで、人が軸となる「人軸経営」を開始しました。

スタッフも患者さんも幸せになれる環境づくりに尽力されているのですね。

ええ。戻ってきてからの20年、この診療所で父とほぼ毎日過ごしてきました。一緒に診療を始めた頃に、父から「患者さんにファンになっていただけるような歯科医師になりなさい」と言われたのを今でも覚えています。当時はまだ若かったので、その言葉の意味をあまり理解できていなかったと思うのですが、これまで院外で歯科技術だけでなく、積極的に経営面も学ぶ中、「BtoC」(ビジネス・トゥ・カスタマー)という言葉をよく耳にしました。その時に「BtoF」。Fはファンの略で、ビジネスの根源はお客さまにファンになってもらうことだと思ったんです。その瞬間、昔同じことを言われたなってハッとしましてね。父が言っていたことは、今の「人軸経営」と同じだなと。ようやく今になって本当の意味がわかった気がします。

「人軸経営」、まさにチームですね。どのような連携体制を取られているのですか?

田中憲一院長 田中歯科医院4

私一人が走り続けても、チーム医療は成り立ちません。歯科医師も含め20人におよぶ大所帯ですから、連携と情報共有は非常に重要です。そこで今、4つのチームに分けて、それぞれの役割を決めています。年間目標を設定する年に1度の特別ミーティングの他、3時間かけて行う毎月の全体勉強会では報告や問題解決をし、毎日の朝礼では各チーム間で情報共有を行います。また、各スタッフの個別面談も年3回実施しています。

「納得」「満足」「感動」の歯科医療をめざす

スタッフの中には歯科技工士さんもいらっしゃるそうですね。

田中憲一院長 田中歯科医院5

ええ、院内に歯科技工士がいることで、患者さんと実際にコミュニケーションを図ることができるんですね。そこで患者さんの想いをじかに感じることができますし、歯を作り上げた時の達成感もより大きくなると思ったんです。当院では技工物の9割以上、ほぼ内製化できるようになりました。その理由にデジタル化も影響しています。歯科医師や歯科衛生士は表に出る仕事ですが、歯科技工士はなかなか表に出る機会がないのが現状。だからこそ、私は2人の技工士を迎え、大きな技工所でも経験できないことをクリニック規模の当院でたくさん経験し、腕を存分に振るってほしいと考えています。皆でスキルを磨き、力を存分に発揮できる場を構築すれば、それぞれの力が一つになる。それが私の考えるチーム医療です。

学びと実践を経験できる環境がしっかり整っているわけですね。

はい。それが最終的には患者さんの口腔内環境にも影響し、健康寿命延伸にもつながると考えています。当院に足を運んでくださる方がいつまでも好きな物が食べられて、健康な体を維持できると、スタッフも患者さんも皆が笑顔になれる。それが私が目標とする何よりの幸せです。そのために、さまざまな取り組みを行ってまいりました。そしてこれからも、チーム一丸となって常に患者さんと伴走できる歯科クリニックでありたいと思っています。

では最後に、地域の皆さん、そして読者にメッセージをお願いします。

田中憲一院長 田中歯科医院6

私が生涯ここで歯科医師をやっていこうと決意したのは、父がこの地を選び、父とともに20年以上、地域に根差した診療をやってきたことが大きいです。地域に貢献したいという想い。それに尽きます。昔からハイクオリティーな歯科治療で皆さんの生活の質の向上にお役に立ちたいという気持ちが強かったことから、それを具現化すべく突き進んでまいりました。その想いは今も変わりません。わざわざ足を運んで来てくださる患者さんにファンになっていただくには、「納得」「満足」「感動」の3つが必要。最後の「感動」の領域まで達するには、まだまだやらなくてはならないことがたくさんあります。これから私の残りの人生を使って、患者さんにファンになってもらえる組織にしながら、地域に貢献していきたいなと思っています。訪問診療に関してもお気軽にご相談ください。

自由診療費用の目安

自由診療とは

インプラント治療/41万8000円~
ワイヤー全顎矯正/63万8000円~
マウスピース型装置を用いた全顎矯正/77万5000円~
セラミックの詰め物/3万8500円~
セラミックのかぶせ物/5万5000円~
※個人個人の症状や症例によって価格は変動いたしますので、あくまで目安の価格となります。

※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

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