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春山 幸洋 院長の独自取材記事

はるやま医院

(宮崎市/田吉駅)

最終更新日:2022/01/20

春山幸洋院長 はるやま医院 main

南宮崎駅から車で10分に位置する「はるやま医院」は、内科・外科・肛門外科・リハビリテーション科を標榜し、新しく開院したばかりの医院だ。院長の春山幸洋先生は岐阜大学医学部を卒業後、宮崎医科大学第一外科(現・宮崎大学医学部)に入局して消化器外科の医師として研鑽を積んだ。同時に大学院に進み、がんをはじめとする疾患の検査や診断、手術、薬物療法、緩和医療などを幅広く学んできた。その後、医局時代に知り合った医師の紹介ではるやま医院の前身となる「竹迫医院」に入職。3年半ほど経験を積み、2021年9月に事業を譲り受けるかたちで「はるやま医院」として新たにスタートを切った。今回は春山院長に開業に至るまでの歩みや診療の特徴、今後の展望などについて話を聞いた。

(取材日2021年12月01日)

消化器外科の医師として幅広い診療を経験

こちらで開業することになった経緯を教えてください。

春山幸洋院長 はるやま医院1

この地にはもともと「竹迫医院」があり、私は宮崎大学医学部第一外科の医局時代に知り合った竹迫院長に誘われて、2017年から勤務医として診療を行っていました。この時期にこの地のかかりつけ医としてどのような診療をするべきか、竹迫院長に学びながら経験を積んできました。その後、医院を譲り受けるかたちで2021年9月、「医療法人山笑会(さんしょうかい)はるやま医院」として開業し、今に至ります。法人名を「山笑会」としたのは「山笑う」が俳句における「春」の季語で、私の名字である「春山」と相性がいいと感じたからです。今でも竹迫医院時代からお越しくださっている患者さんが多く受診されていますよ。

先生のご専門は消化器外科と伺いました。

はい。私は祖父母が胃がんにかかったことをきっかけに医師を本格的にめざすようになったので、医学部に進むと決めた時から消化器外科を専門とすることを意識していました。岐阜大学医学部を卒業後は、地元である宮崎県に戻り、宮崎大学医学部第一外科へ入局しました。今とは少し異なりますが、当時の外科は手術だけでなく、検査や薬物療法、緩和療法や看取りなど幅広く行っていたので、私も手術だけでなく内視鏡検査や抗がん剤治療などオールマイティーな知識や技術を身につけることができたと思います。当時幅広い診療に関わってきたことが、現在の診療にも役立っていると感じます。

医局時代や大学院時代はどのような思い出がありますか?

春山幸洋院長 はるやま医院2

16〜17年ほど大学病院や公立病院で消化器外科の医師として勤務してきました。医局時代は大学院にも進み、主に肝臓がんの分子標的薬に関する研究などにも従事しました。当時はとにかくハードでしたね。朝早くに出勤し、夜は日付をまたいで帰宅することがほとんどでしたし、手術をした日は毎回病院に泊まっていたので、年間100日以上病院で寝泊まりしていたと思います。体力的につらい経験ではありましたが、当時があったからこそ、今忙しいときがあっても「あの頃よりは楽」と思えるようになりましたね。消化器外科ですので、やはりがんの診療に携わる機会が最も多かったのですが、大学病院にいた頃は当直で風邪や肺炎など一般的な疾患や交通事故などによるけがの診療も経験してきました。

詳しい検査と説明で患者の不安を取り除きたい

「はるやま医院」の診療内容について教えてください。

春山幸洋院長 はるやま医院3

当院では内科・外科・肛門外科・リハビリテーション科を標榜し、幅広い診療を行っています。内科として最も診る機会が多いのは、高血圧症、糖尿病などの生活習慣病ですね。実は、私にとって生活習慣病は医局時代にはあまり診る機会のない疾患だったので、竹迫医院に勤務するようになってからかなり勉強しました。生活習慣病の診療では単に治療をするだけでなく、生活環境などを踏まえてサポートしなければなりません。そのため、患者さんが疾患と付き合いながら安心して生活できるよう、介護保険などの社会制度のご案内やご家族への説明などにも力を入れています。また当院は19床の入院施設も備えていますので、手術や内視鏡下治療を受けた方、高齢の患者さん、自宅での看取りが難しい患者さんなどを中心に入院を受け入れています。作業療法士が1人在籍していますので、リハビリテーションも行っています。

お尻の診療や内視鏡検査にも力を入れていると伺いました。

はい。前述のとおり、もともと私の専門が消化器外科なので、痔などお尻の疾患の診療には力を入れています。肛門科の受診は敷居が高いと感じることもあるようですが、悩みなどが話しやすい雰囲気を心がけているので、わりと気軽にご相談いただいているように思います。もし「お尻から血が出た」など困った症状があれば、ご相談いただきたいですね。また、いわゆる胃カメラや大腸カメラといった内視鏡検査および内視鏡下の治療も行っています。最近はありがたいことにクチコミのおかげもあり、健康診断で異常が出た方を中心に内視鏡検査のご予約をいただくことが多い印象です。

診療において大事にしていることを教えてください。

春山幸洋院長 はるやま医院4

一つは、検査設備の充実です。エコーやエックス線、内視鏡検査機器はもちろんのこと、CTやMRIといった画像検査機器も備えており、内視鏡検査以外は基本的に予約なしで検査を受けていただけます。CTやMRIは、エコーやエックス線だけでは見つけられなかった異常の発見に役立つケースもあり、患者さんご自身が長年悩まれていた症状の原因特定につなげられる可能性もあります。もう一つは、詳しい説明を行うことですね。どんなに詳しい検査や治療をしても、それが患者さんに伝わらなければ、患者さんの不安を取り除くことはできないと思っています。例えばCT検査をしたときは、検査画像の見方から説明して、ご本人の体の状況について詳しくお話しています。検査結果の見方から順を追って詳しく説明をすることで、患者さんご自身が納得できるように工夫しているんです。

「スーパーかかりつけ医」をめざして

お忙しい生活を送る先生ですが、健康管理や余暇の過ごし方は?

春山幸洋院長 はるやま医院5

今は開業して2ヵ月余りで健康管理については「これから気をつけます」という感じですね(笑)。患者さんにも「先生がいなくなったら困るから、倒れないでね」と声をかけていただくことがあります。趣味は釣りです。朝早くに無人島まで船で連れていってもらって、夕方まで釣って、また船で迎えに来てもらっています。そうすると船酔いも少なく、「自分で釣った」という満足感が得られるんです。一番よく釣れる魚はメジナですね。最近は中学生の息子も一緒に来るようになり、2人で釣りを楽しんでいます。

今後はどのような展望をお持ちでしょうか?

当院がめざすのは、「スーパーかかりつけ医」です。やはり、中にはなるべく一つの医療機関で検査から診断、治療までを完結させたいと考える方も少なくありません。なるべく幅広い診療内容を、責任を持って提供していけるよう、今後も知識と技術のアップデートを行いながら診療に臨みたいですね。もちろん、必要な場合には地域の医療機関と連携を取り、紹介することもありますが、紹介するかどうかも含めて判断することが私たちの役目です。私自身はいつも「ここは小さな救急病院だ」という認識で、どんな症状を抱えた患者さんであっても対応できるよう視野を広く持って診療にあたっています。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

春山幸洋院長 はるやま医院6

当院では、検査設備を充実させて幅広い診療を行っています。気になる症状があるときや、不安な症状が続きなかなか解決しないときなどは、お気軽にご相談ください。基本的に予約なしで詳しい検査を受けていただけますが、内視鏡検査のみは予約が必要となりますので、事前にご連絡をお待ちしております。またお尻の痛みや出血などのお悩みは、なかなか医療機関に相談しづらく放置している方も少なくありません。生活に支障が出ているときなどは、怖がらずにまずはご相談いただきたいと思っています。

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