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「健康」であるということ
医師とともに健康を見直してみよう

萬年内科

(久留米市/大溝駅)

最終更新日:2024/02/15

萬年内科 「健康」であるということ 医師とともに健康を見直してみよう 萬年内科 「健康」であるということ 医師とともに健康を見直してみよう
  • 保険診療

以前は「成人病」と呼ばれていた「生活習慣病」。そのためか「年を取れば誰でもなるもの」というイメージを持つ人もいまだに多い。「萬年内科」の萬年孝太郎院長は、このイメージの払拭と正確な知識を地域患者に知ってほしいという強い思いを抱えている。10年前に父の後を継いだ当初は「歳を重ね体力が低下しているにも関わらず、栄養不足にならないよう食事はしっかりと考えている方も多く、“健康”を見失ってしまっていることに驚きを隠せませんでした。だからこそ“健康”とはそもそもどういうものなのかという点から伝えていかなければなりません」と話す。自身も30kgの減量を経験し、筋肉トレーニングやマラソンを通じ、今なお健康維持に努めている萬年院長に、健康であるということ、また日常生活でできる具体例などを詳しく聞いた。

(取材日2024年1月15日)

特定健康診査は健康の程度を測る物差し。より良い健康な生活を送るための“習慣”を見直そう

Q患者さんに“健康”を意識してほしいとお考えだそうですね。
A
萬年内科 毎月発行している「榎の木だより」で健康に関する情報を発信

▲毎月発行している「榎の木だより」で健康に関する情報を発信

“健康”といっても、実際にどのような状態が健康であるのか、それに自分はどの程度健康なのか、多くの方々はなかなか自覚できていません。実は私自身も50歳を目の前に自ら生活習慣を見直しダイエットしました。そこで感じたのが、思っていた適量の食事・飲酒量が、健康における適量とかけ離れていたいうこと。生活習慣病が「成人病」と呼ばれていた世代の方はその傾向が特に顕著です。「労働があるから漬物で白ご飯はどんぶりに山盛りが当然」という方もいらっしゃいましたが、それでは明らかに塩分や糖質が多すぎなんです。そういった”普通”と思っていたことの感覚のズレを再認識し、健康にもっと関心を抱いてほしいと思います。

Q生活習慣病は治るものなのでしょうか?
A
萬年内科 具体的な数字で「健康」を認識することが大切

▲具体的な数字で「健康」を認識することが大切

生活習慣の改善が図れれば、早期にであればあるほど改善は十分見込めます。その最初の一歩として特定健康診査をお勧めしています。特定健診はがん検診などと異なり、病気を診断するものではなく、健康の程度を測るものです。現在の健康状態を認識することにより、これからの生活習慣の見直しに大きく役立てることができます。“自覚症状がないことが健康”ではありません。生活習慣病には「習慣」という文字が入っていますよね。つまり日々の飲酒・喫煙のみならず偏食や食べすぎ、また運動不足などの“悪い習慣”が病気の原因になり得ます。現在の生活習慣を再確認し、良い習慣へと変えていくことが重要です。

Q自覚症状がなくても医師に相談できるのでしょうか?
A
萬年内科 城島町の歴史あるクリニックとして地域医療に貢献し続けている

▲城島町の歴史あるクリニックとして地域医療に貢献し続けている

もちろんできます。健康相談もかかりつけ医の大切な仕事の一つです。生活習慣病には自覚症状はないため、知らず知らずのうちに重症化していることも少なくはありません。むしろ自覚症状がない段階で健康面に疑問や不安を感じれば医師に相談し、“良い生活習慣”を心がけることが大切なのです。コンビニやスーパーのお惣菜をはじめ加工食品には栄養成分表示があるので、目を通す習慣をつけてほしいですね。どの商品を買うか迷うときは、カロリーが低いほう、塩分が低いほうといったように、食欲だけでなく体に良いものを選ぶようにお声がけしています。そういった日々の積み重ねが“良い習慣”となり生活習慣病の改善につながります。

Q健康を維持するポイントは何でしょうか?
A
萬年内科 自分のできる「習慣」を医師とともに考えていく

▲自分のできる「習慣」を医師とともに考えていく

一番わかりやすい指標として毎日起床時の体重測定をお勧めしています。健康維持の習慣としてウォーキングをはじめとした有酸素運動を1日30分以上、週に3日以上、まずは3ヵ月の継続が目安です。ダイエットという短期的な“イベント”を頑張ることではなく、日々の“習慣”として続けることです。気が抜ければ体重はすぐに増加します。無理のないダイエットとして週に0.5kg程度、月に2kgほどの減量をお勧めしています。そしてモチベーションを保つためには、小さなことでもいいので「減量できた」「定期薬が減った」などの成功体験を得ることが大切。「健康である自分」を認識でき、継続への前向きな気持ちになることができます。

Q先生は日本内科学会総合内科専門医の資格をお持ちだそうですね。
A
萬年内科 専門性を生かし各種検査にも対応

▲専門性を生かし各種検査にも対応

勤務医時代は、日本消化器病学会消化器病専門医として主に胃・大腸内視鏡での診断と治療に携わっていたため、当院でも超音波検査をはじめ、内視鏡検査や大腸ポリープ切除も続けています。一方で地域のかかりつけ医としては、糖尿病や高血圧症などの生活習慣病をはじめ、脳血管疾患や心疾患、慢性腎臓病や慢性肝疾患の管理などが主な診療となっているため、地域の医療ニーズにお応えするためにはやはり、内科疾患をくまなく診られる知識が必要だと感じ日本内科学会総合内科専門医も取得し、より専門的な内科診療を地域へ提供できるようになりました。ご自身の健康のみならず、ご家族の健康で気にかかることがあれば何でもご相談ください。

ドクターからのメッセージ

萬年 孝太郎院長

健康であるということは自覚症状がないことではありません。特定健診を通じ、年に1度は自分自身の健康を再認識してほしいですね。生活習慣病においては、主役は患者さんご自身であり、医師は患者を見守るコーチやサポーターのようなものです。私にできることとして、日々の診療では小さなことでも患者さんの良い点を探し、応援できるような言葉をお伝えするよう心がけています。生活習慣病に関しては日々の生活習慣を振り返り見直すことによって改善が見込めます。気持ちを前向きに「健康になるにはどうしたらいいか」を一緒に考えてみませんか。“より良い習慣”を心がけていくことが、いつまでも健康で生活できる秘訣だと私は考えています。

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