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兼山 敦 院長の独自取材記事

兼山整形外科医院

(広島市西区/舟入川口町駅)

最終更新日:2021/10/12

兼山敦院長 兼山整形外科医院 main

南観音七丁目バス停から徒歩7分に位置する「兼山整形外科医院」。国道2号線にほど近く、駐車場も完備しているので車でのアクセスも便利だ。院長の兼山敦先生は1967年に広島大学医学部を卒業後、広島各地の病院で整形外科の勤務医として研鑽を積んだ後、1979年に同院を開業。長きにわたって診療を続けてきた同院には、数十年の付き合いがあるなじみの患者が多く来院。診療のほか、兼山院長やスタッフ、患者同士などで会話を楽しむ地域の憩いの場にもなっているという。今回は今年80歳を迎えるという兼山院長に、同院の特徴やこれまでの医師としての歩みについて話を聞いた。

(取材日2021年6月24日)

腰や肩の痛みなど日常で気になる痛みを中心に診療

花や緑のあふれるすてきな院内ですね。

兼山敦院長 兼山整形外科医院1

はい。草花が多いのは、事務方の業務を任せている妻の趣味なんです。院内の歴史ある雰囲気とも相まって、患者さんがホッとするような落ち着いた空間になっています。待合室では、お付き合いの長い患者さんとスタッフが世間話を楽しむことも。病院なので診療することはもちろん大切ですが、それと同時に患者さんにとって憩いの場になることを大切にしています。この周辺は、民家はもちろん、飲食店や保育園、ドラッグストアなどが立ち並び、とても生活しやすい環境です。国道2号線にも近く、車でも来院しやすいので、駐車場もしっかり用意しています。さまざまな交通手段でお越しになる患者さんにも、便利に通っていただけると思います。

整形外科ということですが、主にどのような患者さんがお越しになりますか?

この地域で暮らす患者さんが多くいらっしゃいますね。開業当初と比較すると、地域の方たちも高齢化が進んでいますので、全体的に高齢の患者さんが非常に多いです。開業以来通い続けてくださっている患者さんもいますよ。高齢になると年齢とともに体の機能が低下する方もいますから、主訴としては腰や肩などの痛みでいらっしゃる方が多いですね。また、リウマチや四十肩、五十肩、ぎっくり腰などでいらっしゃる方もいます。あと最近は少なくなりましたが、私自身がもともとスポーツ障害を主に診療してきたので、スポーツによるケガなどを診療することもあります。自分自身水泳などスポーツをやってきたので、体を動かすことの重要性は理解しているつもりです。整形外科の医師として、スポーツを頑張る方たちの支えになれたらうれしいですね。

先生は医師として地域の活動にも従事されていると伺いました。

兼山敦院長 兼山整形外科医院2

最近はそこまで盛んに行っているわけではありませんが、若い頃は講演会に登壇したり、医師会の活動に参加するなど、いろいろなことに熱心に取り組んでいました。広島市の介護認定審査委員も20年務めましたし、障害者支援の活動には今も積極的に取り組んでいます。医師という立場から、できる限り地域の方のお役に立ちたいという思いで診療以外の取り組みを大切にしてきました。ただ、最近は私自身が高齢になったことや、新型コロナウイルス感染症が流行していることもあり、これまでどおりの活動はしにくくなっていますね。今後は無理をせず、自分にできる範囲で活動していければいいなと考えているところです。

患者から自然に話したくなるような温かい雰囲気づくり

どのような治療を中心に行っているのでしょうか。

兼山敦院長 兼山整形外科医院3

ほとんどの患者さんは痛みを主訴にお越しになるので、痛みを和らげるための温熱療法や電気治療を中心に行っています。4人の看護師たちが熱心にサポートしてくれています。また整形外科で診る疾患は、生活習慣の見直しによって改善に向かったり緩和につながったりする場合もあるため、私から患者さんに生活指導としてさまざまなアドバイスを行うこともあります。どれくらいの方がしっかり話を聞いて実践してくれているかわかりませんが、できるだけ患者さんの健康に役立つ話をするようにしています。私自身も意識していることですが、健康を守るためには、頑張りすぎず、無理をしすぎないことが大切だと思っています。散歩やラジオ体操など適度な運動を取り入れながらも、休める時にしっかり休むことを意識するように患者さんにも伝えています。

高齢の方を中心に骨粗しょう症の方も増えていると聞きます。

骨粗しょう症は高齢になるほどかかりやすいため、高齢化が進む昨今の日本では患者数が増えてきています。骨粗しょう症とは、骨密度の低下によって骨がスカスカになり、骨折などを引き起こしやすくなる病気です。特に閉経後の女性に多いことが特徴で、人によっては更年期障害が生じるよりも前に骨粗しょう症が見つかる方もいます。女性は出産などでカルシウムを失いやすいほか、閉経後の女性ホルモンの低下で一気に骨密度が低下してしまう方も多いんです。人によっては食事では補えないくらい一気に低下することもあるため、40代頃から検査を受けるようにするなど、意識して注意することが大事です。当院でも検査を行えますので、患者さんの希望で検査を行うことはもちろん、診療によって必要と判断された場合は私から検査を提案するようにします。なかなか予防の難しい病気ですが、牛乳を飲んだり、適度に運動したりすることが望ましいですね。

先生が診療で心がけていることやスタッフに指導していることはありますか?

兼山敦院長 兼山整形外科医院4

私自身が診療で心がけていることは、ほとんどないんです(笑)。多くの患者さんが「話を聞いてほしい」と思っていらっしゃるはずなので、自由に話していただくことで満足して帰っていただけると思うんですよ。付き合いが長い患者さんが多いこともあり、私が何か話すというより、しっかり聞いてあげることが大事なのかなと思っています。話しやすい雰囲気だと思っていただけているならうれしいですね。スタッフも自発的に動いてくれるので、基本的にはお任せしています。指導していることといえば、一般的なことですが、高齢の患者さんが多いので、耳が遠い方のために大きな声でゆっくり話すようにすることでしょうか。しかし、私が指導する前からどのスタッフもしっかりやってくれています。今は看護師4人のほか、事務スタッフが3人おり、チームワーク良く働いてくれています。

健康である限り社会のために働きたい

先生が整形外科の医師になった経緯を教えてください。

兼山敦院長 兼山整形外科医院5

もともと身内や周辺に医療従事者が多かったので、自然と医師をめざすようになり、広島大学の医学部に進学しました。大学卒業と同時に専門とする診療科を決める必要があり、そのタイミングで整形外科の医局に入局したことにより、整形外科の医師として道を歩むことに。勤務医として12年間、農業組合連合会立府中病院(現・府中市民病院)や広島市立広島市民病院に勤務し、さまざまな患者さんや医師に出会い、経験を積んできました。整形外科を選択したのは、物を作ったり大工仕事が好きなことが影響しているかもしれませんね。特に骨の治療などは大工仕事にも通ずるような面白さがあると思っています。

今後の医院の展望や、先生ご自身のビジョンについてお聞かせください。

私は今年で80歳になるので、そろそろ引退を考える時期です(笑)。ですが、今のところ健康に日々の診療を行えていますので、「生涯現役」を目標にこれからも頑張っていきたいと思っています。具体的なビジョンと言えるかはわかりませんが、元気でいられる限り、社会のために働きたいという思いで診療に臨んでいますよ。また健康であり続けるために、無理をしすぎず、休めるときはしっかり休むことを大切にしています。平日頑張って診療をしていますので、休みの日は自宅でゆっくりテレビを見て過ごすことも少なくありません。こういうメリハリが大事なのかもしれませんね。

最後に読者へのメッセージをお願いいたします。

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年齢を重ねると、体に痛みや違和感などさまざまな不調が現れることも少なくありません。そのため気になる症状があれば我慢せず、どんな方でも遠慮なく気軽に受診していただけると幸いです。また女性の方は特に40代以降、閉経などの影響によって骨粗しょう症にかかるリスクが出てきます。若いうちからカルシウムをしっかり摂取し、適度に運動するなどの対策をすることももちろん大切ですが、自覚症状の生じにくい病気なので、40歳を過ぎたら念のため骨密度の検査をするなど、医療機関を受診することも検討しましょう。今後とも地域の方の健康を守れるよう、健康の限り精いっぱい診療いたします。

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