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玉井 克弥 院長の独自取材記事

たまい整形外科

(橿原市/八木西口駅)

最終更新日:2024/04/10

玉井克弥院長 たまい整形外科 main

1991年の開院以来、長年地元住民から利用される「たまい整形外科」。近鉄橿原線・八木西口駅から徒歩8分の住宅地にあり、30年以上通う患者も多いという同院は、2024年1月に玉井克弥先生へと院長職が引き継がれた。平成記念病院などで多くの診療経験を重ねてきた玉井院長。気さくで親しみやすい語り口と謙虚な人柄で、不安を抱えた患者の気持ちをやわらかくほどいていくような魅力のある人物だ。長年愛され、親しまれてきた地域の整形外科としての役割を果たしながら、近隣住民にこれからも必要とされる医療を届け続けていくのが、今後の目標だそうだ。痛みや悩みを持つ人々と、同じ目線と歩調でこれからも歩んでいこうとする玉井院長に、力を入れる診療や継承までの経緯について深く聞いた。

(取材日2024年3月13日)

30年余り頼りにされてきた、地域に密着した整形外科

今年1月に院長を引き継がれたそうですが、それまでの経緯についてお聞かせください。

玉井克弥院長 たまい整形外科1

前院長である父は今でも当院で一緒に診療していますし、おかげさまで元気でいますが、父の年齢も考えて私が当院を引き継ぐことにしました。実は「80歳になったら交代しましょうか」ということを、以前から父と話していたんです。なので、長年勤めていた遠方の病院からこの近くにある平成記念病院に移らせてもらって、医院を引き継ぐ前に7年ほどこの地域での診療にも携わらせていただきました。勤務医時代は、専門としていた股関節をはじめとした手術も多く担当していました。手術などの診療で自分の専門外の先生と接する機会も多かったこともあり、「他の疾患の可能性があるから、この処置がいいかな」といった柔軟な提案をしていけるのも、これからの当院の特徴になるかなと思います。

橿原の町は先生にとってなじみのある地域なのでしょうか。

私は奈良県立医科大学附属病院で働いていたこともありますし、平成記念病院でも7年ほど勤めていましたので、橿原市は親しみのある地域です。住宅地が多いですが、下町のような一面もありますし、田んぼなどが広がっていてのどかな地区もあります。古い町並みが残っている地域も近くにあって、古き良き風情を感じさせるところもいいですよね。奈良県立医科大学が近いこともあって、学生さんのような若い方も多い地域です。来院される患者さんは整形外科ということもあり、やはり高齢の方が多いですが、近くに中学校がある関係でお子さんたちもいらっしゃることがありますね。なので、幅広い年齢の方々のお力になれる医院にしたいですね。

先生が整形外科医をめざされた理由を教えてください。

玉井克弥院長 たまい整形外科2

もともと物理的な事柄に興味があったので、大学を卒業した時点で迷わず整形外科を選びました。勤務医時代は、のこぎりを使ったり、ねじを回したり、物の力学的なことを考えながら、手術をすることが楽しかったですね。医師免許を取った当初は医院の継承について考えられていなかったのですが、もしかしたら自分でも気づかないうちに、父の背中を見て整形外科に興味を持っていたのかもしれないですね。

今、必要とされる医療を地域へ届けていくこと

医院を継承されたタイミングで、リハビリテーションを始められたそうですね。

玉井克弥院長 たまい整形外科3

整形外科の診療の領域にあるのは、一つの治療法だけではないんですね。例えば「骨が折れていました」といった場合には、「じゃあ手術をしましょう」「手術ではない別の方法を取りましょう」といったさまざまな選択肢があります。特にご高齢の患者さんであれば、介護の問題が発生する場合もあります。さらにその患者さんの家族の援助をはじめとした家庭環境を含むさまざまな背景を考慮した上で、「この人にはこの治療がいいのかな」「こういった方法がいいのでは」と選択していきます。そういったことから、それぞれの患者さんの体力に応じた治療を選択するために、当院でもリハビリの体制づくりは絶対に必要だと考えました。始めて間もないですが、患者さんからも好評をいただいており、取り入れて良かったなと思っています。

骨密度を測定する機器も新しく導入されたそうですね。

最近では骨粗しょう症の診療に力を入れるクリニックも増えてきましたが、1月に医院を継承したタイミングで当院でもしっかりとした設備を入れたいなと考え、導入しました。当院の装置は、腰椎と大腿骨の骨密度を測定するタイプのものですね。腰椎・大腿骨は骨粗しょう症ガイドラインで推奨されている測定部位であり、より精密に数値を出すことが可能です。60~70代になったら一度骨密度は調べてみたほうがいいと思いますし、高齢者でなくても骨折しやすい方には、原因として骨粗しょう症が隠れている場合があります。実際に骨折をされて、調べてみたら骨密度がかなり低かったという50代の患者さんもいらっしゃいました。不安をあおるわけではないのですが、骨折をされたりして不安のある方は一度ご相談ください。必要に応じて、検査をご案内させていただきます。

リウマチの治療にも力を入れていらっしゃると伺いました。

玉井克弥院長 たまい整形外科4

私自身リウマチの患者さんに関わることも多く、それを知って来院してくださる患者さんもいらっしゃいます。リウマチはいろいろな関節で生じることもあり、診断がつくまで時間がかかることもあります。主に手から症状が出てくるといわれていますが、股関節の症状から判明した人など、いろいろな方がいらっしゃいます。リウマチは昔とは違って治療法も進歩し、20年ほど前と比べていい薬がどんどん開発されていますが、早い段階で治療を始めたい病気でもあります。リウマチによって関節が傷ついてしまうと滑らかではない軟骨になってしまうため、たとえ症状が現れなかったとしても、変形性関節症と同じメカニズムで関節の変形はどんどん進んでいってしまいます。そのため早期に治療を開始するのが重要だといわれているんです。些細なことでも気になる症状があれば、早めに相談してもらえるといいなと思いますね。

患者一人ひとりに合わせたオーダーメイドの医療を

お忙しい毎日ですが、休日はどのようなことを楽しんでいらっしゃいますか?

玉井克弥院長 たまい整形外科5

趣味の範囲ですが、釣りですかね。最近は全然行っていませんが、昔は暇があれば釣竿を持って出かけることもありました。ただ、あまり大物を釣ったことはないんです。釣れないからなのか、最近は子どももなかなか一緒に行ってくれなくなってしまい、残念です(笑)。また、道具にこだわりがある方も多いかと思いますが、私はこだわりがないどころか、小学生の頃に使っていた道具をまだ使っていたりするんです。今手元にあるものでなんとかできないかなと工夫したい性格なんですね。臨機応変に方法を変えるなど、今患者さんに何ができるか考える整形外科の診療に少し近いかもしれません。

診療の上で大切にされているのはどのようなことでしょうか。

先ほどリハビリについてお伝えしたことでもありますが、「この病気だからこの治療」と杓子定規に分けるのではなく、患者さん一人ひとりに合わせた治療をしていくことです。例えば、根本的なところから治療するのであればこの方法を勧めたほうがいいけれど、家族の方からのバックアップの問題もあるから別の方法を見つけようとか、それぞれの患者さんの家族構成やバックグラウンドも含めてきめ細かく考えて、相談しながら治療方針を決めていくことを大切にしています。そのためにも、患者さんや家族の方との会話も大切にしたいと思っていますし、なるべく相談しやすい雰囲気でいることも心がけていますね。

これからの展望についてお聞かせください。

玉井克弥院長 たまい整形外科6

30年以上前から父が続けてきた医院をこの度私が継承させていただきましたので、この近辺の方々のために頑張りたいと思っています。付き合いの長い患者さんが多いこともあり、医院の建てつけが悪かった時は、建築関係の仕事をされている患者さんに頼んで直してもらったりすることもあるんですよ。まさに皆さんに支えられて成り立っている医院ですよね。そんな医院だからこそ、私も地域に根差して、皆さんの健康を保つお手伝いがしたいと思っていますので、何か気になることがあれば、ためらわずにご相談いただけるとうれしいです。体の不具合や気になることがありましたら、お気軽に当院へお越しください。

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