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松村 洋臣 院長の独自取材記事

眼科松村医院

(奈良市/富雄駅)

最終更新日:2022/10/07

松村洋臣院長 眼科松村医院 main

近鉄奈良線・富雄駅から徒歩1分というアクセス良好の場所にある「眼科松村医院」。一戸建ての自宅を改築した外観が特徴的で、“アットホームなクリニック”と地域で親しまれている存在だ。院長の松村洋臣先生は、前院長である父親から2005年に同院を継承。穏やかな笑顔が印象的で、フレンドリーに接する姿勢が患者に安心感を与えてくれる。眼科医として長いキャリアを持ちながら、最新の知識や情報を得る機会や学習することを常に忘れないようにしているという松村院長に、診療方針や目の疾患に関する最近の傾向と対策など話を聞いた。

(取材日2022年9月1日)

患者にわかりやすい丁寧な説明と有益な情報を提供

自宅を改築した医院ということで、住宅街に溶け込んでいますね。

松村洋臣院長 眼科松村医院1

私にとっては生まれ育った家であり、仕事場でもありますね。外観だけでなく院内もアットホームな雰囲気なので、患者さんにも落ち着けると言っていただいています。医院ですから清潔さには気を配っていて、清掃はもちろん、感染症対策として各所、各備品をこまめにアルコール消毒していますし、オゾン発生器を設置しています。しっかりした感染症対策をすることで、患者さんにも安心して来院いただけると思っています。

医師をめざした経緯をお話しいただけますか?

父親が医師で、なんとなく後を継いでもらいたいと言われていたのはありますね。あとは漫画の影響です。医療漫画なんですが、主人公である天才外科医の誰もできないことができるところがとにかくすごくて、へそ曲がりなキャラクターも魅力的でした。一話一話にテーマ性があって教えられることも多く、医学の道に進むきっかけになったと思います。大学時代は整形外科にも興味があったのですが、やはり父親の影響で最終的には眼科を志しました。学生時代も医師になってからも周りがみんな優秀だなと実感していまして、じゃあ自分は勉強を欠かさず、人一倍努力するしかないなと思い、自分なりに精いっぱい頑張ってここまできたという感じですね。

どのような方針で診療にあたっていますか?

松村洋臣院長 眼科松村医院2

この辺り、奈良の北部は知識や教養のレベルが高い方が多い印象です。そういうこともあり、患者さんにはできるだけ詳しくわかりやすく、きちんと説明することを心がけています。こちらがしっかりお話をすると皆さんご理解いただけますね。また、せっかく来ていただいたので治療法や医療情報など、患者さんに有益な情報を提供するようにしています。来院される患者さんは、視力が落ちたような気がするので検査したいという方が一番多いです。あとは目が痛い、かゆいという症状を訴える方や、健康診断の眼底写真で緑内障の疑いがあると言われた方などいらっしゃいます。もちろん緑内障は眼底写真だけではよくわからないので、当院できちんと検査をして診断しています。

緑内障対策は早期発見・早期治療が肝心

緑内障について教えてください。

松村洋臣院長 眼科松村医院3

緑内障は60歳を超えると10人に1人の割合でかかるといわれています。最初は自覚症状がほぼないですし、視野の一部が欠けるなど気になる症状が出た時にはかなり進行しています。今の医学では、それ以上悪くならないような努力はできますが、完治することは難しいです。ですから何よりも緑内障は早期発見・早期治療が肝心です。そういう点でも定期的な目の検診をぜひ受けていただきたいですね。また、目薬は目の健康維持のためにも、自分の症状に合ったものを普段から習慣づけることをお勧めします。目薬を使わずに60歳70歳で目の異常が出てしまうのと、目薬を使って100歳ぐらいまで目の寿命を延ばすのとを比べると、どちらがいいかご理解いただけるのではないでしょうか。

最近の患者さんの傾向はありますか?

角膜ヘルペスの患者さんが増えていますね。今までなかったほど増え続けています。感染症対策でずっとマスクをしていることによる免疫力の低下や、暑さ、体の疲れなどが原因だと思います。また新型コロナウイルスの影響としては、子どもの近視の低年齢化があります。以前は小学4~5年生ぐらいで近視になる子どもが多かったのですが、今は小学1~2年ですでに眼鏡をかけなくてはいけないという例が多いですね。コロナ禍でパソコンやタブレット型端末を使う授業が増えましたし、在宅が多くなってゲームなどに興じる時間も多くなり、画面を見る時間が長くなったことが関係していると思います。

子どもの近視は、その後どのような影響をもたらすのでしょうか。

松村洋臣院長 眼科松村医院4

主に眼軸という、角膜から網膜までの長さが伸びることで近視になります。眼球が無理やり伸ばされている状態ですから、大人になった時に目の網膜や神経を傷めることがあります。さらに傷むと緑内障や網膜剥離、黄斑変性症などのリスクを増大させる原因にもなるんです。ですから、近視予防として、なるべく画面との距離をしっかり取り、可能なら屋外で2時間ほど太陽の光を浴びるよう、親御さんはぜひお子さんに教えてあげてもらいたいですね。この先、少子化で子どもはどんどん減っていきますが、近視の方が増えているため、眼科にかかる患者さんの数はそれほど減らないのではないかとも思っています。医師としては気になるというか、考えていかなければいけないことではありますね。

専門病院との連携で一人ひとりの患者に適した医療を

ところで、先生のご趣味は何でしょうか。

松村洋臣院長 眼科松村医院5

車と時計が好きですね。メカが好きなんだと思います。今乗っている車は21年目で走行距離も16万kmを超えています。マニュアル車なんですが、クラッチ操作が自分の認知症予防になると思っています。時計も精度でいえばクオーツがいいのですが、人と同じように長く接する、時々調整がいる、時計の作動音が動いている感があり、機械式が好きです。もう一つ熱中しているのがメダカの飼育です。数年前に買い始めた頃、暑い時期に水温がいつの間にかすごく上がってしまっていたのに生きていたのでびっくりして、その生命力の強さもあってメダカの魅力に取りつかれました。今は種類ごとに3つの水槽があって、50匹ぐらい飼っています。あと、健康維持も兼ねて学生時代にやっていた剣道に週2回通っています。じっとしているのが苦手で、仕事以外にも何かしていないと落ち着かないのでいろいろ楽しんでいますね。

今後の展望を教えてください。

やはり、最新の知識を常に吸収することを常に忘れないようにしていきたいです。眼科の分野で高名な先生の勉強会に通って、そこで得た知識を患者さんにフィードバックしています。また、手術など当院ができないこともありますし、疾患ごとに、この病気にはこの病院が一番いい、この先生がすごく詳しいというのがありますので、私が持っているネットワークで信頼できる病院を速やかにご紹介するようにしています。専門外の病院に行ってしまうと、結局ほかの病院に行くことになって患者さんが疲れてしまうこともありますから、町のかかりつけ医として責任を持って適した医療機関に引き継ぎたいと考えています。

最後に、読者に向けてメッセージをお願いします。

松村洋臣院長 眼科松村医院6

視覚というのはとても大事であることは、皆さん十分におわかりだと思います。ですが白内障、緑内障、ドライアイなど目の病気について、耳にしたことはあっても詳しくは知らないという方が多いのではないでしょうか。当院は、これらの疾患についても、患者さんにしっかりご理解いただいてから治療を行うことを信念としています。もし何か目の調子が悪くて受診された場合は、入念に検査を行い、診断結果や病気の概要、治療法を説明した上で治療に取りかかりますのでご安心ください。気になることや不安なことがあればお気軽にお越しいただけるとうれしいですね。

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