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丸山 勝也 院長の独自取材記事

丸山内科クリニック

(神戸市須磨区/妙法寺駅)

最終更新日:2023/02/22

丸山勝也院長 丸山内科クリニック main

地域医療に長年貢献した後、2020年7月の院長継承によって新たに生まれ変わった「丸山内科クリニック」。これまで同院に通院していた多くの糖尿病患者を引き続き診つつ、丸山勝也院長の専門性や得意分野を生かし、より幅広い医療を提供している。診療はほぼ予約制で、問診から検査、検査結果の共有に至るまできちんと時間を確保。患者の検査に対する意識向上にも取り組んでいるという。勤務医時代はさまざまな病院で知見を深め、今後は治療はもちろん予防面からのアプローチも考えていると話す丸山院長。そこで院長の経歴や地域医療への思い、診療における心がけ、腸内環境の改善をはじめ同院が注力していることについて話を聞いた。

(取材日2023年2月1日)

循環器を中心に内科全般に対応し、全身の健康を守る

はじめに、2020年7月に医院を継承した経緯を伺います。

丸山勝也院長 丸山内科クリニック1

同年の1月頃に、前院長である高石務先生が当院の継承者を探しているという話を聞いたのがきっかけです。当時の私は勤務医として病院で働いており、高石先生とは面識がありませんでした。しかし、「やりたいことを自由にやるなら開業医のほうが良いだろう」と考えていた時期でしたので、思いきって連絡を取ったんです。その後、3月までは病院の勤務時間外に診療をお手伝いし、4月からは体調を崩した高石先生の代わりに当院でも勤務を開始。そして6月末、勤めていた病院が移転に伴い閉院したタイミングで正式に院長職を引き継ぎました。新たな病院で働こうかとも一瞬考えましたが、せっかくのご縁ですので継承させていただいた次第です。

新院長である丸山先生のご専門について教えてください。

私は「全身を知り、トータルな治療を行いたい」という気持ちから内科の道に進み、その中でも心臓という、命に直結する臓器を扱う循環器内科を専門に選びました。勤務医時代には複数の病院に勤めたのですが、いずれも救急の現場に立つことが多かったため、短時間のうちに患者さんの状態を把握し治療する力を養えたと思います。物事をゆっくり考える時間ももちろん大切ではあるものの、その場で判断してすぐに動く訓練ができたのは良かったですね。また、病院では他科の先生とのつながりも自然と生まれますので、循環器以外の観点からの考え方も柔軟に取り入れながら成長できました。

継承後は、どのような思いのもとで地域に医療を提供していますか?

丸山勝也院長 丸山内科クリニック2

私は循環器内科を専門としつつ、内科全般を診てきた経験があります。というのは、直近で勤めていた病院の院長が外科系の専門だった背景もあり、私は内科系を幅広く任せていただいていました。糖尿病の患者さんも多くいらっしゃったため、内科の医師として糖尿病の管理を実施しましたし、消化器系の分野も一通り勉強しています。だからこそ、地域のクリニックとして患者さんのさまざまなお悩み・お困り事に応じられるのが強みです。その上で循環器分野は、高血圧と関連性があるといわれており、私もかつて入院検査に数多く対応していた睡眠時無呼吸症候群の治療に注力しています。一方、この地域にご高齢の方が多いことと、新型コロナウイルス感染症によって皆さんの生活が変わったことを受け、予防医学的なアプローチもしていきたいと考えています。

睡眠や腸内環境の改善に注力し、糖尿病も引き続き治療

同院の睡眠時無呼吸症候群の治療について詳しく教えてください。

丸山勝也院長 丸山内科クリニック3

睡眠時無呼吸症候群の検査では、より精密なデータを取得するために先進の機器を活用しています。従来は就寝中に血圧を安定して測るのが困難でしたが、現在はこちらの機器により、患者さんの睡眠を妨げることなく測定できるようになりました。また、こちらは終夜睡眠ポリグラフ検査(PSG)の機械と併用しながらの同時計測も可能です。当院では、高血圧の患者さんに無呼吸の症状がないかを調べるために積極的に検査を実施し、CPAP治療によって根本原因である無呼吸の改善に努めています。入院検査の必要がある方に対しても、近隣の病院にスムーズにご紹介できる体制を整えていますのでご安心ください。

腸内環境の改善にも取り組んでいらっしゃると聞きました。

はい。こちらは実は、私自身の体験を機に興味を持った分野です。具体的にお話しすると、勤務医時代に肥満になってしまった時期があり、改善策を探したところ、「腸内環境を整えることが大事」という結論に至りました。そこで、ビフィズス菌や乳酸菌と、それらの栄養源である食物繊維を同時に摂取するよう努めていました。この経験を「何らかのかたちで診療に取り入れられないか」と思いつき、今日まで勉強しています。腸内環境は腸疾患をはじめ、高血圧や糖尿病、さらに認知症やうつ病などさまざまな病気と関係があるとされています。他科の先生も注目・研究している分野ですので、当院でも患者さん一人ひとりにオーダーメイドの診療を実践できるよう研鑽に励んでいます。

高石先生の代からの糖尿病の患者さんも変わらず来院しているそうですね。

丸山勝也院長 丸山内科クリニック4

患者さんの約3割は糖尿病患者さんで、現在は私が引き続き治療を担当しています。とはいえ、継承時は新型コロナウイルス感染症流行下にあり、糖尿病の教育入院ができなかったため、高石先生から引き継いだ患者さんたちをどう診ていくか非常に苦慮しましたね。幸いその頃、糖尿病の新しい薬が誕生しました。中には週に1回の投与で済むものもあり、教育入院をせずとも、クリニックの外来で糖尿病のコントロールが図れるようになったのです。血糖値も、以前ならば1日に3~4回、指先に針を刺して計測していました。それが専用の器具を腕に装着するだけで、1~2分ごとに血糖値を測れるまでに進化しています。こちらを2週間ほど継続使用することで、より適切な糖尿病治療を行えるようになりましたね。

診療に十分な時間をかけ、検査と結果説明もスムーズに

継続的な受診のために工夫していることはありますか?

丸山勝也院長 丸山内科クリニック5

当院では心電図やエックス線検査、循環器内科では動脈硬化の具合を調べられる血圧脈波検査など多様な検査を実施しております。ただ、どうしても都合の良いタイミングがなかったり、患者さんが受診を忘れてしまったりして検査ができないケースも少なくありません。そのため「何月と何月に心電図を撮りましょう」という検査月間をつくり、特定の時期に集中的に検査を受けていただくようにしました。患者さんの中には年に1回、もしくは数年に1回受ければ良いという考えの方もいらっしゃるでしょう。検査月間は、そうした意識の患者さんの経過もできるだけ追っていきたいとの考えから生まれた取り組みなんです。

ほかにも、患者さんと接する上で大切にしていることはありますか?

検査結果の説明を丁寧に行うのはもちろん、撮影した画像を患者さんと一緒に見ながらお話ししています。検査機器も進歩しており、例えば循環器内科で心臓や頸動脈の超音波検査を実施した場合、撮った直後に画像を確認できるんです。結果を次回にお伝えするよりも、現在の状況や治療内容のイメージが鮮明なうちに患者さんに共有したほうが良いと思っていますので、そのための時間は十分に確保するようにしています。さらにいうと、検査に限らず、診療では一人ひとりになるべく多く時間を割いていますね。当院は予約の患者さんが90%以上で、一人あたりの診療時間は必ず15分以上取っています。問診もじっくり行い、何か変わったことがあればきちんとお調べするのが特徴です。

今後の展望と、読者へのメッセージをお願いします。

丸山勝也院長 丸山内科クリニック6

現在の患者さんの平均年齢は75~80歳です。この地域は高齢化がかなり進んでおり、皆さんを末永く診たいという気持ちがありますね。その一方で、将来機会に恵まれれば、別の地区に分院を開設するなど手を広げたいとも思っています。特に、40~50代の働き世代の方に腸内環境の改善というかたちでアプローチしたいと考えていますので、引き続き研鑽に努めてまいります。そして、当院は内科診療全般に対応しているクリニックです。健診で異常値が出てお困りの方には掘り下げて検査を実施しますし、就寝中にいびきをかく、呼吸が止まるときがある、日中眠くなるといった症状があれば、睡眠時無呼吸症候群の検査を詳細に行います。腸内環境の重要性についてもご興味があればご説明しますので、ぜひ気軽にご来院ください。

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