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村田 美樹 院長の独自取材記事

しんもん内科クリニック

(八尾市/八尾駅)

最終更新日:2023/08/22

村田美樹院長 しんもん内科クリニック main

「地域のかかりつけ医として診療しながら、専門性の高さも生かしたい」と語るのは、「しんもん内科クリニック」の村田美樹院長だ。八尾市で長年、地域医療に貢献してきた父の医院「新門医院」を継承。2023年5月、院名も改めて、アクセスの良い八尾駅から徒歩1分の場所に開院した。父親の働く姿を目にしながら育ち、自然と医師の道に進んだという村田院長は大学病院に勤めていた際に、内科・消化器病・肝臓病を専門に研鑽を積んできた。開院にあたり、肝臓や骨密度を精密に測定できる機器を導入するなど、研究の知見を生かした医療を提供しようと取り組んでいる。父である名誉院長の新門久雄先生とともに、医院を切り盛りする村田院長に、日々の診察で大切にしていることなど、話を聞いた。

(取材日2023年7月14日)

安心できる「八尾のかかりつけ医」でありたい

明るく、優しい雰囲気の機能的な医院ですね。

村田美樹院長 しんもん内科クリニック1

ありがとうございます。院内のデザインには、患者さんも働いているスタッフも居心地が良いように、という思いを詰め込んであるんです。また、アクセスのしやすさにもこだわりました。2023年4月末まで在籍していた「新門医院」から当院は700メートルくらいの場所に、八尾駅からは徒歩1分ほどの距離です。ですから、「新門医院」に通っていただいていた方も、新しく当院に来られる方も、受診しやすいと思っていただけるのではないでしょうか。診療体制は、基本は私が1人で対応していますが、火曜の午後は父である新門先生にも入ってもらっています。移転や医院の体制が変わったこともあり、これまで通ってくださっていた患者さんにも、不安なく通院していただけるように意識していきたいですね。

開院の経緯を教えてください。

関西医科大学に勤めていた際に、大学病院勤務はとてもやりがいのある仕事だと感じていました。その一方で、公開講座などで市民の方々と交流して、「大学病院にいてはできないこともあるんだ」「かかりつけ医の存在ってとても大事だ」など、開業医になることを視野に入れるようになっていました。しかし、出産・育児などの時期が重なったことを受けて、育児・研究・臨床を並立しながらそのまま大学病院に勤めることに。それからしばらくして、父も年を重ねてそろそろというタイミングで、ついに医院の継承を決意したのです。 実際に開業をしてみると、大学病院で勤務していた頃と違って、自分の専門外の相談も受けることが多く、地域に根差した医院としての役割を実感しています。些細なことでも相談していただけるような、雰囲気づくりやコミュニケーションを大切にしていきたいです。

こちらの医院の強みは何でしょうか?

村田美樹院長 しんもん内科クリニック2

スタッフ全員の人柄が良いことが、当院の強みですね。さまざまな現場を経験し、豊富な知識を持つ看護師と、父の時代から引き続き担当し、コロナ渦も一緒に乗り越えてくれた信頼のある受付スタッフが支えてくれています。ほとんどの人が以前に八尾で働いていた経験を持っているため、患者さんと顔見知りであることが珍しくありません。また、当院周辺の事情にも詳しいので、地域ならではの話題を織り交ぜながらコミュニケーションを取ってくれていてとても助かっています。スタッフ一人ひとりの強み、良いところを出し合いながら診療できているのではないでしょうか。どなたでも気軽に通いやすい医院をめざして、スタッフみんなで良い環境をつくりあげていこうと思います。

肝臓は沈黙の臓器。早い段階での治療と予防を推奨

診療で大切にしていることを教えてください。

村田美樹院長 しんもん内科クリニック3

患者さんの話を丁寧に聞く、ということです。当院は一般内科を幅広く診ていくことを掲げているので、開院以来いろいろな患者さんに来ていただいています。父が「新門医院」の頃に診ていた患者さんは比較的高齢の方が多いですが、医院が駅の近くになったことで、働き世代や学生さんに多く来ていただいています。「患者さんが安心して通える医院をスタッフ全員でつくる」という理念のもと、不安がなくなるまで患者さんに寄り添って話を聞くことで、満足していただきたいと思っています。また、当院は病院やほかの医院への紹介も多く行っています。紹介をする際はどの先生に診てもらうのが最適なのか、しっかりと見極めをするように心がけています。

肝臓専門の医師としても頼れる存在ですね。

肝臓の病気で困っている人は、とにかく相談に来てほしいと思います。皆さん「AST」「ALT」「γGTP」などの検査項目を見たことがあるでしょう。肝臓は「沈黙の臓器」といわれ、肝臓の炎症が続いたり、脂肪がついたり、硬くなったりしても気づかないため、知らない間に悪くなっていることも。肝臓の病気を見るには腹部超音波検査が有用で、当院では「肝臓の硬さ」や「脂肪の程度」を測定できる検査機器を導入しています。原因によっては、生活習慣を改善するだけで肝臓の病気の改善が見込めることもありますし、特殊な治療が必要な場合もあります。毎年、“健康診断の数値が気になっている”という方は、一度専門的に診てもらうことをお勧めします。

骨密度を測る機械も導入されているそうですね。

村田美樹院長 しんもん内科クリニック4

そうですね。DEXA法(二重エックス線吸収法)で撮影できる先進の機械を導入しているので、従来の骨密度検査より精密に測定できます。近年、高齢化に伴い発症件数は増加傾向にあるといわれているので、当院でも骨粗しょう症の検査・治療を積極的にやっていきたいですね。骨折の予防につなげることで皆さんが毎日を元気に過ごせて、健康に長生きしていただけたらと思っています。検査は台に横になり、5~10分ほどの撮影だけなので、興味がある方はぜひこの機会に受けてみてはいかがでしょうか。また、近隣の医院からの紹介も積極的に受け入れていきたいと考えています。

生まれ育った八尾で、地域医療に貢献したい

医師を志した理由をお聞かせください。

村田美樹院長 しんもん内科クリニック5

幼少期から医師として働く父の姿を見てきたので、自然と医師の道に進みました。実は学校の先生になりたかった時期もあったんですよ。結果として現在、分野は違えど「先生」と呼ばれる立場になれましたね。医学部卒業後は、学位を取るために大学院に進学しました。研究テーマはB型肝炎。関西医科大学は肝炎の患者さんが多く受診されていたこともあり、かなり専門的に勉強することができました。B型肝炎やC型肝炎といったウイルス性肝炎は今後減ってくると思われますが、一方で脂肪肝やアルコールによる肝障害が増えています。現在も大学の非常勤を続けており、日々知識をアップデートしていきたいと思っています。

リフレッシュのために何かされていますか?

今は忙しくてあまり時間が取れていませんが、体を動かしてリフレッシュしています。以前はお昼の時間に少し、休みの日には10キロほど走っていました。ジョギングから始めたのですが、いつの間にかハーフマラソンを完走するほどまでに力がついていました。学生時代に朝から晩まで硬式テニスをやっていたのが、生きているのかもしれないですね。今でも意外と良い記録が出るのではないかと思っています。

最後に今後の目標と、読者へのメッセージをお願いします。

村田美樹院長 しんもん内科クリニック6

地域の方々と大学病院の橋渡しとなる存在をめざし、開院した面もあります。ですから、八尾市立病院や八尾徳洲会総合病院などすでに協定を結んでいる病院をはじめ、もっと多くの地域の医療施設と連携していきたいです。適切な診療や病院への紹介につなげるために、今後も積極的に勉強会などに参加して、新しい知識・技術を取り入れていこうとも思っています。また地元であり、これからも診療を続けていく場所である八尾のことをもっと知りたいですね。私の小さい頃を知っている患者さんが、私が家族とボール遊びをしている姿などを懐かしそうに話してくれたのですが、ぜひ時間があるときにもっといろいろと聞かせていただきたいです。さまざまな経験を生かし、一人でも多くの方が安心して健康に毎日を過ごせるように、スタッフ一同努めてまいります。

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