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西本 優大 院長の独自取材記事

西本クリニック

(枚方市/枚方市駅)

最終更新日:2024/05/21

西本優大院長 西本クリニック main

京阪バスの田宮停留所から徒歩3分。周囲には学校や公園がある住宅街の中に「西本クリニック」はある。2020年に西本優大院長に世代交代し、現在は腎臓内科と透析治療に注力。腎臓内科は外部から専門の医師を呼んでいる。腎臓内科にかかる患者に透析が必要になった場合、同じクリニックで透析を受けられるのは患者にとってメリットだ。透析も、時間がかかるからこそ患者には快適に過ごしてほしいと、随所に工夫が見られる。他にも前立腺肥大や排尿困難、過活動膀胱や、男性の更年期障害も診察。泌尿器科といえば男性のイメージがあるが、同院は皮膚科も診療しているため女性でも通いやすいだろう。インタビューに答える西本院長からは、患者も話しやすいであろう雰囲気が感じられた。

(取材日2024年2月26日)

父親の背中を見て医療の道へ

院長就任までの経緯を教えていただけますか?

西本優大院長 西本クリニック1

大学を卒業した後は大学病院の泌尿器科の医局に入り、その後は勤務医として2014年から6年ほど市立ひらかた病院で勤務しました。大学病院ではがんを診ることも多く、どちらかといえば手術がメインでしたね。年齢が若くても積極的に執刀させるというのが医局の方針だったので、私も多くの手術を担当してきました。その後勤務した市立ひらかた病院でも、ほとんどの手術を執刀していましたね。外来の診断もしていたので、病気の判断知識やノウハウは市立ひらかた病院で学びました。父は2020年で引退すると決めていたようなので、割と早い段階で自分のクリニックを持つことができました。院長就任してからは、診療だけでなくスタッフの管理からクリニックの運営まで全部自分でしなければならないので大変でしたね。勤務医だった頃が懐かしいです(笑)。

医師をめざした理由は、やはりお父さまの影響が大きいですか?

そうですね。父が医師として働く姿をずっと見てきたので、小さい頃から漠然と「将来は医師になるんだ」と感じていました。成長するにつれて医師への夢は確実なものになっていきましたし、泌尿器科になることも迷いはありませんでした。むしろ泌尿器科を学ぶうちに、自分に合っていると思ったんです。泌尿器科は内科的であり外科的でもあります。内科と外科と両方の知識が必要な分野なんですね。言い換えれば、最初から最後まで自分でできるということ。診察から手術、そして手術後のフォローまで、一人の患者さんを責任持って診られる点が、泌尿器科のいいところじゃないかなと思っています。

この地域についてどう感じていらっしゃいますか?

西本優大院長 西本クリニック2

この地域に引っ越してきたのは、私がもう20歳を過ぎてからでした。なので、学生時代の思い出といったものは残念ながらないのですが、現在は家族ぐるみでこの地域にお世話になっています。当院の場所は駅から少し離れていて、説明もしにくい場所です。それにもかかわらず、皆さん通ってくださっているのは、ありがたいことです。また私には子どもが3人おり、子育てしやすい環境だと感じています。枚方市は教育に力を入れているようなので、私にとっても子どもたちにとっても住み心地の良い町だと思っています。

患者に負担が少ない透析をめざす

腎臓内科の先生を外部から呼ばれていると伺いました。

西本優大院長 西本クリニック3

毎週水曜に、腎臓内科の森本聡先生に来ていただいています。森本先生は東京女子医科大学の准教授としても活躍されている先生で、腎臓だけでなく、幅広い分野の知識とスキルをお持ちなので、私もいろいろと勉強させていただいています。腎臓内科の先生をお呼びしているのは、透析が必要になる前段階の患者さんの力にもなりたいと思ったからです。透析をしなくて済むならそれがいいですし、もし透析が必要になったとしても、クリニックを変えることなく当院でそのまま透析を受けることができるので、患者さんの負担は少なくて済むのかなと。

こちらで行っている透析治療について教えてください。

透析は患者さんの負担も大きい治療ですから、可能な限り患者さんの負担を軽減するよう心がけています。透析の機械や時間など、現在の技術ではどうしようもできない部分は仕方ありませんが、ベッドの設計やスタッフの声かけといった部分はいくらでも変えていくことができますから。当院では、患者さんの圧迫感軽減のため、ベッドとベッドの間隔を広く取っています。スペースを詰めればもう何床か増やすことはできますが、それによって患者さんの快適性が損なわれてはいけませんからね。いずれは腰の負担が少ないマットレスに変更したいとも考えています。それから透析は時間がかかる治療なので、当院では朝6時から透析治療を受けつけています。この時間からだと午前中に治療を終わることができるので、午後から予定を入れることもできますし、患者さんのみならず、ご家族の方も予定が立てやすくなるのではないかと思います。

設備にもこだわりがありそうですね。

西本優大院長 西本クリニック4

そうですね、泌尿器科なので、トイレや椅子にはこだわりました。あとは待合室ですね。クリニックや病院は不調のときに来る場所ですから、せめて院内は明るい設計にしたいという思いがありました。当院の待合室は吹き抜けで、光を多く取り入れられる造りになっているので、患者さんの気持ちを少しでも明るくできればと思います。機器に関しては、膀胱鏡を導入しています。これは膀胱がんの早期発見に役立つ機器で、クリニック規模で導入しているところは少ないんじゃないかと思いますね。他にも電子カルテと連動させることで尿の取り違えを防ぐ検尿の機械や、エコーも積極的に活用しています。透析を受ける患者さんには無料でお弁当を提供しているので、当院のラウンジで召し上がっていただくことが可能です。塩分控えめでもおいしい味つけのお弁当なので、患者さんにも喜んでいただけていると思います。

もっと患者に身近で、頼られる存在に

どのような患者さんが多いですか?

西本優大院長 西本クリニック5

最近だと過活動膀胱を訴える患者さんが多い印象です。テレビやCMの影響もあるのかもしれません。過活動膀胱は女性の相談も増えていますね。前立腺肥大や排尿困難の患者さんは一定数いらっしゃいます。泌尿器科はどちらかといえば男性が多く、年齢も50代以上の患者さんが多いですね。なので、当院では男性の更年期障害も診察しています。男性の更年期障害は、女性ほどはっきりとしていませんし、認知度もまだまだ低いです。うつ病と思って病院に通っていたけれど良くならず、よくよく調べてみたら更年期で男性ホルモンの減少が原因だったというのはよく聞く話です。

患者さんと接する上で心がけていることを教えてください。

医師が目の前にいると緊張してしまう患者さんは少なくないと思います。ですから私は、とにかく威圧感がないように気をつけています。距離を詰めすぎず離れすぎず、患者さんが心地良いと感じる距離感を探っていきます。あとは、患者さんのお話をよく聞くことをいつも心がけていますね。治療方針について患者さんとよく相談するようにしていて、どうすれば早く良くなるのか、どうすれば患者さんの不安が改善できるのか、患者さんの意見を取り入れつつ治療方法を決めていきます。患者さんの話す内容に治療のヒントが隠されていることは多いです。ただ、話を聞きすぎると他の患者さんの待ち時間が増えることになりますから、そのあたりの兼ね合いは難しいところです。

今後の展望についてお聞かせいただけますか?

西本優大院長 西本クリニック6

可能な限り、患者さんからの要望やニーズには応えていきたいです。日々一生懸命。私にできることはそれしかありませんからね。できることを積み上げていって、それが患者さんの助けになったらうれしいです。健康診断や検診に引っかかったら、取りあえずでもいいので当院を受診していただければ、何かしら力になれると思います。悩んだり迷ったりすることがあれば、ぜひご相談ください。何もなければそれで安心できますし、病気が見つかっても早い段階であれば軽い治療で済む可能性も高いです。

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