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丹生 真理子 院長の独自取材記事

丹生医院

(大阪市西区/九条駅)

最終更新日:2021/10/12

丹生真理子院長 丹生医院 main

大阪メトロ中央線九条駅の4番出口より徒歩5分。アクセス至便でありながら、下町の雰囲気が色濃く残る街で、長きにわたって地域医療に貢献し続けているのが「医療法人 丹生医院」だ。現在は2018年に院長に就任した丹生真理子院長が中心になって診療しており、アットホームな院内は笑顔があふれる温かい空間。この場所が地元だという丹生院長のもとを訪れるのは、お互いに顔も人柄も認識し合った患者が多いそうで、耳鼻咽喉科の悩み以外の健康に関する相談を聞くこともあるそうだ。取材中も笑顔が絶えない、優しい雰囲気が魅力の丹生院長に、クリニックの歴史や専門分野について、話を聞かせてもらった。

(取材日2021年3月17日)

変化していく街の中で、変わらぬ診療を

開院から約50年、歴史あるクリニックなんですね。

丹生真理子院長 丹生医院1

このクリニックの始まりは、1970年。このすぐ近くに父が開院したんです。3年後に今の場所に移転し、地域の皆さんとともに過ごしてまいりましたが、高齢になった父の要望で2002年から副院長に、そして2018年に院長に就任しました。私が育ったのもこの街ですので、ここは私にとって故郷そのものなんです。街の移り変わりもずっと見てきていますし、住んでいる人も小さな頃からお互いに知っている人がたくさんいます。今はすごいスピードでいろいろなことが変化していく時代。それなのに、変わることなく自分の大切な場所で診療していられるなんて、すごく幸せだなと思っています。

小さな頃から「自分が後を継ぐのだ」と思っていましたか?

そんなに強い思いを持って……というわけではなかったのですが「そうなるのかな~」とは思っていましたね。父が働いている姿はいつも見ていましたし、父と出かけると地域の人がたくさん声をかけてくださるので「父はすてきな仕事をしているんだな」とはずっと感じていました。実際に進路を選ぶ年になり、自分は何をしたいだろうかと考えたのですが特になかったので、だったら医師になろうと決めました。大学が東京だったので、東京に残りたいと思ったこともありますが、今になってみると自分の選択はすごく良かったなと思います。私の出身校の校医を父から私に引き継いでいるんですよ。

アットホームな雰囲気が魅力的ですね。

丹生真理子院長 丹生医院2

来てくださる患者さんも地域にお住まいの方か、お仕事でいらしている方ですので、基本は皆さんこの街が好きなんだと思います。だからこその雰囲気かもしれないですね。小さな赤ちゃんからご高齢の方まで来てくださいますが、皆さんとってもすてきな方々なんですよ。中には私の同級生や、そのお孫さん、小さな頃お世話になった方々なんかもいらっしゃいます。時には思い出話に花が咲くこともあったり(笑)。今は新型コロナウイルスの流行があり、「密」を避けるために院内の滞在時間ができるだけ短くなるように気をつけていますが、以前は季節ごとに変わる花の写真を眺めていってくださる方もたくさんいらっしゃいました。スタッフも含め、温かい雰囲気を大切にしているので、そう感じてくださったならうれしいです。

傾聴し「一番の困っていること」を見極める

患者さんと接する時、大切にしていることはありますか?

丹生真理子院長 丹生医院3

急ぎすぎず、なるべくゆっくり詳しく話を聞くこと。その中で「一番困っていることは何か」を見極めることですね。常に混み合っているようなクリニックではないものの、季節や時間帯によってはお待ちいただくこともあるので、お待たせしすぎないように気をつけてはいますが、急いで次へ、というスタイルの診療は自分には合わないなと思っています。当院は耳鼻咽喉科ですが、ただ耳、鼻、喉だけを見るのではなくて、体のことで困っていることを手助けできる場所でありたいんです。地域の皆さんを適切な医療機関につないでいくことも、私たちのようなクリニックの大切な仕事の一つだと考えています。

アレルギー性疾患がご専門だそうですね。

日本アレルギー学会認定のアレルギー専門医ですので、アレルギー疾患の治療には注力しています。中でもアレルギー性鼻炎や花粉症のお悩みが増えていますので、少しでも楽に暮らすことができるようにお手伝いできればなと思っています。実は私自身も花粉症ですし、スタッフにも花粉症で悩む人がいるんですよ。でも、耳鼻咽喉科の医師やスタッフが鼻水ずるずるなんて許せない!と、点鼻薬や内服の薬を組み合わせて対処しているんですよ。花粉症は花粉の飛散量にも左右されますし、体質の一種なので、すっきり治るというものではありません。しかし、適切な治療をすることで、大きく悩まされることなく日々のQOLを保つことができると思います。

ホームページで花粉量のグラフを公開されていますよね。

丹生真理子院長 丹生医院4

毎年1月の末頃からゴールデンウィーク頃まで、毎日、当院の屋上で観測しているオリジナルデータなんです。私が手作業で出していますので、データの公表は翌日になるのですが、花粉の傾向を見るのには役立つのではないかと思います。実際に、飛散量が多い時にはアレルギー症状が大きくなりますので、患者さんも増えます。花粉症のアレルギー症状が出ると、鼻水やくしゃみ、涙など、不快な症状はもちろんですが、ぼーっとしたり、集中が続かなくなったりすることで、仕事や勉強の効率も落ちます。年度末や受験など、忙しい時期だからこそ早く治療をスタートして日々を快適に過ごしていただきたいです。薬で眠くなる人には、点鼻薬も検討してみてください。

「地域の人が元気で過ごすためのお手伝い」を胸に

漢方薬の処方もされているそうですね。

丹生真理子院長 丹生医院5

今は西洋薬の診療ガイドラインも変化してきて、妊婦さんや授乳中でも使用できる薬は増えています。しかし、あまり薬を使いたくないと考える人は多いんですよ。だからと言って「我慢してください」というわけにはいきません。そこで何か良い方法がないかなと思って勉強したのが漢方です。西洋のお薬とはまた違いますが、うまく使えば不快な症状に対して役立ちます。漢方を希望される場合には遠慮なくおっしゃってください。また、日々のちょっとした不調についても相談いただければ漢方で対応できることも。もちろん、専門の病院の受診が必要な場合はご紹介いたしますので、まずは何でも気軽に話してみてください。

感染症の対策も徹底されているそうですね。

今流行している新型コロナウイルスも、初期はどんなウイルスかもよくわからなかったわけですから、とにかくまずできることをして、安心して来院いただけるようにしなくてはいけないなと思いました。そこで、最初に思いついたのが受付に透明のシートを利用して壁を作ること。スタッフと会議をしてDIYで取りつけたんですよ。それから入り口での検温、手指の消毒。使用済みスリッパの消毒。院内の掃除も常に心がけていましたが、さらに丁寧に行っています。もちろん、診療に使用する器具の滅菌もこれまでと変わらず丁寧に行っています。スタッフの仕事が増えてしまったけれど、みんな文句も言わずに心を込めてやってくれます。自慢のスタッフたちなんですよ。

それでは最後に、地域の皆さんにメッセージをお願いします。

丹生真理子院長 丹生医院6

小さな頃からお世話になっている皆さんとともに、この街で暮らしていけることをいつもうれしく思っています。当院に足を運んでくださる皆さんに、安心して帰っていただける診療を提供できるように、これからも頑張っていきたいと思います。また、耳、鼻、喉の不快な症状でお悩みの皆さん、難しく考えず気軽にご相談ください。受診の際、ついでの体調相談も歓迎です。眠れない、食欲がない、どんなことでも大丈夫。小さなお子さんから大人の方まで、日々元気で過ごすためのお手伝いをしたいと思っていますので、遠慮なくどうぞ。これからも末長く、地域の皆さんと過ごしていけるよう頑張ります。どうぞよろしくお願いいたします。

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