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樋上 勝也 副院長の独自取材記事

ひがみ内科

(名古屋市緑区/赤池駅)

最終更新日:2021/10/12

樋上勝也副院長 ひがみ内科 main

地域に根差して30年以上、緑区神の倉で消化器内科診療に強みを持ち、地域のかかりつけ医として活躍する「ひがみ内科」の2代目、樋上勝也副院長はその豊富な臨床経験から、内視鏡による高度な治療や、肝臓疾患の専門的な治療を提供している。父の代からも含め30年以上にわたり、地元住民との信頼関係を築いてきたクリニックの歴史や「定期健診、早めの受診」を訴える樋上副院長の思い、さらには未来を見据えた今後の展望について、忙しい診療時間後に話を聞いた。

(取材日2016年8月5日)

胃や腸、肝臓疾患にも強みを持つ地域のかかりつけ医

先生の専門は消化器内科だそうですが、めざしたきっかけを教えていただけますか?

樋上勝也副院長 ひがみ内科1

学生時代は内科医をめざしていましたが、消化器内科を選んだのは「できるだけ多くの疾患を診て治療できるようになりたい」という自身の基本方針が実現できる分野だと考えたからです。私が学生だった当時は、現在のように臓器別に学ぶというものではありませんでしたが、たまたま学んでいた教授が肝臓疾患についての専門でしたので、消化器内科の中でも肝臓について学ぶ内容が多くあったのです。勉強しているうちにその奥深さに面白みを感じて、自分の専門のひとつにもなりました。もちろん、胃や小腸・大腸など、内視鏡を使った医療技術も習得しました。幅広い治療に対応したいという思いは、将来、開業医としてここに戻ってくることを意識して、早くから抱いていました。

こちらでの診療内容について、特徴を教えてください。

内科一般はもちろん、やはり消化器内科に強みを持っていますので、胃や大腸の内視鏡検査や肝臓疾患の外来が特徴です。胃カメラには、鼻から入れるもの(経鼻内視鏡)と口から入れるもの(経口内視鏡)の2種類があり、患者さんの希望や検査内容に応じて使い分けています。また胃カメラと比べると、導入している絶対数の少ない、大腸カメラによる検査・治療にも対応しています。大腸カメラは胃カメラと比べ、検査を受けることに抵抗があったり、恥ずかしかったりするかもしれません。しかし大腸カメラによる検査は、大腸がんや腸の疾患の早期発見および治療に結びつけるためにはとても大切な方法ですので、心配な方はぜひ気軽に相談してください。

内視鏡の治療に関してもう少し詳しく教えてください。

樋上勝也副院長 ひがみ内科2

当院での内視鏡による検査や治療では、基本的に麻酔は使用しませんが、患者さんの希望があれば対応しています。その際は必ず、麻酔を使用する上でのメリットやデメリットをお伝えし、最終判断は患者さんの意思にお任せしています。メリットは寝ている間に終わるので痛みやつらさを感じないという部分が大きいと思います。一方で、デメリットとしては治療後にふらつきがでたり、気持ちが悪くなったりする場合もあるということをお話しています。胃カメラ、大腸カメラともに、これまでの臨床経験を生かし、患者さんにとってできるだけつらくないように施術しますので、安心して任せてほしいですね。何よりも早期発見や早期治療のために、40歳以上の方には、胃カメラ、大腸カメラによる内視鏡検査を年に一度は受けてほしいと思っています。

「病を診る」から「人を診る」へ

肝臓疾患の治療についても教えていただけますか?

樋上勝也副院長 ひがみ内科3

肝臓疾患については、脂肪肝から肝炎や肝硬変、肝臓がんなどの重病へ結びつく場合が多いのですが、中には普段お酒も飲まず、暴飲暴食をしない人でも重症化してしまうケースがあります。専門医として検診等でそのような可能性のある人を見つけ、しっかりと健康へと導いていくことが自分の役目だと思いますので、診断する力をこれからも磨き、疾患の重病化を防ぐとともに、病気になりやすい人たちの健康維持のフォローアップをしていきます。また、これまで難しかったC型肝炎の治療にインターフェロンフリー経口薬という治療法を取り入れ、患者さんにとって安全かつ確実に治療できる方法を実践しているので、今後も引き続き対応できるようにしていきたいと考えています。

超音波を使った診断も多くされているそうですね。

はい。医局員時代に教授から、聴診器を使うように、超音波(エコー)を使った診療を実践したほうが良いと勧められたのがきっかけです。当時は教授の意図をつかみきれていなかったのですが、現在は当院でも私の診療において重宝しています。特に患者さんの主訴が腹痛などの場合、超音波を使うと高確率で精度の高い診断が可能となっており、胆石症、虫垂炎などの発見、診断に結びつくことがあります。超音波はよく産婦人科で使われますが、内科でも非常に有効です。腹痛に悩みのある人は、超音波による検査も一つの方法だと思いますので参考にしていただきたいです。

患者さんに対して、先生が心がけていることを教えてください。

樋上勝也副院長 ひがみ内科4

勤務医時代は、患者さんを診るというよりも「病気」を診て治療をしていたように思います。病院の規模が大きいと、かかりつけ医では治せない症状の人も多いので、患者さん一人ひとりの性格やライフスタイル、考え方までを把握した上で治療にあたるというよりも、病気をいかに治療していくかにフォーカスしていました。当院に戻ってきて感じる違いは、一人ひとり疾患の種類もさまざまで、中には精神的なストレスで体調不良を起こしていらっしゃる患者さんもいるということです。現在では問診の際、時間をかけてじっくりとお話をお聞きしながら、患者さんの希望を聞き、その人に合った治療をすることに重きを置いています。

地域で35年、これからもこの地で

とてもすてきな建物ですね、特に門のような入り口が印象的です。

樋上勝也副院長 ひがみ内科5

ありがとうございます。現在の建物は2013年にリニューアルしたものです。当院に通ってくれる患者さんの多くが車で来られますので、敷地内の駐車場に入りやすくなるよう「間口」を広げたデザインにしたのです。大きな間口が目印となり、視覚的にとてもわかりやすいものになっていると思います。クリニック入口までスロープを通し、歩道からもそのままクリニックまで入れるような導線にしておりますし、入口に車を停めてすぐにクリニック内に入ってきていただけるような造りにしています。ご高齢者が多いこともあり、デザインだけではなく実用性も含め、患者さんにとって最大限、便利なレイアウトになるようにしました。

今後、力を入れていく治療はありますか?

内視鏡検査に加えて、ピロリ菌の除菌も強化していきたいと思っています。20歳以下の人たちはピロリ菌の感染率は減少していますが、30代以上はピロリ菌を持っている割合が高くなっており、これらが胃がんなどの原因になる場合が多くあります。ただ、ピロリ菌の除菌は確かに大切であるものの、それだけにフォーカスすると、他の疾患の原因を見逃してしまう可能性もあるため、やはり「内視鏡による検診」として強化し、総合的に胃の中を診ていくことが大切です。同様に大腸がんの早期発見や早期治療も推し進めていきたいです。そして予防医療もしっかり行っていきたいです。

内科での予防とは、どのようなことでしょう?

生活習慣病といわれる高血圧や糖尿病、肥満などの治療や、数値のコントロールを行い、将来、脳梗塞や腎不全など寝たきりになってしまって、生活の質を低下させるうような疾患になることをできるだけ防いでいくものです。通院はなかなか大変なことであることも理解しているので、患者さんと目標値を設定して、「なぜその目標にしたか」をご理解いただけるようにしっかりとご説明しています。ただ薬をもらいに通うのでは、どうしても気持ちが逸脱してしまうと思うので。こうした方法が功を奏しているのか、しっかりと通院くださっている患者さんが多いのでうれしいです。40代などの働き盛りの方々は、忙しくて通院が疎遠になりがちです。そのような方々にこそ、しっかりとご説明して、将来を見据えた通院の大切さをお伝えしていきたいと思っています。

クリニックとしてはこの地で35年。今後の抱負やクリニックの展望についてお聞かせください。

樋上勝也副院長 ひがみ内科6

父である院長も現役で、私も2011年から副院長として診療にあたっています。父の開業から35年が経ち、中には3世代にわたって診させていただいているご家族や、100歳を越えた患者さんもいらっしゃいます。今後もこの地で、自分の専門分野をさらに伸ばしながら、総合的な診療ができる地域の内科医としてありつづけたいです。地域の皆さんの健康づくりのお手伝いをさせていただきたいと思っていますので、何でも相談してください。

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